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桑田真澄さん 体罰は安易な指導

2013-02-02 09:16:33 | Weblog
桑田真澄さん 体罰は安易な指導



大阪の市立高校でバスケットボール部の顧問の教師から体罰を受けていた男子生徒が自殺した問題について、元プロ野球選手の桑田真澄さんがインタビューに応じました。
桑田さんは、高校野球で2度の全国優勝を果たし、プロ野球の巨人などで活躍したあと、大学院でスポーツの精神主義の問題点などについて学びました。現在は、かつて自分も体罰を受けた経験を踏まえて、体罰による指導への反対を訴えながら全国で講演活動や子どもたちの指導に当たっています。
インタビューの中で、桑田さんは「体罰は安易な指導方法で決して強くならない」としたうえで、「今の時代にあった指導方法に変えていくべきだ」と訴えました。



“体罰には猛反対”

Q:大阪の市立高校で起きた体罰についてどう思いますか?

桑田:まず心が痛いです。ご両親や身内の方のことを思うと、本当に心が痛いとしか言いようがないです。残念な出来事です。

Q:体罰によって命が奪われる事態はあってはならない?

桑田:僕も当然(小中学生時代は)体罰を受けてきましたし、グラウンドに行って殴られない日がない、そういう時代でした。毎日、何発か殴られて、ほっぺたに手の跡をつけて帰ったり。ケツバットされてお尻にバットの跡が3本も5本もついて、自転車に乗って帰るんですけど、サドルに座れないぐらい腫れ上がったこともありました。
よく体罰は愛情だと言いますが、僕は殴られて愛情だと感じることはなかったですね。
僕は体罰には猛反対なんです。あるべきではないと思っています。体罰をすることで指導する方法って、僕はいちばん簡単だと思うんです。「なぜ、できないんだ」「気合を入れろよ」と体罰をするのではなくて、もう少し話をして、できなければできるように、いろんな角度から説明をする指導方法のほうがもっと難しいんですね。
手っ取り早い指導方法が体罰だと僕は思っています。いろんな考えがあるとは思いますけど、僕は体罰には反対ですね。

体罰を生む背景は

Q:桑田さん自身、厳しい指導があったから一流になれたという見方もありますが?

桑田:当時、体罰を受けていた選手が、全員、プロ野球選手になったかと言ったら、ならなかったわけじゃないですか。今は体罰は少なくなっているけど、プロ野球選手が出ていないかというと、出ているわけじゃないですか。
僕は高校1年生のときに3年生の試合とかに出ていましたので、上級生からプレーできないような体罰を受けたりとかしましたけど、どうしてそんな卑怯なことをするんだろう、スポーツマンがそんな卑怯なことをしたらだめじゃないかとずっと思っていました。
何だ偉そうに言っているなと思う人もいるかも知れないですけれど、僕は体罰をやられて嫌だったので、体罰はしなかったです。人がやっているのを見るのも嫌ですし、当然、自分はしたくないと思っています。

Q:体罰を生む背景は?

桑田:勝利ですね。 「チームが勝ちたい」「自分が勝ちたい」ということですね。例えばチーム内であれば、自分がレギュラーになるために後輩をつぶしていかないと自分がレギュラーになれないとか、指導者は優勝しないと周りに対しての示しがつかないとか、首になるとかですね、勝利至上主義になってしまっているということですね。
本来、誰もが、子どもを育てる、選手を育てるという育成を目的にしているのにもかかわらず、実際にスポーツの現場で行われているのは勝利至上主義ですよね。僕はプロ野球は勝利至上主義でいいと思っているんです。でも、アマチュアは勝利至上主義よりも人材育成主義、育成主義ではないとダメだと思っています。

