薫るクロニクル。

日常生活で思ったことや、趣味の山歩きの話しなど、思いついたことを綴る記録です。

ゲンジボタル。

2008年06月26日 15時47分56秒 | Weblog。
 もう2週間も前の話しになってしまうのだが、常連さんに聞いていたゲンジボタルが群れをなしている処に出向くことにした。
8日の日曜日のお店を閉めてから、相方とその場所のある引佐の奥へと向かう。

 しかしうる覚えの記憶だったため、その常連さんに聞いたと思われるところは第二東名高速の高架工事のため道路は舗装され、側溝の護岸工事がされている。・・・。
 こんな場所にホタルが住めるはずがない。そこは諦め、来た道を引き返しながら脇道を探した。

 そして一本の脇道を見付け、車で田んぼがある場所をさがして行くと、護岸工事がされていない場所があった。車を止め、ライトを消して助手席に乗っている相方に「見える」と聞くと、数秒目を凝らして見ていた相方が、「飛んでる~」と指を指した。
 その指を指した方角を見ると、数秒間ごとに緑黄色の柔らかな淡い光が空をゆるりと飛んでいた。

 車から降りて、しばらくその場所でホタルを見ていた。その光は時間の流れがゆるやかになるような、ゆったりとした飛び方で、それほど沢山のホタルがいた訳ではなかったけど、満足だった。ホタルを見るのは何十年ぶりなのだろうか?

 後日その話しを、その常連さんにすると、場所が違うことが判明し、また来年の6月初旬にその教えてもらった穴場へと出向きたいと思いました。

HPに新カテゴリ。<山歩きの記憶>

2008年06月19日 15時23分37秒 | 仕事・店。
 最近のブログは気が付けば山の話しばかりだと言う事に気が付く。肝心のコーヒーのことは書かなくていいのだろうか?と一抹の不安がよぎるが、その時々の心境を綴るブログだから仕方がないと開き直ることにする。(笑)

 ということで、お店の運営HPに今まで歩いた<山歩きの記憶>という新カテゴリを作りました。
ほとんどこのブログで書き込んだものに付け足したりしたものですが、年代ごとに見れるようにしてあります。
これからもどんどんそのページに更新できるように、がんばって山歩きしていきたいと思います。

 もちろんコーヒーのことも更新していく考えでおります。
これから新豆の季節!香り高いこの時期には、当然アウトドアでもコーヒーを楽しみます。(笑)

本宮山 日帰り ~トレーニングを兼ねて~

2008年06月18日 13時05分40秒 | 山。
 雑誌ヤマケイを見ていたら、またまたモチベーションがあがりテント泊用の装備の重量で本宮山を歩こうと思い実行。
テントとマット、ストーブセット、レインウエアをザックに入れ、あとはお水を4L入れる。お昼はカップラーメンと現地のコンビニでおにぎりをひとつ買う予定。自宅でおにぎり無しで、11キロのザック。がんばる。





コンビニで鮭おにぎりをひとつと相方の梅干しのおにぎりひとつと紙パックのおーい茶をひとつザックに追加する。
上の写真が愛用のmacpac50L。調節がまだうまく合わず、肩が痛くなたりする。
この重量でこれからも歩き、ベストな設定を出したいのと、体力をつけたい。





本宮山の途中の山道。
整備されており、とてもキレイな登山道。
なので平日でも人が多い。
下の駐車場のトイレは水洗でキレイだけど、頂上のトイレは覚悟が必要かも。

頂上の神社まで2時間10分。
下山は1時間30分。
登りはまだまだ余裕があったが、下山で疲れた。膝も少し痛かった。やはりテン泊装備は体力勝負だ。
まだまだトレーニングが足りない。
あとは出来るだけ軽い装備で減らせるものは減らして本番に臨まなければならないだろう。

トレーニング。

2008年06月14日 13時36分11秒 | Weblog。
 今週は火曜日から無欠席で閉店後トレーニングに精を出している。
火曜はランニング。水曜は15キロのザックを背負う。雨だと思っていた木曜も雨があがり晴れたので15キロのザックを背負う。昨日の金曜は痩せるために少し距離を伸ばしてランニング~。

