薫るクロニクル。

日常生活で思ったことや、趣味の山歩きの話しなど、思いついたことを綴る記録です。

ショートストーリー。

2007年03月31日 17時54分56秒 | Weblog。
先日、あるできごとがあり、小説にしてみました。多少、脚色してありますが、内容はこんな感じでした。

~春の微笑み。~

 「いらっしゃいませ~」 
ひとりの男性のお客さんが来店された。車は店の前に止めているが、見た事のない車だったので、始めてのお客さんだと思った。
そのお客さんは、何かを探すように店内を見渡していた。
「コーヒーでしたら、冷蔵庫で保管しているので、こちらからお選びください。」
レジ横にあるコーヒー豆の品名や味の特徴などをグラフとして見易くしてある一覧表を指差して声をかけた。するとそのお客さんはすこし困った顔で、ケーキとかはありませんか?と話しかけてきた。
「たくさん欲しい場合は、予約でないと作ってないですが、2~3個だったらお分けしますが。」
と説明すると、困った顔が急に明るくなった。
「実は、よくウチの嫁さんがこのお店の豆を買いに来るんですが、前に買ってきてくれたショートケーキが美味しくて、それを買っていってあげたくて。」
「幾つ欲しいのですか?」
「2つお願いします。実は、嫁とケンカしてしまって仲直りしたいので、美味しそうに食べてたあのケーキでなんとかならないかな?と思いまして。」
また困った顔をさせたお客さんが、困った顔のまま笑顔をつくっていた。わたしは結婚はしてないが、なんとなくこの男性の気持ちは判る。日本の男性は素直に言葉で表現できないのだ。なにかのきっかけが必要で、それに乗っかって謝る機会を得たいのだ。なんか微笑ましく思い、応援したくなっていた。
「奥さんはまだ若い方ですよね。今はどのお客さんが奥さんだったのかちょっと判らないので、もしよろしかったら、今度奥さんが来店されるとき一声かけてくれると嬉しいです。そうお伝えください。」
そして、一緒にコーヒー豆も買っていってくれた。きっかけと言う名のケーキを片手に。

数日後、黄色い軽自動車に乗る小柄の女性が店の前に車を止めた。何回か来店されているお客様で、黄色の軽自動車でメガネをかけている可愛らしい女性のお客さんだと認識していた。じつはわたしは車でお客さんを認識していることが多く、たまに違う車で来店されると判らなかったりすることもあるのだ。
「いらっしゃいませ~」
女性のお客さんは、頬をすこし赤らめながら照れくさそうに、先日だんながケーキを買ってきてくれたのですが、ありがとうございました。と、注文より先に口を開いてくれた。そうだ、あの男性のお客さんの奥さんだったのだ。
コーヒー豆を注文され、あのだんなさんの奥さんだったんですね。などという会話が弾んでいった。ボクの頭のなかでは、どうしてもその後仲直りできたのか気になってしまっていたので、失礼だとは思ったのですが聞いてみた。
「気分を悪くさせてしまったら申し訳ありませんが、ショートケーキを買ってくれたとき旦那さんが、なんか奥さんとケンカしてしまったらしく、仲直りしたくてあのショートケーキを買ってくれたと話してくれたのですが、今の様子を拝見すると無事仲直りできたみたいですね。」
と、言ってみた。すると、もう一段頬を赤らめて返事がきた。
「はい。あのケーキのお陰です。(笑)」
ボクも、つられて笑ってしまっていた。

 春の季節に、気持ちもほがらかになるような出来事が、日常にあふれている。そんな普通にある些細なできごとでも、人の心を温かくしてくれる。そんな手助けをできたことに、嬉しく思う。仕事はお金を得るだけのことじゃないんだよな。
明日も、小さな田舎のコーヒー屋は働いている。

思いは叶う。

2007年03月30日 19時04分56秒 | テレビ。
 昨晩またまたやってしまいました。知らないうちに座椅子で寝てしまっていたのです。
やってしまったことは仕方がないので、それからお風呂に入り、寝ようと思いましたが、チャンネルを回していると、NHKでアンジェラ・アキさんのドキュメントをしていて、見入ってしましました。

今誰もが知っている彼女は、売れっ子アーティストですが、売れない時期も長く、お客さんが10~20人というライブもあったそうです。そして、椎名林檎さんの武道館ライブを見に行ったときに、私も3年後の2006年までに、武道館でライブをする!というとてつもない目標を掲げたと言うのです。しかも、なにも売れていないときにです。
 きっとその目標を掲げてからは、夢中で取り組んだことでしょう。世の中のほとんどの人がアンジェラ・アキさんを知らないときに、武道館に向けて取り組んで行くんですから。
そのドキュメンタリー番組を見て、思いは叶うものなんだと思いました。でも、その思いはとても強い意思です。だって、その目標を掲げてからは年間スケジュールに休みはありませんでしたから。それを、目標のためにさらりとやり遂げてしまうほどの強い意思があれば、目標にたどり着けるのだと思います。

