鏡海亭 Kagami-Tei  ネット小説黎明期から続く、生きた化石?

孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン)

・画像生成AIのHolara、DALL-E3と合作しています。

・第58話「千古の商都とレマリアの道」(その5・完)更新! 2024/06/24

 

拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、

ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら!

小説目次 最新(第58)話 あらすじ 登場人物 15分で分かるアルフェリオン

ファンタジー・ロボット小説『アルフェリオン』名場面集をAIで

連載小説『アルフェリオン』の名場面をAIで画像化、今晩も深夜に更新予定です!

鏡海

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第48話「逆同調(バーサーカー)」のあの場面の数々をAIさんが画像化です!


こ、これは……。ついにテュラヌス・モードが発現しましたね。連載小説『アルフェリオン』の名場面をAIのオボロさん(*)に画像化してもらう企画、本日は第48話の分です。

(*)オボロさんとは「Editorial Oboro」(GPTsの機能を通じて小説広報支援用にカスタマイズされたChatGPT)のことです。多彩な機能のひとつとして、小説を読んでその内容を画像化することができます。

 

それでは、参りましょう。

右側は、髪の色が多少違ってしまいましたが、ルキアンですね。その左側はレーイです。実際よりも年齢が若めに描かれているので、誰か分かり難かったかも。

やっと見せ場のあった主人公を差し置いて、いかにもヒーロー的なキャラのレーイが、初期設定上のヒロインから最強の敵役に化けたカセリナと血みどろの戦いを繰り広げるという、何とも皮肉な展開。しかし、カセリナの操る旧世界の機体・イーヴァがあまりにも強く、レーイの愛機カヴァリアンが大破します。それを助けに向かったルキアンですが……。


レーイとルキアン、そして中央の上の機体が損傷の激しいカヴァリアンで、下がアルフェリオン、なのでしょうか。周囲のキャラクターたちは謎ですが。

しかし、ルキアンのアルフェリオンは、イーヴァによって一撃で仕留められてしまいます。ちなみに、オボロさんの想像したアルフェリオン(フィニウス・モード)とイーヴァは、こんな感じです。

アルフェリオンは、ちょっとロボットっぽくなり過ぎましたが……イーヴァは、まさにこのような外観ですね。

あるいは別ヴァージョンの二体:


さすがです、オボロさん。こちらはいかにも「ファンタジー・ロボット」物に似つかわしい姿です。

ルキアンを一蹴したカセリナは、露骨に嫌悪感をぶつけ、彼をののしります。ちなみにセリフの中に出てくるパリスは、ルキアンがミトーニアの円形闘技場で(超覚醒して)倒した敵で、ナッソス家の四人衆の一人です。

 ――本当に無様だわ。でも、あなたなんかに、あなたなんかに……。
 もしこれが生の唇から発せられた言葉であったなら、カセリナの声が怒りに震えているのが分かっただろう。高圧的な物言いがルキアンに突き刺さる。
 ――あなたなんかに、パリスが倒されるなんて。どんな卑怯な手を使ったの。ルキアン・ディ・シーマー。まさか、白銀のアルマ・ヴィオの乗り手が、こんな人だったなんて。
 ――ぼ、僕は、僕は。カ、カセリナ、これは、その……。
 思考が混乱して何も言えないルキアンに、カセリナが追い打ちを掛ける。
 ――よして。あなたなんかに名前で呼ばれる筋合いなんて無い。
 彼女の冷たい言葉の背後に、ルキアンに対する露骨な嫌悪感があることは、念信からありありと感じられる。
 ――それに、何。念信もろくに扱えないなんて。気持ちを垂れ流しにしないでくれるかしら。そんなふうに私のことをしつこく妄想するのはやめて。
 もはや弁解するどころか、ルキアンは返事さえ返せない。カセリナの次の一言が、ルキアンをどん底に叩き落とした。
 ――はっきり言って、気持ち悪いわ。

「気持ち悪い」そうです。カセリナの言葉に、精神的にとどめを刺されたルキアン。そこでさらにアルフェリオンにもとどめを刺しにいくカセリナ。

破壊されたアルフェリオンから、リューヌが最後の力を振り絞ってルキアンを救います。しかし、リューヌは、この世界に実体化するための力すら、すでに失っていたのでした。そんな状態で彼女は無理をします。

 両手にルキアンを抱くリューヌの姿は、幼子を連れた母親の姿を連想させた。
「私がいる限り、傷ひとつ付けさせはしない」
「そんな、また僕のために力を……」
 リューヌの魔力が急激に弱まるのをルキアンは感じ取っていた。
「もう止めて! リューヌ、このままじゃ、君は」
「私は《古の契約》に従い、あなたの剣となるよう定められていた者。何があっても、あなたを、主(マスター)を護るのが私の存在のすべて」