 いつもの距離は動物園までの4キロほどの距離。でも昨日は閉店してすぐに店を閉めるために仕込みを事前にできたので、7時ジャストに店を閉め、着替えて7時15分には短パンと今週から降ろしたおニュー(死語か?)のランニングシューズを履いて自宅を後にする。100mほど歩きながらストレッチをしてからゆっくりとエンパイアホテルのT路地まで走る。ここまでがウォームアップ。ここから動物園まで徐々にスピードを上げていく。
 6月にはいり日が延びてきているので動物園を超してもまだ明るい。なので今日は呉松の大草山の麓まで走ることにした。と言ってもたぶん往復で1.5キロ増くらいだろう。あまり無理をしないように、マイペースで走る。
 目標のところまで来たので、折り返し来た道を戻る。そのときに前方から地元のランナーが前から走ってきていたのを目で確認した。折り返しているから背後からそのランナーの足音が近づいてくるのが判る。自分のためのトレーニングだとは言え、抜かれるのはなぜか嫌だ。そんなことを考えていると、声がする。「かおりちゃやさん」
 ??。走りながら振り向くと、そば屋のふじ花のFさんだった。偶然、昨日うちのお店に立ち寄ってくれたばかりでいろんなお話をしていたばかりだ。
 Fさんは昔から山をやっていて、北アルプスは穂高から剣からいろんなところに行った話しを聞いていた。今年は屋久島へと行くらしい。Fさんもトレーニングで走っていることは聞いていたので、偶然ばったり会ってしまったのだった。
 Fさんは「はやいね~」と言ってくれたので、いやボクなんて全然と言おうとしたら、「はやく店閉めたね~」とお店の話しだった。(苦笑)
 すぐにFさんは、ボクこっち行くからと違うルートを走り去っていった。ボクも負けないようにトレーニングしなければと、来た道をせっせと走る。今年の2月にはじめた頃は動物園往復も走れなかったのに、いまではそれ以上走れるようになった。テント泊の山歩きのためにがんばろう。もちろんこれは仕事で疲れないという長所でもあるので、一石二鳥なのだ。

一個人。

2008年06月10日 14時46分40秒 | 本。
 昨日は定休日。お昼は定食を食べに和地山の「そば処・林屋」さんへ。なにを頼もうか迷ったあげくボクはカツ丼に、相方はカレー南蛮うどんと天丼の定食にして、カレー南蛮うどんを突っつき合うということで話しがまとまる。
 いつもはカレー南蛮うどんの定食を食べるボクだが、この日はなぜかカツ丼を胃袋が催促していた。届いたカツ丼はやはり美味しく満足だった。ここのカツ丼はカツが美味しいというより総合力だろう。カツオの利いたしっかりとしたダシを取っているし、卵の状態や甘辛い味付けの総合力でウマい。

 いろんな雑誌をめくりながら食べるのが、このお店での食べ方となっているのだが、相方が今回その雑誌のなかで海外の鉄道の特集を乗せている「一個人」というマニアックな雑誌を見て、「見ているだけで楽しい」と絶景の景色の中を走る豪華鉄道の写真を眺めながら食事の会話が弾んだ。
 その雑誌の後半に、来月号の予定が記載されており、偶然それがコーヒーの特集だった。「世界でいちばん美味しいコーヒー」と表紙に書かれたその来月号の雑誌を見てみたくなった。実はその来月号はもう発売されていて、見ていた本は先月号だったのだった。

 その後林屋さんを後にして、体力作りのため始めたランニング用のシューズを先輩から教えてもらったスポーツ店へと買いに出向き、アシックスの8千円後半のトレーニング用で軽いシューズを定員さんに薦められた中から選び購入。
 これが軽く、箱に入れてもっていると、シューズが入っているのか心配になるくらい軽いランニングシューズだった。これで、もうしばらく続けて走るモチベーションを上げることができた。

 その後に山のお店へと向かい、靴ひもを買い替えて、イオン志都呂店の本屋さんで先ほどの来月号を探す事に。
すぐに来月号は見つかり、次は相方が欲しがった先月号を探したが、全く見つからない。店員さんに聞くと、新しい号が入荷すると古い号は返却するからもうないと思いますと言われ、相方がショックを受けていたので、ネットで注文してあげると約束をしてしまう。見つかればよいが・・・。

