ついたち

ついこの間エイプリルフールとか言ってたのにもう四月が終わってしまった。それを言ったら、一月一日が昨日のようでいて年の三分の一は終わってしまったのだ。早っ。

このひと月のサイクルは不思議なもので何かリセットする心情が沸き起こる。そしてちょうどこの月終わりから月始めの期間にはチャレンジ精神もふつふつと沸き起こる。

ジム通おうとか、料理本でも買おうとか、飲み会でもひらくかとか思う人多いんじゃないかな。ちなみに私はPodcastで英会話聞くようになりました。ええ、バイリンガル目指そうかなと。海外にいく予定？まったくありません！ああ、どうかこの英語欲がひと月持ちますように。

傘の進化

傘って大昔からたいして変化してないよね。あの形。

なにかと手間かかるし、体全部をカバーできるわけじゃないし。

でも思ったんだ。ちょっと不便なぐらいの方が風情があるんじゃない？この先もきっと変わんねぇと思うけど、まぁ少し雨の日が特別になれば、ね？

爪爪爪爪爪

爪が伸びるのが早い。週一回は切ってる。

元々、あまり伸びた状態が好きではないのですぐ切りたがるんだけど、どうも伸びる速度が人より早いんじゃないかと最近感じるようになってきた。

ちょっと調べてみると、女性より男性の方が伸びるのが早いらしい。そして、代謝がいい若者のほうがよく伸びる。季節も関係あり、暖かいほうが伸びる。

もうおっさんになったけど代謝がいいのかね。そういえば髪伸びるのも早いんだよな。白髪増えたけど。

切るの面倒くさかったけど、代謝良い証と思ったら急に愛おしくなってきた。爪のヤスリみたいなの買ってこようかな。でも、マニキュア塗るのは踏みとどまるよ。

入籍

本日、入籍しました。

めでたい。

めでたい。

幸福論

まさに春の陽気に包まれた一日だった。

朝、近所のベーグル屋さんへ開店間も無く飛び込み、気分にあったベーグルを選ぶ。どれも美味しいが、いつも甘いのと野菜系一つずつ取る。

HDDに録りためてた番組。バラエティやドラマ、少し美術とアニメ。これまた気分で一・二本見る。その合間に洗濯機を回しておけば番組が終わった頃に干せる。ベランダは南側、日が良くあたり気持ちよく乾いてくれる。今日は風も少しありベストコンディション。

昼からは畳に横になりクッションに頭を預けてただただ読書。昨日、図書館で借りた好きな作家の初期作品。期待通りの内容でどんどんページも進む。

特別な事はなく、ストレスなく時間が過ぎる。これが幸せだと一瞬間感じたりしながら。

この先、避け難い問題がどんどん現れるだろう。頭を抱えたり、八つ当たりしたりすることもあるだろう。でもたまにでいい、今日みたいな日を一緒に居たい人と過ごせれば幸福な人生だと言えるんじゃないかな。

スマホのある風景

仕事帰りの電車は大概満員だ。満員というのは字のごとくみっちみっちに満たされているんだ、車両の中に。老いも若きもおねぇさんもおっさんも。みんな苦しい。狭い、臭い、ええ加減にせぇ！のS K E ！会いにいけるアイドルだってマジギレするレベル。

だから少しでも気を紛らわせようとするんだろうね、みんなスマホに夢中になってる。まっすぐ立つだけでも大変なのに、ジョジョ立ちさながらのバランスでゲームを黙々とやる姿は猛者のそれだ。SNSやメール、動画も全てスマホの画面から光り輝き届く。没頭してる間は一人だ。周りの風景は消え、個人の世界に浸る。

最近急にそんな人達の光景が気持ち悪くなってきた。今までだって、本や新聞読んだり、イヤフォンからの音漏れを気にせずノリノリの人とか当たり前に居た。よくある光景だった。だが、スマホに対してはなんか違う。不気味。

