かめのまちづくり

焼津でまちづくりについて勉強しています。私がまちづくりについて調べたこと、考えたこと、みんな読んでね(^^♪

イベント「ねぎ尽くしの会 中新田の地ねぎを食べつくそう!」を振り返ります! 9

2019年11月20日 | 在来作物
迷走したままのスタートになりますが、中新田の地ねぎを守っていく活動が始まります。このイベントは私にとってちょっと気持ちの重い部分もありましたが、大きな実りもありました。

SASAYAさんには本当に助けられました。
なんと偶然にも同い歳。重ねてとてもフランクな感じだということもあって、とても大変なことを頼みました。
「ねぎの特徴が分かる料理」
お腹がはち切れんばかりのたくさんの種類のお料理を作ってくれたのは、気前がいいからという部分も多分にあるかもしれませんが、どこかこの人の迷いの表れだったのではという印象を受けました。
まだ何か違うアプローチがあるんじゃないか。もっともっとおいしい料理ができるんじゃないか。

同じく料理を作る末端の人間として、私はこの人のそういう部分を尊敬します。これから何かを産み出すという作業がお互い辛くなってくるお歳頃ですが、あきらめてしまわなければ、もっと高みにたどりつけるかもしれない。私もそうありたいと思いますし、これからも一緒にねぎを守っていく仲間になってほしいと思っています。

今回の大きな借りはお返しできるかどうか疑問ですが(笑)、願わくば、この経験が少しでもSASAYAさんの今後の糧になってくれればと願います。

そして
種は大坂農園さんに譲渡することになりました。
大坂さんは私が在来作物を託したい正に「この人」でした。

大坂さんには既に焼津の在来の瓜を継いでもらっています。
在来作物にしては珍しく、まだ種ではなく苗で売り買いされていた瓜でしたが、突如の販売中止。今年のことです。やむなく種取りをすることになりましたが、うまくいかなかったとのこと。「種採りのコツがつかみ切れていない」という言葉が印象的でした。そこで瓜の種をもともと販売していた種苗屋さんにお連れすると、とても熱心に話を聞いてくれました。

在来作物と接していると、「植物って神秘的だなあ」と感じることがあります。焼津の在来作物の生姜は、家の中で氏神様を奉るような重要な場所に種穴(種を越冬させるための保管場所)があるそうです。おいしい生姜なので作ってみたいとおっしゃる方もいて、種を分けてあげるそうですが、不思議と腐ってしまうことがあるのだとか。

私にとってこれはとても神秘的なエピソードですが、実はこれからこの種を守っていく際の大きなヒントになるのではと思っています。種の保管の温度や湿度、そういった情報がここには詰まっている。今後関わってくれる農家さんに御しがたい在来作物を扱ってもらうためにも、元の農家さんに話を聞いてもらった方が、そういった情報をよりキャッチできるのではないかと思っています。

「育成方法くらい聞かなくても分かるよ」と言って元の農家さんと会うことを面倒くさいとおっしゃる農家さんが多い中、大阪さんは会いに行って話を聞いてくれました。
「種取りのコツを正確につかみたい」
作物に対して誠実であるということは間違いありませんが、この人もまた貪欲なんではないかと思いました。

大坂さんから始まりこれから少しずつねぎが広がっていき、いつか中新田のあちこちでこのねぎを見かけることができる日が来ます様に。
そんなことを願って、この話を終わりにしたいと思います。





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