 と、言う事で、今日からその一個人のコーヒー特集の本が当店でもご覧になれます。
結構しっかりと編集されているので、読めばスペシャルティーコーヒーのことが判っていただけると思います。でも、載っているお店は業界の力関係を象徴しているように思えました。(笑)客観的に見ていると、その辺が見えて面白かったです。

八ヶ岳・硫黄岳 ~残雪の山歩き~

2008年06月07日 17時57分50秒 | 山。
 2008年6月2日(月)~5日(水)
台風5号ナクリーは日本の南海上を進み、本州には影響がないとの天気予報を真に受けて、行動を開始したのです。

2日の月曜はセール明けのため、早朝5時起きで支度をし、八ヶ岳はオーレン小屋の登山口である桜平を目指した。
飯田まで国道を使い、飯田からは中央道にて諏訪ICで降りる。そこからビーナスラインで八ヶ岳方面へ向かい、途中を右折し帰りに寄った縄文の湯の前をとおり、フォレストカントリークラブ三井の森を過ぎると、柄沢鉱泉と夏沢鉱泉の分かれ道となり、ここからダートの林道が始まる。ここからあと30分ほどでこぼこの林道にゆられながら車を走らせる。

 平日と言う事もあり、12時過ぎの時間でも桜平の手前の一番ゲートに近い駐車場が空いていた。ラッキー。
靴を履き替えたり、支度を済ませて、歩き始める。
今回は、はじめてのテント泊。ここからならテント場のあるオーレン小屋までコースタイムで1時間半。ゆっくり歩いても2時間という距離と森林限界以上を手軽に楽しめることができるので、ここを選んだ。



ゲートを超えて広い林道を夏沢鉱泉まで歩いて行く。夏沢鉱泉を利用される方は、送迎のサービスなどあるため、四駆の車でこの林道を乗せてくれるらしい。



ゲートを超えてすに川を渡ると設置されて真新しい仮説のトイレがある。まだ利用される人も少ないのかキレイで快適だった。
今回はテントを背負っているので、家で測ったところ13キロのザックを背負っている。まだ数回しか使っていないザックなので設定が出ていないのか背負いづらい。これから自分の背中に合うように少しずつ設定を出していこうと思う。
相方の膝がよくないので、出来るだけ私が背負っているため60Lのザックの両横と上にマットなどを縛り付けてあるためバランスがよくない。これからもテント泊で相方と二人で行くのなら重心が低くなるようにもう少し大きめのザックが必要かもしれない。
持ち物は、プロモンテ山岳用2人用テントVL-22・isukaマットレス165・折りたたみ式マットレス・isuka3シーズン用シュラフ・isuka夏用シュラフ・isukaゴアテックスシュラフカバー・ロングスパッツ・軽アイゼン・合羽上下・ダウンジャケット2組・フリース・ストーブ・ガスカートリッジ・コーヒー(粉、07年ブラジル・カルモデミナス・サンタイネース農園)・トラベルプレスミニ・ココア・行動食2日分・アルファ米2食分。
足りない食料は、小屋で食べようと計画。
35歳からはじめた山歩きなので、出来るだけ軽量の物を購入した結果、13キロで収まった。



相方のペースに合わせゆっくりと歩いて40分ほどすると、芽吹いたばかりの木々の隙間から夏沢鉱泉が見えてきた。
ここまでの途中、林道脇に残雪が残っていた。
ここも水洗トイレがあるという噂だ。



夏沢鉱泉を過ぎ、沢を超えるための橋を渡ろうとすると、その先の登山道に残雪が残っていた。
でも、軽アイゼンが必要なほどではなく、気を付けてゆっくりと歩けばなにも問題はなかった。



これまたはじめての残雪残る山歩きだったので、以外と面白くそのあとのオーレン小屋までの道中は本当に早く感じた。
オーレン小屋が見えてきたときその先に硫黄岳が覆いかぶさるようにそびえているのが、雲の切れ間から見えた。
明日は天狗岳。明後日は硫黄岳に登り下山する予定。
今日2日(月)の天気予報では、夕方から雨マークだったので、オーレン小屋到着後すぐに受付を済ませ、テント場へと向かい、テントを張ることに。