改めて私も目標を掲げていきたいと思いました。

伝えるもの。

2007年03月29日 14時44分04秒 | 仕事・店。
 わたしはテレビが好きでよくテレビは見ている。
最近は、スピリチュアルな世界も昔ほど否定されなくなってきており、テレビでもそれを取り上げた番組は好きで見ている。
その番組を見ていると、人はそれぞれ役割があって生まれてきていると言っている。
そこで、はて?わたしの役割とは?と考えることも多い。
お風呂に入りながら、考えてみたり。トイレに入りながら考えてみたり。
きっと、今の仕事に関係のあることなのだと思うのです。

 以前より、来店されるお客さまを分析してみると、芸術的な感性を持っている人には、第六感と言われる「霊感」?的な要素が強い人が多いことに気が付く。そして、そうゆう芸術的な感性を持ち合わせている人は、鼻が良かったり、耳が良かったり、目が良かったりと、第六感以外の五感も優れている人が多いのです。
 わたしの仕事は、鼻関係の仕事になるのですが、わたしは何回も言うように、あまり鼻は良いほうではありません。しかし、鼻の良いお客さんが、その時々の良いコーヒーを召し上がると、本当に嬉しそうに、香りの素晴らしさなどを教えてくれます。きっと、わたしのような凡人の鼻では嗅げないような、素晴らしい香りが鼻を刺激しているのでしょう。

 コーヒーの仕事をしていると、自然と「食」の世界も共通していることが判る。
しかし、私でも判るような嫌なニオイの付いた食材を使っていたり、良質の素材を殺してしまって味付けしているところもある。きっと、そんなお店のシェフなどは、鼻が良くないのだと思ってしまう。
そう考えると、鼻が良くないからこそ、良い鼻にあこがれ、良い鼻になりたいと思う。でもそれは、日々の生活の取り組み方によって少しずつではあるけど、改善されていくのです。
それは、味の強いものを食べず、薄味のものを食べることや、出来るだけ素材を意識して、その香りを感じながら食べると、右脳にその香りがインプットされてゆくと言う。現に、わたしも当店をオープンしたときよりは、コーヒーに関してもそうだが、嫌な香りが理解できるようになってきている。

より良質の食材を、さらに美味しく食べることは、鼻を鍛えることなのかもしれない。そして、本当の美味しさとはなんなのだろう?と考えながら、見えてくる良質の料理があると思う。それを伝えて、食の有難みとそれによる幸福感を味わうことが、わたしが伝えてゆくものなのだろうか?

雑誌が届きました。

2007年03月28日 13時18分40秒 | 仕事・店。
 本日、お客様から教えていただいた雑誌が届きました。
「ナナムイびと」と「チルチンびと」です。もうナナムイびとの発行は終わってしまったみたいなので、バックナンバーを取り寄せました。
喫茶コーナーで、何げなく時間をつぶすときなどにご覧ください。

湖西連峰。~大知波峠~

2007年03月28日 13時13分48秒 | Weblog。
山歩きが趣味となりつつあるのですが、昨日も友人が夜勤のため、朝一緒に湖西連峰に歩きに行きました。
友人は少し疲れて、3~4時ころに寝た方がよく眠れる。と言ってくれて、一緒に登りにいったのです。

 私ははじめての湖西連峰だったのですが、友人はそこは2度目だったらしく前回の反対回りでとゆうことで登りました。湖西連峰でも、三ヶ日寄りの大知波峠(おちばとうげ)で、おちばの里親水公園に駐車して登ったのです。コースタイムだと150分のコースでした。
湖西連峰の中では、等高線が密になっており急斜面だと予測されたが、やっぱり結構急な斜面だった。富士見岩から、おちばの里親水公園までの斜面が一番急で、今回は下りだったのだが、登りだと結構こたえそうだ。今回は友人が歩くのが早いので、それに付いていこうと一生懸命だったこともあり、コースタイムは120分を切る早さでした。
今度トレーニングで急斜面を登りに来ようと思いました。友人は新所原からの湖西連峰はなだらかだと教えてくれたので、一度そちらにも行ってみたいと思います。

 昨日は、天気もよかったので汗も結構かいた。まだ、登山専用のズボンを持ってないので、汗をかいてもすぐには乾いてくれない。そこで、昼からはトレッキング用のズボンを探しに、市野イオンへ行ってみた。
いろんなメーカーのトレッキングパンツを履いてみたが、AIGLEのズボンがストレッチ性とデザイン性と一番気に入ったので、少々予算を超えてしまっていたのですが、購入することにしました。足の上げ下げのスムーズさと、汗を乾かしてくれるとゆう素材を使っているとゆうので、これからの季節のトレッキングが楽しみになります。
でも、本当に最新の専門のギアは、年々進化しており、驚かされることが多いです。少し高くても、最新のギアの購入をおすすめします。(笑)

いつの間にか。

2007年03月25日 18時50分50秒 | Weblog。
 昨晩から降り続いた雨が、温かな空気も引き連れてきてくれたみたいで、今朝はとっても暖かかった。これからひと雨ごとに、暖かくなっていくんだろうな。

