地元の大学で上映会があったので行って来ました。
日本の精神医学・精神医療の草分けといわれる呉秀三のドキュメンタリー
1918年(大正7年)、東京大学医学部精神科の教授だった呉は、全国の精神疾患者がどのように扱われているかを調査した報告書「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」をまとめる。
当時、多くの精神障害者は自宅の座敷牢に幽閉されており、呉はそうした状況の改善のため奔走した。
それから100年を経た現代でも、精神病に対する誤解や偏見、差別に起因する監禁事件などが起こっているが、現代の精神障害者の問題にはどのようなものがあるか、呉の生涯や残した論文から何を学ぶのか、呉秀三の研究者や座敷牢問題の調査を進める大学教授らのインタビューなども交え、近代日本が歩んだ精神科医療と精神障害者の歴史をひも解いていく。
精神障害者の医療や福祉改善に取り組む「日本精神衛生会」と、障害者福祉を支える「きょうされん」(旧:共同作業所全国連絡会)が、呉の「私宅監置」報告書から100年を機に製作した。
身体拘束が活発に行われていた日本。
精神科医でも疑問視する人は少なかった日本で呉秀三は「人を人としてあつかう」こんな基本的なことを訴え続けた。
「わが国十何万の精神病者はこの病を受けたるの不幸のほかに、
この国に生まれたるの不幸を重ぬるものというべし」
●2016年7月に起こった 「津久井やまゆり園・相模原障害者施設殺傷事件」
日本中が驚き しばらくはこの話題が新聞 テレビで取り沙汰されておりました。
犯人の男は 「障害者は不幸しか作れない。いない方がいい」
「意思疎通がとれない重度・重複障害者は安楽死の対象にすべきだ」
「重度・重複障害者を育てることが、莫大なお金と時間を失うことにつながります」
「臭いもの(障害者)にフタをしてやろうとする世間」に対する報復行為であった。
「殺すのは重度障害者を優先した」
被害者家族が 実名を公表しないでほしいとの思いを持っているため報道ではA.Bなどとアルファベットで記されていた
それは「家族に重度障害者がいる事が明らかになると、差別を受ける羽目になる」という事情があるからだとか
●2017年12月「寝屋川監禁事件」
Aさん(享年33)。発見時の体重は19kg。自宅敷地内のプレハブ小屋で、衣類も身につけず死んでいたという。
「死因は凍死。極限の栄養失調状態で、極寒の環境に置かれていたとされています」(全国紙記者)
Aさんが過ごしたプレハブ小屋は、簡易トイレと給水タンクを備えただけのわずか2畳半の空間で、二重扉で仕切られ、中からは開けられない仕組みになっていた。
「室内にもカメラが設置され、Aさんの様子を常時監視してDVDに映像を残していました。彼女の行動範囲はこの2畳半の空間のみで、食事は1日に1食。風呂にもほとんど入れてなかった。驚くべきはその期間で、Aさんは15年前からずっと同じ生活を強いられていた」
● 2018年4月「三田市精神疾患息子監禁事件」
兵庫県三田市で70代の父親が障害のある40代の長男を25年間監禁したとして逮捕されました。事件発覚後、父親は市に対し、「精神疾患がある長男がものを壊して大きな音を出し、近所からも迷惑と言われ自宅のプレハブ内の檻に入れるようになった。」
考えさされる問題 障害のある者に接し 育て 介助しする家族の大変さ
頭では解っていてもなかなか理解し手をさしのべるまでのことは難しい
大変だなぁとかんじつつも・・・