テントは小屋側が用意してくれてあるスノコの上にテントを張ることに。そうすると、テントが汚れることなく、それに空気の層が出来るのでこの時期は温かい。
スノコの上なので、ペグを差し込むことが出来ず、周りにある大きめの石を使い縄を張った。
なんと今回はテント場を相方と二人で貸し切りだった。ラッキーと思ったのは、ここまで。
この後、今晩後悔する羽目に。

テントを張り終えるともう4時ころになっていたので、小屋でビールを購入し、飲みながら晩ご飯の用意をした。
売店のビールは普通に棚に並んでいたが、冷蔵庫に入れてあったかのようにともて冷えていた。オーレン小屋の標高は2330mもあるのだ、冷えるはずだ。
テント場へは小屋前の小川を渡って行くのだが、夏になればその小川の水も飲めると言う。今は雪解け水だから飲まない方がいいと言われ、その手前の水道を使うように言われた。その水道の水は別のキレイな沢からひっぱってあるから大丈夫なのだそうだ。水はとても冷たく、そして甘くて美味しかった。用意していた2.5Lのウォータージャグと500mlの水筒に水を詰めてテント泊の用意。

ビールのおつまみのお菓子も今回ちゃんと持ってきていたので、おつまみを食べながら空きっ腹にビールを流し込む。
標高が高いせいもあるのか350ml1本ですぐにいい気分になり、アルファ米も美味しく感じる。
オーレン小屋にはお風呂もあるのだが、酔ってしまったので、もう横になることにした。水洗トイレが設置してあるので、キレイなトイレで用を済ませることに。
二人で貸し切りのテント場へ帰ってくると、なにやら黒い影がフワッとボクのテントから舞い上がった。なんだ!と近寄ると、フライシートの下に置いていた、お菓子のゴミ袋が荒らされている。
カラスだった。
こんな標高の場所にも、カラスがゴミを狙いにくる。ゴミはテント内に入れよう。

暗くなる前にテントへ潜り込み、寝る用意をする。
今晩は雨が降るとの予報だったので、シュラフカバーの中にシュラフを押し込んだ。これは雨や結露でシュラフが濡れると温かくならないと本で読んだため、ゴアテックスのシュラフカバーを購入したのだった。

相方は3シーズン用の-6℃まで対応のシュラフだからいいが、私のシュラフは夏用のペラペラ。なのでダウンジャケットを2組持ってきていて、ひとつは着て、もうひとつはジップを閉めた状態でシュラフに押し込み首を足先にして足を突っ込み寒さをしのぐ作戦。これがうまく行き、全然寒くなく逆に暑いくらいだった。問題は天候だったのだ。

以外と空は明るく、暗くなってきたのが7時半くらいだった。
このくらいからポツリポツリと雨がテントのフライシートを叩き始めた。
心地のよいテントを叩く雨音と、ビールの酔いと昨日までの疲れが手伝って知らないうちに寝てしまっていた。

どのくらい寝ていたのか、急に激しく叩き付ける大粒の雨の音で目が覚めた。すると風もかなり吹いているのが周りの木の音で判る。かなりの風だ。
ビールを飲むとおしっこが近くなる。しかし、今出て行くのは合羽を着込まないといけない。面倒臭い。ガマンしよう。
おしっこがしたいのもあって、もう寝付けない。しかし、風と雨はだんだんと強くなってきている。
すると急に上空の稜線付近にビュオ~~~ウ~~~。ゴォ~~~~~~。と、けたたましい風のうなる音が薄いテント地を越えて聞こえてきた。その音はだんだんと近づいてくると、いきなりテントを押しつぶさんとばかりに襲いかかってきた。
ひぃ~~~ぇ~~~~!!テントはなんとか持ちこたえているが、気が気でならない。
もう眠れない。
台風の影響は無いという天気予報だったが、それは平地に限ったことなのだろう。山は別だった。
朝方、といってもまだ深夜、だんだんとその強烈な風は収まっていき、ガマンしていたおしっこを二人そろって行くことができた。
折りたたみ傘を持ってきてはいたが、きっと役に立たないと思い、合羽を着て二人してヘッドライトを点け、まだ暗い豪雨の中、夜のトイレへと向かった。

