ヒスバナアラカルト

香西善行の雑記ドコロ
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ユニークポイント+清州市民劇場「変身」

2008-08-27 03:43:47 | 演劇関連
日韓共同制作と銘打たれた企画でカフカの「変身」を上演。
韓国の役者を日本の演出家が、日本の役者を韓国の演出家がそれぞれ演出。この試みも面白そうだが、なにより「変身」とくれば俄然興味が湧いてくるよ。
二作連続上演で、まずは役者が韓国人の「変身」。言葉、一切わかりません。字幕もあるが私が座っている位置からは見難い為、ないものとする。その代わり役者の毛穴まで見えそうな席なので体のほうに集中。大まかな話は知っているわけだし。豊かね。何がって、そりゃ表現力がさ。ざっくり言いすぎだけど、そう思ってしまう演技してるんだよね。隠すこと、引くことに日本の美学があるならば逆のような。感情を惜しまない印象を受けた。
お次は役者が日本人の「変身」。先ほどと打って変わって抽象的な舞台模様。緊張感のある動きに胸えぐる会話が好み。グレーゴル(朝起きたら虫になっちゃてた人)演じる安木氏が抜群に不安定で感嘆。躍動的なんだけど内省な造りがはまっていたように感じる。
韓国だ、日本だと言ってもそんなに差異はないのかな。とも思うんだけど短時間に見比べてしまうと互いの間に流れる異国感を意識してしまう。この交流がさらに発展し、もっとごちゃ混ぜな何かが生まれて国が前に立たない舞台が生まれれば面白そう。


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