かめのまちづくり

焼津でまちづくりについて勉強しています。私がまちづくりについて調べたこと、考えたこと、みんな読んでね(^^♪

イベント「ねぎ尽くしの会 中新田の地ねぎを食べつくそう!」を振り返ります! 8

2019年11月20日 | 在来作物
イベント当日大きな話題になったのは、もちろん種の守り方。

参加者からは地域で守るといった甘い話をしていないで、バンバン種をばらまいてしまったらどうかといった話が出ました。
最近話題の高校生小林君はもっと緻密に考えていますが、狭い地域でではなく国全体という広さで種を保存していこうという考え方ですね。
以前お友達からだったと思いますが、レッドデータに指定されるような境遇の植物をネットで全世界にバンバンと売り出して、結果絶滅を免れたという事例も聞いたことがあります。これも一つの考え方。

中新田の地ねぎを守るために商標登録が必要なのではないかという話も大きな話題となりました。
種苗法が改定になりお米、麦、大豆。日本の農業の根底にある品目が今とても危うい状況にあり、今後どんな風に世の中が変わっていくのか大きなうねりが予想される中、お米農家さんなどは戦々恐々としていることがよく分かりました。今まで精魂込めて作ってきた上質でおいしいお米。海外などから入ってくる安価なものにどう対抗していくのか。そもそもその今までの品種が使えるのか。遺伝子組み換えに加え、ゲノム食材といった新手まで出てきて不安定さは更に増している今、やはり自分の品種を自分で守っていくということは必須なんだと強く感じました。

では中新田の地ねぎについて考えた時にどうか。

今の情勢を考えると、野菜についてもどこでどう転ぶか分からないというのは私も思うところです。またSASAYAさんのようにこれからねぎを保存していくために料理として売り出して協力していくよと言ってくれる方たちにとっても、また真面目にねぎの保存に協力してくれると言ってくれる農家さんにとっても、偽物を出さないという意味で商標登録は必要なのかもしれません。

しかしそれが足かせになる場合もある。
今まだ地ねぎを作るという面で新規の農家さんにとっては、このねぎは海のものとも山のものとも分からない状況です。商標登録といってもピンとこないというのが正直なところではないかと思います。また、そんな大それたものならリスクが大きいのでやりたくないという方も多く出てくるのではとも思う。

そして商標登録するためには、品質管理も大きな課題になってきます。
商標登録でこういう商品と限定すれば、自由も利かなくなる。
アメーラトマトは、品質管理のために相当苦労したと関係者から話を聞いたことがあります。新規に参入してくれる農家さんが増えてくれるのはいいが、やはり経験や能力にはばらつきがあり、アメーラと認めるラインをはっきりと決め、それ以外は絶対にアメーラとして売らないと決めたと仰ってました。またアメーラを作れる農家さんを底上げしていくために教育もしていく。
複数の農家さんとやっていく場合、品質を守っていくということは、一個人が努力するという話ではなくなってくるのだと実感しました。
果たしてそれだけのことを、作るということも、またねぎを使って商品を作るということもしてない私が言いだしていいことなのか。正直ビビります。

このイベントで大きく感じたことは、私がこのねぎに対して将来的なビジョンを持っていないということでした。
最初、私はもともとの農家さんが健康で長生きしてくれてこのねぎを長く作ってくれるようモチベーションが上がるようなことができればいいなあと思っていました。しかし、確実に畑から農家さんが手を引く時期は来るのです。その後どうすればいいのか。色々ためしてはいるけども、展開が速すぎで全て後手後手になっている印象がずっとついて回っています。
責任を持って「このねぎを一緒に守って!」と訴えていくためには、そのビジョンを作っていくこと。大きな課題をもらったイベントでした。

続く



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