手づくり漆器 ~うるし うるおい うるわし~

鳥取の漆職人がお届けします。

鳥取市役所の移転問題に思う

2011-02-17 08:02:09 | Weblog
ここ毎日のように新聞紙上を賑やかにしている問題に思うこと。

そもそも市庁舎移転は、竹内市長は最初から簡単にいくと思っていたのではないだろうか。

ここにきて、市民の反対がここまで来るとは思っても見なかったかもしれない。

この移転問題は、市民の財産を動かすという大変重要な問題だと思っている。

 竹内市長の市政のあり方が取りざたされているように感じる。



市長になって3期、約10年になろうとしている。

国からの政策で平成の大型合併を鳥取市も例に漏れず実現した。

山陰初めての20万都市実現と、市長は胸を張った。

が、5年も経たず人口は20万人を切った。

合併した町村は、寂れてきている。流れから置いてきぼりになっているように思う。

国政も自民党から民主党に変わり、世の中良くなったというなら良いが、民主党の党内のゴタゴタに国民が巻き込まれて、一向に国民の生活が安定していない。

国会でも法案が通らず、予算出向もなされないという最悪の状態である。

そんな折、鳥取市が国から合併特例債を引き出して、市庁舎の大きな移転プロジェクトを強引にしようとしているというように見える。



新聞を読むと、耐震改修でも十分ではないか。こんな時にこんなに大きなお金を使って、将来どうするのか?返せるのか?その分また税金を上げるんじゃないか?などなど市民の不安は膨らんでいるようだ。

つまり、竹内市長が鳥取市をどのようにしたいという将来のビジョンが見えてこないところに、市民の不安が増幅しているように思える。



 景気を回復するために、公共事業としてこの移転をするんだ!!とはっきりと言ったら、市民も考えるだろう。

それを、地域活性化や分散した部署を統合して市民サービスを提供するというようなリップサービスは詭弁でしかないように思う。



田中角栄が、日本の経済を活性化するために、日本列島改造を実行した。
これによって、日本の経済は息を吹き返した。あの時は、日本中が経済復興に沸き立っていた。

竹内市長も、国土交通省出身でこうした考えが根底に根強くあるんじゃないかと思う。



しかし、人口が減り若者の仕事場が一向に増えないなかで、果たして鳥取経済復興の決め手になるんだろうか。

国の政策も打ち切りになったものも出てきている。ダムの中止、諫早干拓地の水門の問題。

国は地元の人たちに責任を取ったのか? 取ってない。

合併特例債を使わなかったら損をする!!今使っておけ!!

こうした声も聞こえてくる。



南庁舎はどうなるのか? 本庁舎移転後の跡地の利用はどうなるのか?本庁舎周辺はどうしようとしているのか?なぜ、市民会館を改修したときにその問題も一緒に公開しなかったのか?などなど 疑問に思われても仕方ないと思う。

今までの経緯を見ると、行き当たりばったりに政策が変えられているように感じる。



鳥取市は、歴史の街だ。古いものを大事にしようという人たちもたくさんいる。

今でもがっかりしているのが、やまびこ館である。あの自然環境の中にあの黄色い四角の建物はないだろう!! ええ!!初めは目を疑った。まったくのミスマッチである。

鳥取駅前は、欅の並木がきれいでほっとする空間だ。旅から帰って鳥取駅に降り立ち、駅から見える風景は、谷口ジローの「遥かなる街」を思い出す。



砂の美術館も建設(8億?)しようとしている。バードスタジアムにクラブハウス(6億?)の建築計画もある。

その他、駅前のメイン道路の上にアーケード(7億?)をかけて賑わいを作ろうという計画。

しかし、こうした施設をたくさん作って、本当に市民が喜び賑わいを取り戻し、経済も発展するんだろうか?どこにそんなお金があるんだろうか? 鳥取市はそんなに金持ちなのだろうか?



反対の声が日増しに大きくなっているようだ。

反対の声は、こうした不満が鬱積している現象だと思う。



竹内市長は、市民の本音を大事にするのか、それとも公共事業実現を取るのか、100年後の
評価を待つしかないのだろうか?

 鳥取市の将来を憂いざるを得ない。


      この文章の無断コピー及び利用をかたくお断りいたします。




























文化活動も評価されるべき

2011-02-16 08:06:28 | Weblog
学校では、体育系の部活が人気で、回りがそれを評価する。

では文化系の部活に入っている生徒はというと、余り目立たない人と評価される傾向にある
ように思う。

評価云々という問題ではないが、やっぱり気になってしまう。

特に女子に関しては、私的価値観からであるが、思春期の頃から文学に親しみ、日本文化に
興味を注ぎ、家庭に関心を持ちながら女性らしい基礎を学んで欲しいと思う。

せっかく、学校にも文化クラブがあるのだから積極的に学んで欲しいと思う。

 成人して社会人となり家庭人になった時、どれだけその内容が生かされるか知れない。

スポーツで体を鍛え、強い精神を養うのは反対ではない。それも必要と思う。

しかし、人間としての心の豊かさは文化活動のような中から培われていくものと思う。

炊事 洗濯まるでだめ 食べることだけ3人前 という歌が昔はやった。

今も変わらない家庭の有り様があるかもしれない。

料理は スーパーで、洗濯は自動スイッチ押すだけ、皿洗いは自動食器洗浄器、拭くのは自動乾燥機。廊下掃除は、モップでほい!!

手づくりの料理はうまい。うまいに決まってる。母親の作った料理には愛情がこもっている。

食器も、愛情込めて選んだ食器。きれいなかわいい食器に手づくりの料理が盛り付けされたらどんなにおいしく幸せだろうか?

