手づくり漆器 ~うるし うるおい うるわし~

鳥取の漆職人がお届けします。

坂の上の雲

2009-11-30 07:46:53 | Weblog
昨日第一話が放映された。待ちに待った番組であった。

3年前1年かかって 第8巻までやっと読み終えた。
感無量であったことを思い出す。

司馬遼太郎の言わずともがな名作を、こうして映画化したのには
感服する。

画面に映し出された明治の姿。 CGという技術が駆使されている
ようだが、すばらしいとしか言いようが無かった。

貧しかった明治の日本が、欧米列国にまともに体当たりして国力を
つけようとした時代。 国民には、多くの負担が強いられ暗い時代
でもあった。

しかし、秋山兄弟のように与えられたチャンスもあった。勉強して、
官僚になれる時代でもあった。軍人か官僚か・・。

武士の時代が終わり、四民平等になったとはいっても名ばかりで、
眼前と差別は残ってた。

薩長閥の明治政府は、国民から多くの不満も受けていた。

自由民権運動もこの中から生まれた。

明治人の人間力の強さ。 明治維新後わずか36年目にして日清戦争が
勃発。その10年後には日露戦争になるのである。


















天地人にみる東北地方

2009-11-26 17:19:17 | Weblog
東北地方は、意外なほど元気だ。西日本の人たちから見ると、
東北地方は貧しいイメージがあるようだ。

しかし、天地人の時代を見る時に、名将といわれた大名が
東北には多くいた。

上杉景勝会津120万石 仙台伊達政宗60万石をはじめ、豊臣秀吉
も手が出せなかった。

東北地方は、寒さはきついがそれ以外は豊かさがあった。
文化や産業も盛んであった。

しかし、明治維新の戊辰戦争で東北6藩は、幕府側として
対抗したがために、明治政府から多くの制裁を受けた。

明治政府は薩長に固められ、旧幕府側の人材は排除された。

東北地方は、白河(福島県)以北ひと山一銭といった報復と言っていいよう
な政治がなされた。

当然のことながら、豊かだった国は貧乏に陥り、NHKドラマ”おしん”
のような生き方を強いられたのである。

しかし、今では語り草になった。新幹線が走り、都会との交通が便利に
なり、昔のように豊かになり貧しいイメージは無い。

天地人の舞台 越後 会津 米沢は、まさに歴史と文化の宝庫である。

後世に”義”を残した上杉謙信そしてその家老直江兼続。400年後の
子孫がそれに感謝し、地域を守り発展させてきたことを見ると、なんと
有難いことであろうと羨ましく思う。

これとは反対に、後世に誇れるものを残してこなかった大名の地は、お城も
再現されないまま文化も根付かず今尚苦しんでいるのである。

今こそ、名将が現われてほしいものだ。














鳥取市 郡山市姉妹都市提携5周年記念日

2009-11-25 22:45:19 | Weblog
今日は、鳥取市と福島県郡山市姉妹都市提携5周年記念日でした。

”鳥取・郡山友の会”木村知巳会長と橋谷田事務局長は、
鳥取・郡山友の会事務局の看板を智頭街道商店街にある
會州堂(かいしゅうどう)に掲げました。

姉妹都市提携の発端は、鳥取敬愛高校社会部による明治時代の
安積開拓団(あさかかいたくだん)の研究からでした。

安積とは、現在の福島県郡山市をいいます。安積開拓は、明治政府による
士族に対する授産事業の一環でした。

旧鳥取藩士の多くが、この安積に開拓団として移住したのが明治14年でした。

この辺の資料が充分に残っていなかったのですが、敬愛高校社会部による
研究で大変な事実がわかったのです。 移住された開拓団の子孫の方々も、
先祖の墓をお参りするため鳥取に度々帰ってこられました。

こうして開拓団の子孫の方々との交流が徐々に深まってきた中で、
平成17年11月25日に姉妹都市提携がなされました。旧鳥取藩士
が安積に移住して、実に120年後の出来事でした。

ここまで来るまでに、多くの方々の並々ならぬご尽力があったようです。

この日を大切に、これからも姉妹都市として末永く仲良く関係を保って欲しい
ものです。


鳥取・郡山友の会事務局は、歴史・文化・芸術の交流 特産物の交流など
多方面にわたり民間レベルで橋渡しになっていきたいと思っています。

 関心のある方は、お気軽にお寄りください。


    住所 鳥取市川端2丁目211  會州堂内
       TEL 0857-23-3917









金継ぎ

2009-11-08 08:24:51 | Weblog
先日 子供が大事にしていたミッキーマウスのかわいい
マグカップが壊れたというので、直してほしいと持ってきました。

