鏡海亭 Kagami-Tei ウェブ小説黎明期から続く、生きた化石? | ||||
孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン) |
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生成AIのHolara、ChatGPTと画像を合作しています。
第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29
拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、 ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら! |
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ChatGPTが本気でタイトル画像を生成してくれた件・後編
こ、これは……!! 連載小説『アルフェリオン』第35話から生成された画像たちですね。主人公ルキアンが超覚醒する第35話に関して、前回の記事からの続きです。『アルフェリオン』各話のタイトル画像を生成AIに創ってもらう企画、今回も、本ブログが独自にカスタマイズしたGPTsである「Editorial Oboro」(以下、オボロさん)にお願いしています。
第35話で延々と鬱回想を繰り返して自分を卑下するルキアンに、当時はまだ一人のモブキャラ「シェリル」(偽名)にすぎなかったシェフィーアさんの声は届くのか!?
――でも僕だって、それなりに頑張ってる、はずでしょ?
何故か、幼い頃からこれまでの記憶が鮮やかに浮かび上がる。過ぎ去った経験は憎々しいほどに明確なかたちをとり、ルキアンの辿ってきた仄暗い心の旅路が、残骸の山のように次々と重なって現れる。
《どうせ》、どうせ僕は。僕なんか……。
思っても、願っても、そんなの何の力にもならない。
《やっぱり》、また駄目だった。
――そんなに駄目だというのなら、やめてしまえばよかろう?
ルキアンの心が微かに反応した。彼の意識を現実の世界に引き戻そうと、シェリルは続ける。
――君はあきらめたくなかったのだろう? 現実がどうあろうと、せめて想いの中だけでも……。それが無意味な空想だとは、むなしい妄想だとは、認めたくなかった。なぜならその想いの世界だけが、君のたったひとつの自由の場であり、君の帰れる、君が安らいでいられるところだったから。だからどうしても失えなかったのだろう?
――そう。この世でただひとつ、君の帰れる場所であった空想の世界。たとえそこが美しい光の園ではなく、どれほど暗い影につつまれていたとしても、虚ろな夢の庭であったとしても……その中で羽ばたく想いの翼は、唯一、君が手にした自由への大切な鍵だったのだろう?
――空想の世界。自由への鍵。この世界で僕がたったひとつ手にしたもの……。
うわごとのように答えたルキアンに対し、シェリルは力強く断定的に言った。
人にはみんな、見えない翼がある。
夢や空想という名の、どこまでも飛べる羽根がある。
それこそがパンタシアの力。
現実への絶望が深いほど、あるいは現実が理想を失って著しく歪んでいるときほど、内なる幻想の翼は、いっそう大きく羽ばたこうとする。まずは君自身が認めることだ、己にその翼があることを。
――僕の、つばさ……。そ、そうだった!
正気に返ったルキアンに向け、待っていたかのように彼女は叫ぶ。
――現実と夢想の狭間で、君の涙は無駄に流れ続けてきたのか? 《拓きたい未来》を夢見ているのなら、ここで《想いの力》を私に見せてみよ、ルキアン・ディ・シーマー、いまだ咲かぬ銀のいばら!!