 学校は、競争を教えるところではない。社会人として家庭人としての教養を教えるところだと思っている。

教師は、昔は聖職といわれた時代があった。それだけに威厳と尊敬される人格があった。

自分の子供の教育を学校に無条件で任せられた。

今は、教師も保護者も昔と変わってきた。

日本の伝統文化を学ぶことは、親を大切にする、人を大切にし、目下の人をいたわり、目上の人を敬う、和を大切にするといった心を養っていくというものがある。

小学校から、もっともっとスポーツだけではなく、心の世界を育てる文化活動にも力を入れて欲しいものだ。

そして教師は、確固たる教育者としての信念をもって、教育の場で実践して欲しいものだ。

     三つ子の魂 百まで

 昨日、美保南小学校の藤井校長先生から熱い教育論をお聞きして、久しぶりに心が嬉しくなったことを感じた。













合唱コンクール

2011-02-15 16:07:38 | Weblog
雪も止み、校舎の窓越しにやわらかな陽射しが指し込んでいた。

今日は、鳥取市立美保南小学校の高学年による合唱コンクールの日だ。

郊外に位置するこの小学校は、毎年生徒の数が増え続けているという。

藤井健校長先生は、大変バイタリティーのある教育者である。

学校問題が取りざたされている今日、藤井校長のこの美保南小学校にはそんな問題なんか
無いようだ。

 コーラスを始めて8年目。これも自主的に行なわれているものだという。

この度、御招待をいただいてこの場に参席させていただいた。同席に、音楽の西岡恵子先生がい合せた。二十四の瞳の先生を思わせるようなやさしい西岡先生である。

 合唱は小学校から始まり中学校 高校と繋がっていく基盤が地域にあれば良い。

藤井先生は、合唱はクラスをひとつにし和をもたらすのでとてもすばらしいものと言われた。だから力を入れておられる。

 生徒のきれいな声がホールに響き渡った。

随分練習したんだなあ・・とわかるほど、ひとつになっていた。♪

みんなの顔が生き生きしていた。♪

 合唱は、ほんとにひとつになっていないときれいなハーモニーが生まれない。

どのクラスも、すばらしかった。拍手!!

私がこの合唱コンクールに御招待いただいたのは、鳥取郡山姉妹都市締結にある。
民間団体「鳥取郡山友の会」の 事務局長をしているためだ。

提携されて今年で6周年。もっと深く広い交流にしたい。

毎年毎年、鳥取市と郡山市が姉妹都市の交流が盛んになってきた。小学生の交流も毎年行なわれている。

これからは、東北のウイーンと呼ばれる合唱の盛んな郡山市と、合唱を通して今まで以上の交流が生まれるとすばらしい。

藤井健校長先生は、鳥取市小学校副会長であられ、そのことも十分考えておられる。

先生とお話していると、子供たちの将来が明るく見えてきたような気がした。


どこの小学校も、美保南小学校のように歌声が聞こえてくる学校にして欲しいものだ。

  心に太陽を くちびるに歌を・・



   この文章の無断コピー及び無断転送は禁じます。













修理依頼が増えてます

2011-02-10 08:04:43 | Weblog
今年になって、修理品が増えました。

抹茶茶碗の修理 茶道具 佛膳 いろいろ

中には、当店で買われた わっぱ弁当の修理。

毎日使ってるので 剥げ落ちていた。

「愛着があって毎日使ってたら こうなりました。直していただけますか?」

「もちろんです。」

「うわ~~うれしい。お願いします」と お勤めの女性である。

こんな会話が続く・・。

愛着のあるものは、直してでも使いたい。

手づくりの逸品は、修理も可能なように作られいる。


写真は 落として壊れた菓子器

漆教室生徒作品展示会終了

2011-02-07 13:02:43 | Weblog
1月9日から2月6日まで、智頭町 智頭宿 石谷家住宅で行なわれていた展示会が
終了した。

長丁場の初めての展示会だったが、天候不順の中を多くの方にご来場いただいた。

心からお礼申し上げます。

漆塗りという文化が根付いていない地域なので、初めはどうなるかと思ったが、終わってみるといろいろな反応があったようだ。これを機会に、これからも展示会をしていきたいと思った。

生徒の皆さんも、実践をすることによっていろいろなことを学ばれているように感じる。

どの分野でもそうだが、中に入ってみると知らないことばかりが多い。

知っていることは、ほんの一部でしかない。

 だから、学ぶのである。

多くの人の前に自分の作品を展示するというのは、一面勇気のいることだ。

いろいろな意見がある。だからといって、それを恐れたら発展はない。

常に謙虚になり、自分を見つめることが成長する鍵である。

この度、多くの県外の方にも鑑賞していただいた。

細かい声は聞き取れていないが、生徒の皆さんも大きな励みになったことと思う。

  写真は、NHK文化センター 漆教室の作品製作の風景







 

立春

2011-02-04 08:17:40 | Weblog
立春の穏やかな朝を迎えた。とは言ってもちょっと冷えますが・・。

昨日は旧正月で節分だった。 積もった雪も、2~3日良い天気でだいぶ解けている。

雪の重さで折れた桜の木の芽も、少しずつ膨らんでいるように感じる。

立春は二十四節気のひとつで、「大寒から立春までは一年のうちで最も寒い季節であり、立春を過ぎると少しずつ寒さが緩み始め、春の気配が忍び入ってくる」という時候的な解説が一般的である。

日本の農家の人たちは、旧暦をみて農作業の準備をしてきた。自然の法則に従って、農事を行うのは当然といえば当然である。

立春を基点として、八十八夜、二百十日がある。

春がいよいよ近づいてきた。なにかわくわくするものを感じる。

次は雨水そして啓蟄 春分の日。

日増しに日が長くなっていくなかで、春の足音が大きくなって来るのが聞こえてくる。