なんだろうね、慣れなのかな？スマホの光景が嫌で空いている各駅停車の電車で帰ることも多くなった。

そういえば先日、やはり激混みの中で後ろに立っていた男が私の肩にスマホ持った手を乗せていじくり倒してた。思いっきりその手を払った。その男は無言でスマホを固く握ったまま画面を見つめていた。

寝子

猫の語源は、いつも寝てるから『寝子』なんて説もありますよね。

近所でたまに見る猫が道端の草むらで丸まっていて、かわいいなーと近づくもあまりに微動だにしない。

まさか……。『猫は死に目を人に見せない』なんて言葉が浮かぶ。

顔を近づけるとギロリ。

目だけで威嚇された。昼寝に対する並々ならぬ執念を感じた瞬間。

邪魔してごめんね。

春の眩しさ

 

 踏み切りのカンカンカンという警音が鳴りはじめたので車を止めた。

 

 そばに高校があり、この季節らしく桜の花びらが風に揺られひらひらと舞っている。昼下がりの淡い光と交差して見惚れてしまう一瞬だ。切り取って写真に収めたいほどに。そこへフレームインしてきた女子高生。笑いあっている四人組が閉まり始めた踏み切りへ駆けてゆく。

 

 ゆっくりと舞う花びらの中を跳ねるように走っている姿を眺めていると、どんな青春映画も敵わない眩しさを感じた。

 

 この一瞬間がすべて春なのだろう。

マックのポテト

 

　仕事帰りの電車内。その場に最も似つかわしくない匂いがたちこめている。

　正体はマクドナルドのポテトだ。それを食っている奴がいる。しかも二歩進めば胸ぐらつかめそうな近距離に。

　『ベビーカーは邪魔だから畳め！』などと、世間が電車内のマナーに過敏になっている昨今、そいつは堂々と私の視線など意に介さずポテトを食べている。アップルパイも食べた。こぼれたパイカスを手で払いながら。

　胃酸の分泌を感じながらも、これはこれで珍しい光景なので少し眺めていた。

　テロリストは男性。大学生になったばかりの様な大人でありあどけなさも残っている印象。ポテトを胸の位置まで持ち上げ、それを隠すことなくリズムよく食べている。周りの人達も見て見ぬふり。（気持ちはひとつだったと思うが）

　ネットや世間話でこんな事があったといえば、フツーなら批判の対象だろう。ただ、目の当たりにすると誰も何も言わない。次第に「なんでかなー？」と考えてはじめた。なぜ、彼は電車で悪びれもなくポテトを食えるのか？なぜ、周りの大人は誰も注意しないのか？

　異常。

　彼の行為が常識外れという常識がみんなの中にある。だからおかしな奴とは関わりたくない。この線が腑に落ちる。じゃあ、彼の方はどうなのか。おかしな行為とは感じていない、もしくは教わっていない。だから悪びれない。のかな？

　もしかしたら何らかの発達障害なのかもしれない。そんなことも考えた。それなら仕方がない、というかなんとかしてもらう術を知らない。そんな事言い始めたらキリがないが大勢が利用する電車だ様々な人がいる。電車内での飲食はグレー、禁止されていないが状況による。

　他人の（無害な）行為をどこまで受け入れるか。また、自分の子供がポテトを食べる側になった時どうすればいいのか。そんなことを悶々と考えながら、ポテト臭の充満する電車で帰った。

　

雨上がりの朝に

 

『催花雨』という言葉を聞いた。

 

 春先になると桜をはじめ、花たちがいよいよ咲き始める。暖かくなり私たちの気持ちもほぐれ、ついつい色鮮やかな花たちを愛でるモードへと世の中は動き始めるものだ。そんな時、冷たい雨など降るとため息まじりに「せっかく咲いてきたのに」なんて憂いた言葉が漏れる。しかし、この時季の雨こそ花にとっては恵みの雨であり、ここで力を蓄えポカポカ陽気が巡って来た時に存分に咲き誇れるのだ。そんな大切な雨のことを誰かが名付けた『催花雨』と。

 

 意味、用いた漢字、共に季節の変わり目の情景が広がる素敵な言葉である。