薫るクロニクル。

日常生活で思ったことや、趣味の山歩きの話しなど、思いついたことを綴る記録です。

IWGP Ⅵ

2006年07月26日 15時43分51秒 | 本。
 私の好きな著者の代表作、池袋ウエストゲートパークの6冊目が最近発行され、もちろん購入しました。
この本は著者も好き勝手描ける小説だと言っているだけあって、読み易く、しかも伝えたいことをきちんと伝えてある石田衣良さんらしい小説だと思っています。
なにも殺人事件や、児童虐待、レイプなど大きく取り上げられる犯罪だけが、起きている訳でなく、その過程までに、いじめや、恐喝、窃盗、その他のより小さな犯罪の積み重ねが大きな事件を生み出していると思う。そして、その小さな犯罪でも被害者は心を病み、痛みがある。心の器が小さければ小さいほど、簡単に心は病み、通常の生活が出来なくなってしまう。
 この小説はそんな小さな犯罪にも着目し、著者自身の伝えたいことを書きなぐっている。わたしはこの小説が好きで、ずっと続けて書いていってほしい連載小説の筆頭です。
 そして、この小説では季節感の描写が面白い。主人公の独特の価値観が垣間みれる。まぁ、著者自身の価値観と言ってもよいのですが。(笑)
 はやく続きが読みたいな。