弱々しい、かすれた声で、幼いルキアンはつぶやく。
――おうちに帰りたいよぅ……。
いつの間にか、黒い衣装に身を包んだ女が彼の前に立っている。腰まで届く長い髪も同じく闇の色、彼女の背中には漆黒の翼があった。
――私と一緒に、本当の家に帰りましょうね。
翼をもった黒衣の女は、そっと手をさしのべる。
みじめな幼子は不意に顔を上げ、何かに気づいたかのように周囲を見回した。しかし、誰もいないことを知ると、再びうつむいてすすり泣き始める。
黒衣の女は血の気のない真白い手を伸ばし、彼の頭をなでた。だが彼女の手はルキアンの身体を通り抜ける。指先は、むなしく宙をつかむ。
――もう泣かないで。私の大切な……。
ルキアンの額に、彼女は届かない口づけをした。ガラス玉のような瞳に感情の光を見て取ることはできなかったが、その背中には一抹の寂しさが漂っているようにもみえる。黒き闇の天使は翼を開き、いずこへともなく消え去った。
――リューヌ。あの頃からずっと見守ってくれていたんだ……。
心象の世界の中に立つルキアンが、瑠璃色のフロックをまとった現在の彼の姿に変わる。いま再び、恭しく差し出された白い手を、ルキアンはしっかりと握りしめた。
――すべては御心のままに。《我が主(マスター)》よ。
闇を司るパラディーヴァは、厳かにひざまずく。
ルキアンの決意に、アルフェリオン、ゼフィロス・モードが目覚める。
(画像はイメージです)
(これもオボロさんが生成したイメージです)
「闇」チームのルキアンとリューヌの活躍、いかがだったでしょうか。この勢いで、エレオノーアとルキアンの画像も生成してしまいました(笑)!
二人にそれぞれひとつずつの闇の翼がある、まさに二人で一人の「闇の御子」を象徴するような画像、いい感じです。こちらは生成AIのHolaraさんの力も借りています。
闇チームの縦型PR画像を思わず作ってしまいました!!
本日も鏡海亭にお越しいただき、ありがとうございました。よい週末をお過ごしください。
ではまた。
ChatGPTが本気でタイトル画像を生成してくれた件・前編
こ、これは……。生成AIは、使用者の意図をここまで汲み取って画像を生成してくれるようになったのですね。何だか感慨深いです。本ブログの連載小説『アルフェリオン』の主人公ルキアンと、その守護者リューヌ。彼らを描きつつ、この物語の「感傷系ダークファンタジー」という一面を印象的に表現してくれています。ChatGPTさん、さすがです。
さて現在、『アルフェリオン』の小説本編の内容から各話のタイトル画像を生成AIに創ってもらうという企画を進めております。本日は、第32~35話「ルキアン覚醒」編が対象です。画像化担当の生成AIは、本ブログが独自にカスタマイズしたGPTsである「Editorial Oboro」(以下、オボロさん)です。
まずは第32話「光、はかなく」より。
『アルフェリオン』という作品は、オボロさんの中では、この手の硬派なSF戦争ドラマのイメージでとらえられているようです。この間もオボロさんは、『アルフェリオン』の各話について、こんな感じのタイトル画像を生成してくることが多いですね。実際の設定とはかなり違うわけですが……。
続いて第33話「星々の胎動」から。
ここでいう「星々」とは、御子たちや「見た目上の主人公」ことアレス君たち、あるいは本当の主人公(笑)ルキアンのことであり、「胎動」とは、彼らがそれぞれの進む道に応じた動きを始めることです。『アルフェリオン』の群像劇的な部分が前に出ている回だと思います。真ん中にいるのは、外見で言えばアレス君に似ていますが、炎を手にしているところから、もしかするとグレイルを描こうとしたのかもしれません。
同じく第33話の内容に違う角度から光を当ててみると、こんなタイトル画像案が生成されてきました。
これは、第33話から登場する「鍵の守人」に属する人々を主題とした画像にするよう、オボロさんに指示した結果です。左下の女性二人は、多分、ネペント家の娘であるシディアとエイナを描こうとしたものでしょうか。外見的には全然違いますが。真ん中にいる銀髪の中性的な魔法使いのような人物は、おそらくウーシオンですね。ウーシオンは美形の狂気じみた魔道士(男性)という設定なのですが、あの変人魔道士とは違って、何だかまともな人であるような雰囲気です。