すっきりとしてテントへと帰ってきても、また合羽を着てあの雨の降る外に出て行きたくないので、極力水分は控え、いろんな意味でガマンのテント泊初日を迎えていた。
一息つくと、今度は雨がテント内に入りこんでいることが判った。タオルで拭き取り、ジップを開きフライとの間の前室で絞る。
強風のため石で抑えていた縄がゆるみ、フライがインナーテントに張り付き結露が戻ってきていることと、強風のためフライシートの隙間から風雨が振り込み、ジッパー部からポタポタと入り込んできているみたい。
でも、ここで活躍したのがシュラフカバー。ゴアテックスを選んだ甲斐があり、シュラフは全く濡れないし、蒸れない。これは今回よかったと思えた点。高かったけどこの状況でも快適に過ごせたのはシュラフカバーのお陰だろう。

次に朝方トイレに出たときに、張り縄をしっかりと張り直し、幾分風は収まってきていたけど、重しに使う石を大きいものを追加しておいた。
二日目の6/3は風と雨のため、山歩きの予定は中止に。残念。

身動きのとれないテント内で閉じこもるのは苦痛になり、お昼近くに小屋へと食事を取りに行くことに。
なんでもオーレン小屋の人気メニューはボルシチらしい。
それを二人分注文し、こたつで温まらせてもらう。
まだ11時くらいだったので、のんびりと注文を待っていると、温かいボルシチが運ばれてきた。
食べると身も心も温まり、ほっとする。食事とは偉大だ。

食事を済ませこたつで温まらせていただいていると、この天気の中、小屋を利用する登山者が二人現れた。
話しを聞いていると先生らしい。
まだ若い男女の二人だった。
話しに参加しながら伺っていると、この諏訪周辺の中学校では、八ヶ岳登山の課外授業があるらしい。林間学校と言った感じだろうか。
毎年この時期になると、先生がたが下見に登山され、山道の状態や小屋主と話しをして、内容を煮詰めて行くのだそうだ。
だから昨日、トイレでの会話で他の登山者から先生ですか?と聞かれたのか納得した。
その学校の団体八ヶ岳登山は7月の平日行われるそうなので、その時期の平日は混んでいるらしい。土日は無いらしいので、7月に小屋を利用するのなら土日にしたほうがよいみたいだ。

しばらくゆっくりさせてもらい、もう今夜はテントで過ごすのが苦痛になり、小屋に避難させてもらうことにした。素泊まりだ。
これでゆっくりとお風呂にも浸かれる。

しばらく小屋でゆっくりとして、雨が小降りになってきてから、テントを撤収した。
濡れてはならないものから防水の袋に押し込み、ザックの中にしまい、テントだけ残して取りあえずザックを小屋に運んだ。
大きめのビニール袋を持ってきていたので、テントは取りあえずその中に押し込み、明日乾かしてから下山しようと考えた。

4時ころになるとお風呂の用意をしてくれて、山なのでシャンプーなどは使えないけど、豪雨のため寝付けなかった疲れた体をほぐしてくれた。
下山のとき軽くしたかったので、素泊まりにして、持参していたアルファ米と昼に食べようとしていたカップヌードルのカレーをビールと一緒に食べた。すると今日小屋を利用するのは先生と我々の2組、4人だけだったので、気を利かせてくれて、山菜の天ぷらと6/1の山開き前日の夜に行ったオーレン小屋祭に使った鹿肉と鴨肉の薫製を一切れずつご馳走になった。これがまた美味しく、オーレン小屋の優しさが嬉しかった。
今度はテントではなく、小屋泊にして、馬肉のすき焼きの晩ご飯を食べようと決意する。次回の天狗岳リベンジはいつにしようか?

その日の晩は、個室を用意してくれて、ふかふかの毛布と布団に横になり、熟睡した。
8時にはもう寝ていたので、朝2時ころには目が覚めた。
まだ暗いなか、窓から見える峰の松目の山の輪郭とそれに繋がる硫黄岳の輪郭が暗くても理解できる。
今日は雲がかかっていない。登れる。と思うと嬉しくなってきた。
先生がたは、硫黄岳からご来光を見るといって2時半ころ出向いて行ったが、僕たちはのんびりとして4時に起き、支度をしていたら5時過ぎ出発になってしまった。
まだ雲は峰の松目にはかかっておらず、雲海と山の上に広がる雲の隙間のなかに居ることが判った。