 これまで一切の感情の光を持たなかった彼女の瞳に、小さな光が灯った。
「ここまで、よく頑張りましたね」
 あたたかい響き。
 彼女の声は、冷厳なパラディーヴァのものから、妙に人間臭いそれへと変わった。
「あの果てなき幻の世界の中、あなたはたった独りで最後まで戦った。あのとき、《御子》の力の本質をつかんだはずです」


 リューヌの力がますます小さくなってゆく。ルキアンは思わず叫んだ。
「嫌だ! リューヌ、消えないで!! 君がいないと、僕は……。リューヌ!」
 ルキアンを諭すかのように、彼女は穏やかに首を振った。

 ルキアンの脳裏に、幼い日の孤独とリューヌのイメージとが重なって浮かび上がる。

  大きな木の下でうつむく、銀髪の幼い男の子。
  孤独な姿を後ろで静かに見守る黒衣の女。
  そっと、なでようとする彼女の手は、男の子の頭を空しく通り抜ける。
  実態のない彼女の身体で彼に触れることはできなかった。
  それでも黒衣の女は、男の子を見つめ続けている。
  すすり泣く声が止むまで。いつまでも。

「そうだ、ずっと僕のそばにいてくれたのは、リューヌだけなんだ。行かないで。僕は、僕は、本当に独りぼっちになる。そんなの嫌だ。嫌だよ!!」
 しかし、リューヌの姿は風と共にかき消え、彼女の気配も感じられなくなってゆく。ルキアンの絶叫は、むなしく空に響いただけだった。



 ――さようなら。私の大切な……。

 リューヌのいた場所から、最後の光のしずくが、ひとつ、ふたつと、天に向かって昇っていった。
 取り乱して泣きわめくルキアンは、宙に浮かんだまま光に包まれる。次いで彼の姿は、地上に向かって飛び去るように消えた。いや、もはや残骸となったアルフェリオンの内部、あの黒い宝珠の中へと吸い込まれたのだった。

  -回路の構造をスキャンしています・・・。
  -《リュシオン・エインザール》の《紋章回路》と照合中。
  -前回起動時の設定により、許容範囲の誤差とみなして承認します。

  -システムとエクターとのリンクを構築しています。
  -エクターの《紋章回路》が起動していません。
  -可能な領域を複写し、仮想回路として設定。
  -システムとのリンクを再構築しますか?
  -・・・・・・。再構築を開始します。
  -仮想回路の固有情報にアクセスしています。
  -リードエラー。
  -強制解放。

  -衛星軌道上のマゴス1、マゴス2、マゴス3の座標が測定できません。
  -データリンクに失敗。
  -《アルティマ・トリゴン・システム》が起動できません。
  -固有モードで再起動中。
  -パラディーヴァが存在しません。
  -基本システムにパスを変更します。

-最適化のシミュレーションを行いますか?
  -《アポカリュプシス》を使用する権限がありません。

  -《フィニウス》
  -《ゼフィロス》
  -《テュラヌス》
  -《アダマス》
  -《エリュシス》

  -《テュラヌス・モード》を推奨。

  -《カラミティ・テュラヌス》で試行しています。
  -現在の設定では《カラミティ・フォーム》は使用できません。
  -《ノーマル・フォーム》で《テュラヌス・モード》を最適化中。
  -《第五元素誘導》完了。
  -《マキーナ・パルティクス》、増殖レベルBで活性化完了、注入。
  -機体の再生を開始します。

  -《支配結界》の生成データ、仮想回路から解読、蓄積完了。
  -支配結界の構造をシミュレートし、疑似結界の生成を準備。
  -《闇の繭》展開。

生ける屍と化したようなルキアンに対し、旧世界の《黒宝珠》は彼の紋章回路を強制開放し、《闇の繭》を展開します。旧世界の高度な魔法に基づく物質生成・物質変換(第五元素誘導)と、同じく旧世界の科学が生み出したマキーナ・パルティクス(一種のナノマシン)によって、アルフェリオンはたちまち再生します。

そして、闇の繭の中から、「荒れ狂う炎を宿した戦慄の戦士」テュラヌス・モードのアルフェリオンが姿を見せます。オボロさんとDALL-E3さんの画像生成も冴え渡ります。

と、ここで次回に続きます(えぇぇぇ!?)。もはやルキアン自身にも制御できず暴走するテュラヌスが、破壊の限りを尽くした後……ルキアンが見たものは。ここから先、物語は激流のごとく、現在の最新話(第58話)までノンストップで走り抜け、超展開に次ぐ超展開(苦笑)、衝撃の事実が次々と明かされてゆくことになります。ご承知の通り、その過程でメインヒロイン(エレオノーア)が登場するという、ジェットコースターも慌てて後戻りしそうな怒涛の勢いです。

本日も鏡海亭にお越しいただき、ありがとうございました。
まだまだGW中盤に差し掛かる頃ですが、お休みの方にとっても、お仕事や勉学の方にとっても、良き明日でありますように。

ではまた!

 

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