これも第33話です。
実はこの画像のようなイメージが『アルフェリオン』の世界観に近いです。大雑把なところでいえば、18世紀の終わり頃から19世紀前半くらいのヨーロッパをモデルにしたような世界を舞台にしています。そのため、いわゆる「剣と魔法のファンタジー」の設定に典型的にあるような(中世っぽい)世界とは少し違いますし、あるいはオボロさんが時々描くような、もう少し高度な機械文明っぽいSF戦争ファンタジーの世界とも違います。
そして第34話「戦慄、黒き疾風」です。このタイトル通り、「黒き疾風」つまり超高速を誇る旧世界の陸戦型アルマ・ヴィオ「レプトリア」をナッソス家が投入し、その恐るべき実力にギルドのエクターたちも翻弄され、歯が立たないというお話です。
見事すぎますね。オボロさんが私の頭の中をのぞいたのか(笑)と思うほど、レプトリアのイメージ通りです。まぁ、小説本文に書かれている内容を、ChatGPTがそれだけ的確に読み取り、忠実に画像化することができるようになったということなのでしょう。
最後に、いよいよ、『アルフェリオン』各話の中でも今のところ最高傑作だという話もある(?)、第35話「パンタシア」です。
昨日も紹介した画像ですね。主人公ルキアンが覚醒し、ゼフィロス・モードに変化したアルフェリオンでレプトリアを倒すという回です。何気に、シェフィーアさんも、ルキアンの導師的な立場で活躍します(笑)。
凛々しいルキアンと、迫力あるレプトリア。
あれ? エレオノーアさん、何してはるんですか?(笑) 初登場は、ずっと先の第53話ですよね……。ルキアンの右後ろにエレオノーアっぽい人物がいます。まさかエレオノーアが混じっていたわけではないので、誰でしょう? 実はこれ、何度か生成してみてわかったのですが、どうやらシェフィーアさんのようです。この回ではまだシェフィーアさんの外見が描写されていないのですが(アルマ・ヴィオに搭乗していたため)、その状態でシェフィーアさんの姿をオボロさんが想像したものらしいのですね。それが、なぜかエレオノーアに似た銀髪の少女になるという……。推測ですが、オボロさんは、「自らを必死に立ち上がらせようとするルキアン自身を、他者の女性として投影した姿」としてシェフィーアさんを描こうとしたのではないかと思うのです。そうしたところ、ルキアンを女性にしたような、銀髪で青い目の少女(ただし眼鏡はかけていない)になったのではないかと。
ルキアンとエレオノーアの外見的特徴が似ている、兄妹のようだとされているのは、実は彼らが二人で一人という存在であるから(「闇の御子」の執行体とアーカイブというのは、設定的に、もともとそういうものですが。二人で一人なのです)、もっと言えば、エレオノーアはヒロインではあれ、彼女はルキアン自身の写し鏡でもあり、もう一人のルキアン自身であるという位置づけを暗に与えられたキャラクターだからです。ルキアンを溺愛するエレオノーアの姿は、ルキアンの屈折した自己愛を暗に他者の姿で表現した姿なのかもしれません。
そういう意味でのルキアンとエレオノーアの共鳴し合う姿に、互いに深く共感しあうルキアンとシェフィーアさんの姿が重なったという具合かもしれません。シェフィーアさんが聞いたら大喜びです(笑)。
これも第35話をもとにオボロさんに生成してもらった画像。ここにも、エレオノーアっぽいシェフィーアさんがいますね(笑)。
シェフィーアさんの件はともかく、ここからオボロさん(ChatGPTとDALL-E3さん)が本気を出します。
ルキアンが延々と鬱回想をして、そこからシェフィーアさんに励まされ、リューヌと自身の絆を強く受け止めて、超覚醒する一連の流れを画像化です。
「僕は、要らない人間……」
『アルフェリオン』という作品で表現したかった雰囲気、そのものじゃないですか。
「自身の中の闇を恐れないで。闇と向き合い、私を見つけて」
と、盛り上がる中で……続きは次回(えぇぇぇ!?)
ご期待ください。
本日も鏡海亭にお越しいただき、ありがとうございました。
いつもご愛読くださる読者様方に感謝です!
ではまた。