間が空いてしまったが、大垣シリーズの最終回。
この日駅から続くメインストリートは歩行者天国となり
いろんなテントや屋台が出て、イベントやパフォーマンスも
繰り広げられていた。見ている分には面白かったが
何せ堪える蒸し暑さだった。
さて、mも書いているように、
この土日は、きらりの例会・撮影会で
大阪と奈良に行ってきた。
大阪ニコンサロンbisでのt.aさんの写真展に
合わせての日程だった。
t.aさんの「里暦」はやはり見応えがあった。
桜の坂道を上っていくと御崎の集落があり、
そこに住む老夫婦に焦点を当てながら、
厳しいが美しい土地に暮らす人々の生活の有様、
気候・風土・四季の自然の姿が丹念なカメラワークで
切り取られ、実に美しいモノクロームに置き換えられた
一つの世界が展示されていた。
何よりもその老夫婦の、全くカメラを意識していない仕草、語らい、
海を眺めている呆然とした表情、その連れ合いをなくした喪失感の深さ。
一つの土地に根を張って「生きていく」ことの意味合い、重みの
凝縮された写真展だった。
7年の歳月をかけて御崎と向き合い、丹念に謙虚にカメラを向けてきた
作者の姿勢、またそれを受け入れて、飾らない生の姿をさらしてくれた
御崎の人々の懐の深さが相まって、こんな素晴らしい作品になったことに
本当に感銘を受けた。
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