今は夕方。
もうこんな時間まで空が明るい。
桜もつぼみが出ていると、お客さんが言っていた。
いつの間にか、季節は移り行く。

久し振りに。

2007年03月24日 17時40分53秒 | 仕事・店。
 今日は午後から、しとしとと雨が降り出した。
土曜日だとゆうのに、久し振りに暇だ。週末を迎えるまでに、忙しくて体が疲れていたので、ちょうどよい体の疲れを抜く日となった。
昨日購入した雑誌「山と渓谷」を見ながらショコラブレンドを飲んだり、仕事を忘れて時間を使えるのはとっても贅沢だ。

早めに明日の仕込みと、段取りを整えておく。そうすれば仕事終わりからの時間がより多く使える。
一日の時間の長さを、こんな暇な日に思い知ることができる。
忙しい日々を過ごしてばかりいるのは、気が付かないことがとても多い気がした。
暇な日もたまにはいいものだ。

昨日の補足。

2007年03月23日 17時23分46秒 | 仕事・店。
「焙煎人のイメージと腕次第で味は変わってくるのです。」

先日、書いた日記の一行ですが、間違って捉えてしまうと困るので、補足したいと思います。
これは、豆の持っている個性をどう活かすかによって、味の出方が変わってくる。と言いたかったのです。
酸味を活かすのか?深く煎る事によってその酸味を旨味へと替えるのか?など、いろいろひとつの豆でも焙煎人によって味創りが違うということを述べたかったのです。
それが、技術であったり、知識であったりすると思うのです。
ですので、技術があればどんな豆でも良質のコーヒーになるのか?と言えば、それは全くの誤解で、その豆の持っている以上の表現はできるはずはないのです。技術とはその程度のものなのです。錬金術ではないと言う事です。
なので、仕入はとても重要な作業となります。
この仕入の段階で、あまり良くない豆を仕入てしまったら、良い表現のコーヒーは出来るはずもありません。
抽出も同じで、いくら抽出だけを習得しても、よくない豆からは良い表現のコーヒーは誕生しないのです。
ですから、生産国でしっかりと良質の豆を作ってくれる生産者に感謝しながら、それをきちんと管理、焙煎し良質のコーヒーの表現を伝えていかなければいけないと思っております。

旨味。

2007年03月22日 18時39分44秒 | 仕事・店。
 最近になってコーヒーも旨味の飲み物だと認識するようになっている。

良質のコーヒーは酸味(アシディティー)の表現や後味のクリアさ、フレーバーの豊かさがより良いコーヒーの条件となると思いますが、焙煎によってどのように表現するのか違ってきます。
ですので、焙煎人のイメージと腕次第で味は変わってくるのです。

先日のランチで行った「静華」さんでいただいた春野菜のタンメン(本当はもっと長い商品名でした)を食べて、その旨味が集約されたとっても薄味のスープを食して、この薄味である旨味を評価する人がこんなに大勢居るんだ!と判ったら、コーヒーも絶対に理解してもらえると思ったのです。
昔から炭火焙煎などと表記して、焦して香りを付け、力強い飲み物が「コーヒー」というイメージでしたが、良質のコーヒーは焦してはせっかくの良い香りが死んでしまいます。それを活かしてできるだけ「力強く」と思ってきましたが、あのタンメン以来、焙煎で旨味を引き出し、優しい味の表現をしていきたいと思いました。そのほうが良いコーヒーが理解できますし、私が表現したかった味に近づくのです。

今はそれに向かって味をイメージして、焙煎に取り組んでおります。より、「優しい味」に向かって。

マスク。

2007年03月21日 17時26分54秒 | 仕事・店。
 本日は風邪二日目で、朝起きて体のチェックをする。
すると鼻が詰まっており鼻をかむ。昨日同様、青っぱなが出る。それと同時に鼻をかむと、鼻の奥が重く痛む。重たい頭痛と言う感じ。これでは集中できないと思い、今日は薬を飲むことをその時点で決断する。
お店に行き、本日分の焙煎をするために焙煎器に火を入れる。余熱作りは30分ほど有するので、その間に今日の季節のケーキを仕込む。しかし、通常と違い集中力に欠けるため、時間がかかる。しんどい。
なんとか仕込み終えると、次は焙煎だが、簡単な朝食「コーンフレーク」を柔らかくするため牛乳をかけておく。
焙煎中は毎釜6~7分の何もしないでよい時間があるので、その時間にコーンフレークを食べる。が、今日は一口食べて、この時点で風邪薬を飲むこととした。飲んでもすぐには効かないからだ。
なんとか焙煎がおわりほっとする。
お店を開けて、ブランチの仕込みが終わる頃になると、薬が効いてきてだるさは無くなってきました。しかし、鼻が垂れてくるのは治らず、数分ごとに鼻をかまないとマスクのなかが洪水となってしまいます。仕方がないので、鼻に小さくちぎったティッシュを詰めてマスクをしていました。マスクのお影で鼻に詰め込んだティッシュは見られずに済んだとゆう訳です。
でも、早くこの鼻水をなんとかしてもらいたいと思いました。今日も早く寝よう。