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早弾きへのあくなき挑戦

2006-10-13 11:00:09 | 津軽三味線
スポーツジムに行って、ランニングボードで走ってると、
自分ではかなりのスピードで走ってるつもりでも、
鏡に映る自分の姿はジョギングに毛がはえた程度だったりして。

津軽三味線の場合、上手な人だとゆっくり弾いているようでいて、
実はテンポを測って見ると自分にはとても弾けないスピードだったりする。

聴いていて早く感じないのは、ゆっくり弾いているのではなく、心地良いテンポで弾いている事に気づいて感心したり。
聴き手が求めているテンポに同期しているので心地いいんですね。

で、自分としては

弾けるテンポと弾きたいテンポ

このギャップをどう埋めるか。

難題です。

はっきりしているのは、

「ゆっくり弾いてもできないところは、早く弾いても弾けるわけがない」

という事。

試しに、普段苦手なところゆっくり弾いてみて。
ゆっくり弾いても何だかあやしくないですか?
それを普段、無理やり早く弾いてません?


早弾きに挑戦する前に、ちゃんと弾けるテンポを測って、
そこから稽古をスタートさせるんですね。

で、具体的にどう測るかなんですけど、

ここでひとつお勧めの道具をご紹介します。

KORGのメトロノームです。

MA-30 METRONOME|KORG INC.



このメトロノーム、何がいいかというと、

テンポを正確に1ずつ上げられるんです。

これを使った稽古のやり方ですけど、

まず十分に余裕を持って弾けるテンポを確認します。

自分の場合、114ぐらいなんですよこれが。
...おそ。

そのテンポで2回弾きます。

余裕ですよね?なんつったって弾けるテンポだから。

同じところで間違うようじゃダメですよ。
それは、手を覚える練習を先にやってください。

で、このテンポで3回目を弾くと、

遅く感じますよね。

なんかかったるいですよね。

そう感じたらテンポを2だけ上げます。
メトロノームを聞いている限りではさっきとほとんど変わりません。

じゃ、これでやってみましょう。

できましたね?

そうやって、自分に気付かれないように、

2回弾いてはちょっとずつテンポを上げて行きます。

早すぎてごまかさなくては弾けないようになったらそこでストップ。

今日の稽古はそこで終了です。

これでさっきの114から始めて、125ぐらいまで行くと思います。

明日は、今日の最速テンポよりちょっと遅いところからスタートさせて、
また同じ稽古を繰り返します。

どうですか?昨日より限界スピードは上がっているはずです。

コツは、

「テンポを上げるほど、無駄な力を抜いてゆく」

事です。
この稽古はある程度の期間続けてやる事が必要です。
間を置くと、スピードは落ちてきます。

またくれぐれも、

ちゃんと弾けないのにテンポアップしないようにしてください。

「ゆっくり弾いてもできないところは早く弾いても弾けるわけがない」

のです。


<余談ですが...>
一般的に簡単なところは早く、難しいところは遅く弾きがちです。
でも盛り上がって早く弾くべき部分と、簡単だから早く弾ける部分は、
違うと思うのです。

なので、まずは通しで一曲やって、遅いところは部分練習をやって、
そのテンポで確実に弾けるように底上げをしておくことが必要です。
簡単なところは、テンポ上げても恐らく弾けます。

自分の好きな奏者のCDを聴いて、心地いいと感じるテンポを確かめて見てください。
また、決してテンポは均一ではないので、どこが遅めでどこが早めになっているか、
どの辺で「じゃわめき」を感じたか、それはどうしてか、研究しましょう。

私がお勧めの一曲は、このCDに入っている渋谷幸平さんの曲弾きです。

2000津軽三味線全国大会<山田千里杯>ライヴ盤

もう何年も聞いているのにまったく飽きる事がありません。

いつか自分もこんな風に弾ける様になりたいなあ。