邦訳版のタイトルは「わたしはいま、この瞬間を大切に生きています」です。
10年ぶりに読み返して、今、いろんな意味で、うまくいかないことに対して、少しは自分なりの解釈ができているのかな、と思いました。
頭の中で常にあれこれ考え事をしている自分は、実は本当の自分ではない。
本当の自分はもっと心の奥深くにいる。心の奥の本当の自分とつながることで、表面的な幸不幸は別にして、心の平和を得ることができる。答えは常に自分の中にあり、外から知識や気づきを得たとしても、最後は自分自身と向き合って答えを出すことになる。
過去と未来は幻想でしかない。過去も未来も、存在しない。自分自身が感じられるのは「今、この瞬間」しかない。そして今、この瞬間に何か問題があるかと問われれば、ほとんどの人は何も問題がないことに気づく。
物事に解釈を加えない。批判しない。決めつけない。自分の感情も含め、「観察」する。心の中で何が起きているのか。行動として何が正しいのか。
心のありかたを変えようと抵抗するから苦しい。築きあげてきたものを失いたくないと思うから苦しい。それよりも一度すべてを手放して、現状をあるがままに受け入れた方がかえって事態が好転しやすい。抵抗しないことで逆に自分の強さを知ることができる。誰も自分を傷つけることなどできないと知る。
翻訳監修が「生きがいの創造」の飯田史彦さんだということも今になって知りました。