取っ手が取れ、粉々に割れていました。

「子供の思い出」というマグカップ。なんとかして、きれいに直して
あげたい・・。

全体が白なので、金粉を蒔けばいいのですが、バランスがとれない
と思い、白漆で繕うことにしました。

できばえは、良いですよ・。 

 奥田民夫の記念コンサートで買ってきた湯飲茶碗。
 「あっ欠けた」・・・・。

 「直してもらえますか?」「いいですよ」

 これも思いで深い湯のみ茶碗。

 何とかきれいに・・・。 

 金で繕い 直りました。 良かった良かった・・・。


  捨ててしまわないで 諦めないで 持ってきて見て下さい。

  











ウォーキング

2009-11-06 04:22:31 | Weblog
 昨日は、なんと14000歩ほど歩きました。

 距離にすると、約9KMくらいでしょうか。

 鳥取市内の おおち谷公園から 太閤平までの
 
 山道コースを始めて挑戦しました。

  紅葉が真っ盛りで、途中色づいたもみじが
 池に写る風景は格別でした。

  年配の方が圧倒的に多いですね。でも、歩き方は
 速い速い・・。 日ごろの訓練の賜物でしょうか・・。

 歩けることの有難さを しみじみと感謝しました。
 今朝も、さほど痛みを感じませんでした。毎日のウォーキングの
 お陰でしょうか?

 ゆっくりゆっくり 今の自分の体力のペースにあわせて
 頂上まで・・・。 頂上からは、鳥取市内と日本海が
 きれいに見渡せました。

 帰りは、途中で一緒に歩いてくれたおばさんと話をしながら
 フィニッシュ!! なにか 今までに無いような充実感いっぱいでした。
 
 やみつきになりそうです・・。

 秋の紅葉の時期に、近場を散歩がてら ウォーキングしてみては?










漆 だより

2009-11-05 07:41:18 | Weblog
 //////// 會州堂 漆だより  2009 11/1 ////////////////

      ◆ やっと見えてきた 佐治漆の将来 ◆

はや、11月の声を聞くまでになりました。毎朝歩く袋川の散歩道は、
枯葉の絨毯ようです。

鴨が袋川にやってきました。知り合いが、7羽見たよといってました。
今朝、散歩の途中 川を覗き込むと3羽の親子の鴨が泳いでました。

 10月20日 少し曇り空で時折小雨がちらつくそんな日でしたが、
佐治在住の染色家西尾正道さんに紹介を受けて、佐治の漆掻きで
漆問屋をしていて、その歴史を知っているといわれる西尾廣祐さん
を訪問しました。

佐治漆は、加瀬木山の漆が上質とされていました。西尾廣祐さんは、
ご自分の山に漆の木を植栽し、たくさんの漆を採取し、それを輪島や
京都 岡山などに出荷していました。 30年ほど前の話です。

京都の漆屋も買い付けに来たそうです。

 振り返れば、私と鳥取の漆との出会いは、14年ほど前に蒔絵師田中稲月
氏との出会いからでした。田中さんは、私の扱っていた会津漆器を見ながら
いろいろと話しかけてきました。それから、交流が深まり田中さんにも蒔絵の
仕事を頼んだりしましたが、あれほどの腕のある方が鳥取では無名に等しい
存在であることに驚きました。それだけ、この土地では漆というものに対する
評価が低かったということだったのでしょう。

その後、田中さんの作品を中心とする展示会を数回しました。そしたら、
関心のある方たちが案外多いということが分りました。以前から、何度も
記述していますが鳥取の漆器は、産業として根付かなかったわけです。
それゆえに、これに関わる人はこれといって宣伝することもなく細々と生
きてきたのでしょう。
 
木地の世界は、それなりに知名度がありましたが、漆を塗るという次の
技術が繋がっていかなかったのでしょう。

もうすでにご承知のように、平成17年に田中稲月氏は、蒔絵の部門で
鳥取県の伝統工芸士、翌年第2号の鳥取県無形文化財保持者に
認定されることになりました。御年84歳でした。 平成20年87歳で逝去
されました。

現在岡山県新見市で漆の植栽運動が盛んに行われています。
その中心になる方が小野忠司さんですが、20年前に西尾廣祐さん
のところに訪問され、佐治漆の苗木をもらっていったようです。

そうすると、現在備中漆として育っている漆の木の親は、佐治漆に
なるというわけです。

しかし、本家本元の佐治には、漆の話も残っていません。残念なことです。

佐治漆は、現在20本ほど山に残っています。この山に、西尾廣祐さんが
私と西尾正道さんを案内してくれていろいろ説明してくれました。

私と西尾正道さんと二人でこの漆の苗を育てて行きたい計画しています。

関心のある方は、この運動に参加してみませんか?
これは凄いことです。鳥取の文化を又ひとつ見直すものになるでしょう。

来年夏には、現在生存している漆の木から 漆を実際に掻いて見たいと
思っています。

 いっしょにやってみたいと思われる方 以下のメールまでご返事ください。

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       鳥取の漆を守る会

        橋谷田 岩男

      鳥取市川端2丁目211
      TEL 0857-23-3917
      FAX0857-23-0543
      Email kbtwings@sa5.gyao.ne.jp