体罰をなくすためには

桑田:僕は体罰を受けたからといって、その人を恨んでいるかと言ったら、全く恨んでいないです。なぜかというと、その時代はそれが当たり前だったんですね。みんなが、それが正解だと思っていた時代なんですよ。当然、運動中には水を飲んではいけない時代でしたけど、今は水を飲みなさいという時代です。まったく反対ですよね。僕の時代、水を飲んだらばてるし、上手くならないと言われていたんですよね。ところが、今は15分か20分おきに水分を補給しなさいと言われる時代です。じゃあ、僕たちのあの時代は何だったのかと。それはスポーツ医科学がまだまだ解明されていなくて、その時代はそれが正解だったんですね。
指導方法も体罰は当たり前の時代だったんです。でも今は時代が違うということです。いろんなことが解明されてきて、指導するに当たってもビデオを使ったり、いろんな角度から指導できるわけじゃないですか。ですから指導方法も変わっていかないといけない。時代にあわせて指導方法も変えていかないといけないということを、みんなで共有して取り組んでいかないといけない時期に来ていると僕は思います。

Q:体罰をなくすために指導者には何が必要ですか?

桑田:われわれ指導者の勉強ですね。やっぱり、勉強が足りないと思います。
ちょっと指導者講習会に行ってライセンスを取ったのだけれど、俺は俺のやり方でという人が結構多いと思うんです。また、これは統計をとったわけではないですけれど、往々にして昔ながらの指導をしている人が結果を出しやすいのがスポーツ界なんです。
でも、勇気を持って今の時代にあった新しい指導方法を現場で実践する指導者が1人でも多く出てきてもらいたいです。そのために、僕も全国で指導者講習会を一回でも多く開いて、みんなに伝えていきたいと思います。

暴力が蔓延る土壌

2013-02-02 08:22:47 | Weblog
 全日本女子柔道の監督暴力事件が発覚、柔道界の倫理が求められています。

 同時に大阪市立桜宮高校でバスケットボール監督が選手に暴行、選手が自殺するという
 痛ましい事件が起こりました。

 どうして、スポーツ界にこうした暴力が蔓延っているのでしょうか。

 また大津市で、いじめが原因で中学生が自殺するという痛ましい事件も起きています。

 政治、経済、教育、スポーツと、日本はどうなっているのでしょうか。

 日本独特の土壌なのでしょうか。



 元巨人の投手桑田真澄さんは、日本のプロ野球でもトップの成績を残し、大リーガーでも活躍されました。

 その後、早稲田大学に入学されスポーツ科学を学び、現在東京大学野球部の特任コーチとして活躍されています。

 桑田さんの非暴力に関するコメントには、多くの共感を覚えています。

 「暴力で選手がうまくなれば誰でもプロ野球選手になれます。暴力でうまくなることはありません。僕が一番成長したのは、
  暴力がなかった高校時代でした」

  桑田選手は、PL学園高校時代、甲子園を沸かしたヒーローでした。

  桑田さんのコメントは、暴力指導がまかり通っている日本のスポーツ界に大きな影響を与えていると思います。

 「暴力による指導はもっとも安易な方法で、きちんと理論を教えて指導することは非常に難しい。」

 というようなことも話しています。

 今の指導者は、勝利至上主義に踊らされて安易な指導をしてしまいがちなのでしょうか。

 それを許してしまう社会も問題です。


 大相撲で、17歳の少年が親方から暴力を受けて死亡した事件が思い出されます。

 将来を託して、親方に親代わりとして子供を預けたのに、親方が先頭になって
 殺人を犯したとなれば、何を信じていいのでしょうか。

 その後、親方は逮捕 実刑がくだされました。勿論、相撲部屋はお取り潰しです。

 大相協会の腐敗した体質が、様々な問題を生み出していったのです。その後、外科的治療により
 
 膿が出されて、やっと最近になって活気が戻ってきました。



 日本社会の腐った土壌は、外科的治療がもっと必要のようです。


 早急に徹底した現場の調査と、そして厳しい対処と対策を講じることが重要と思います。

 東京オリンピック誘致に影響と報じていますが、オリンピック開催ができなくなることより、
 スポーツの精神が腐敗することのほうが将来にとって深刻な問題だと思います。

 政治不信が、20年間続いています。政治家の行動が深刻な問題になっています。

 政治の腐敗が、こうした末端の分野にまで影響しているように感じるのは私だけでしょうか。