早朝に昨日まで居たテント場へと行くと、なにやら黒いものが動く気配を感じると、その黒いものは山へと逃げていってしまった。カモシカだった。今度こそラッキー。






今日は最終日。硫黄岳往復と下山。
支度を済ませ、今日はロングスパッツを履く。
オーレン小屋から登山道へと入るともう残雪がお出迎え。踏み固められていないところや、雪や登山道がゆるんできているため、ズボッと抜け落ちるところがある。これは霜柱が溶けだしてきているためなるらしい。気が抜けないが、面白い。(笑)
はじめての残雪だけど、雪のある時期はキレイだし、歩いてみて楽しかった。




残雪は夏沢峠までの樹林帯まで。稜線にでると雪はなく、硫黄岳の急斜面には雪は全くなく安全に歩くことができた。
写真はガスが出始めた硫黄岳方面。
ガスの切れ目からときどき硫黄岳の姿が見えた。




途中、2500mの表示。硫黄岳は2760mだからあと260m。




相方のペースに合わせてゆっくり登る。膝がよくない相方の分までひとつのザックに入れて登る。
もう少し登るとケルンが見えてきた。これを目安に行く。最後に大きいのが上のほうに見える。あそこが頂上なのか?

そして近づいて行くと、ガスの中硫黄岳の標識が見えた。ピーク。
ガスが晴れず、視界が悪いが雨ではないので、ストーブでお湯を沸かしコーヒーを入れ、カロリーメイトなどの行動食を取る。
温かいコーヒーは美味しかった。もちろんこのブラジルは07年ものに入れ替わったので美味しいはず。

下山後気が付いたけど、この表示2740mとなっており、地図上のピークは2760m。20m違うのは別のポイントがピークらしい。また赤岳や横岳へ行く時にきちんとしたピークを押さえておこうと思った。

 オーレン小屋まで来た道を戻り、テントをまた広げてふきんで拭き、次にフライシートを拭こうとしたときに小粒だが雨が降ってきた。このテントは雨テントなんだろうか?これからのテント泊が思いやられそうだ。
 もう時間もないので、明日戻ってから乾かそうと濡れたままたたんだ。そうこうしているうちに雨は止んだ。・・・。7月の鳳凰三山はこのテントを広げたときにどういう空模様になるのか恐い気がする。
 
 オーレン小屋を後にして、夏沢鉱泉を過ぎたところで、夏沢鉱泉の四駆の車が降りて来た。道を譲ると、話しかけられなんと桜平まで乗せてくれると言う。人の好意を断ってはいけないと思い?乗せてもらうことに。ありがとうございました。
 あとで雑誌を見ていて判ったが、夏沢鉱泉のオーナーさんだった。話しのなかで「浜松から来ました」というと、偶然今働いているバイトさんが浜松出身の人が来ていると言う。日本は狭い。

 桜平まで送ってもらい、マイカーに乗り換え、縄文の湯へと向かう。
三日ぶりにシャンプーと石鹸を使い疲れを洗い流し、熱めの湯船に浸かる。天然温泉ということもあり少しだけすべっとするお湯だった。半身浴が心地いい。
 縄文の湯を出て、斜め前にあるアイスクリーム屋「ぺぱん」さんへと行き、火照った体に冷たいアイスクリームが心地よい。
これがかなり美味しいアイスクリームで、同じ値段で2種類のトッピングが可能という。相方と別々のものにしてもらい、4種類の味を楽しんだ。全て美味しく、また八ヶ岳に来たときにはまた寄ろうと思いました。





今回の経験で、台風が接近しているときや、天候が崩れる場合のテント泊はやめておいたほうがいいことと、山のテント場はカラスにも注意したほうがよいことを教わった。靴もテントの中へ入れたほうがよいとも思った。
また、テントはお金を出してきちんとした山岳用のテントを購入することをおすすめします。あの強風のなか、ポールが折れずにいてくれたお陰でなんとか無事に一夜を過ごせたのです。
ちなみにプロモンテは結露自体は全くなく、インナーテントの内側は雨が降っていてもサラサラだった。問題はジップから雨水が侵入すること。張り方の問題もあるかもしれない。
自然のなかで遊ばせてもらうので、自然の脅威が牙を剥く天候になるようなら行かないという決断を下せるように、晴天なら山、山を中止した場合のことも、2つのパターンをプランに入れて考える必要があることを痛感しました。
これからの課題です。