ヒスバナアラカルト

香西善行の雑記ドコロ
諸々の感想には具体的内容も含んでいますので、お気をつけくださいね。

大晦日

2007-12-31 16:37:49 | 日記ニ非ズ
テレビ捨てる気満々だったのに回収車が回ってこなかった。ちぇっ。
正月用に本を何冊か買ったし暇をもてあますことはないだろう。
気のせいか外がいつもより静かだ。
おせちの代わりにカレーでも作ろう。
締めの気分にならないならそのままでもいいかとも思う。

皆様、よいお年を!

「アイ・アム・レジェンド」@バルト9

2007-12-30 23:59:17 | 映画関連
2012年の世界。ニューヨークには一人の男しか住んでいなかった。昼は飼い犬と探索し、夜はひたすら家に閉じこもるこの男はすでに廃墟と化した街を出て行けない理由があった。

原作は「吸血鬼」(リチャード・マシスン著)。過去二度映画化されており、今上映されているのは三度目のリメイクとなる模様。

年末だし、とたまには派手な映画が観たくなり出かけた。CM見るたびに気になってたんだよね。なんで一人なの?最後どうなるの?って。まんまと。
観たあと期待していたカタルシスは得られなかったけど、間違いなく楽しんだ。乱暴な言い方すればハリウッド的の一言で終わるんだけど、そこがね、いんですよ。今はそれが欲しかったから話とか二の次でいいやってなっちゃう。体緊張しっぱなし、驚かされっぱなしなんだから、楽しいよ。
原作はまだ読んでないけど“吸血鬼”っていうのはずいぶん現代風に変えられてるね。そして猛烈に進化する現代文明に対しての警笛も感じる。100分くらいだったけど、あと20分増やしてでも消化不良を拭って欲しかったかも。

青年団「火宅か修羅か」@こまばアゴラ劇場

2007-12-27 20:13:30 | 演劇関連
若女将が切盛りするある旅館。そこに何年も泊まり続けている有名作家のもとに三人の娘たちが訪ねてくる。同じくそこに友の十三回忌を前に集うボート部OBの仲間たち。そして何か訳ありの男女客。旅館の一角で見る人々の一角。

舞台は旅館のロビー。日本家屋の趣が黒い柱や格子により一層重厚であり艶やかに光る。下手にはゆったりとしたソファーセット、上手にはガラステーブルを囲む六脚のイスが置かれている。たまに従業員がお茶や布団を持ってバタバタと。

素敵な舞台。
ですね。忙しないこの時期、人を見つめながらじんわりする感覚を味わう贅沢。
十二年ぶりの再演という、この年数は物語ともリンクしているのだろうか。流れる月日と一緒に流れる心情。時間が人にもたらす変化、そして不変なものの確認を舞台を観ながら感じる。そして生きつづけている今を想う。
印象的なシーンがあり、それはボート部OB達が上手のイスに一堂に会した瞬間ぽつんと空いた一脚を見た時。どんな言葉よりその空席に胸を締め付けられた。亡くなった友が浮かび上がり。
人って愛らしいなとか柄になく思う。平田オリザ氏の描く物語にはいつも思ってるか、そういえば。
日常がドラマ……、言うが易し行うは難しとはまさに。“難し”を成立させているこの舞台はこんな時期でも、いやあえてこんな時期にこそ一見の価値があると思う。

お薦めです。1/14(月・祝)まで。キラリ☆ふじみでは2/16・17と公演。

掃除とプレゼント

2007-12-25 03:01:00 | 日記ニ非ズ
年の瀬だ。
大掃除をしなきゃならんだろう的な強迫観念にも似た気持ちで、まず洗濯機とエアコンの掃除に着手してみた。
ウチのエアコンは備え付けだった為年代は不明だがちょっと古め。引っ越してきて三年半一度も掃除らしきことはしたことなかったので中を覗くのが恐かったが、まあ、思ったとおり埃まみれで驚いた。掃除した方がいいよ、病気になっちゃうよ。フィルターの埃とって洗浄スプレー吹きかけて、そしたらなんか調子よくなった気がする。
次いで洗濯機だが、こいつが雨ざらしのバルコニーにあり、ちょっとカワイそうな状態だ。浴槽用洗剤をいれウエスで拭いてみたがあまりキレイにならず……。細かい箇所の汚れを落としただけでもよしとしようか。
洗剤のCMでスマップのツヨぽんが、「妻の誕生日には洗濯機の掃除をしてあげる」みたいなことを言っていたが、あれはかなりありがたいプレゼントだろう。
あ~クリスマスイブだった。昨日行ったお台場や街中は賑やかだが、ウチの近所では公園で遊ぶ子供の声ぐらいしか聞こえない。空はぬけるような青だし、風に揺れる洗濯物は小さくカタカタ鳴る。こんな穏やかな日ならサンタも子供たちの元に回りやすいだろう。だから、おい!新しい洗濯機くれ。ついでにテレビとコンポとパソコンくれ。
ってね。
そんなお願いしたところで無意味なことぐらいわかってるよ。
だってそんな大きな靴下なんて売ってないもんね。

MCR「Track Back System」@フジテレビマルチシアター

2007-12-24 01:35:49 | 演劇関連
フジテレビ本社で行なわれている『お台場SHOW-GEKI城』というイベントでの参加作品。60分の新作。
まず、60分1500円という手軽さはうれしい。が、主催フジテレビならもう少し太っ腹なところを見せて欲しい。これを機に4劇団一気に観ようかとか、お台場に遊びに来ていた人がふらっと入るには、もう一声ほしいところ。

デパートで繰り広げられるヒーローショー。ある日、ヒーロー達(バイト)はそれぞれの都合でショーの内容を変更してしまう。次第に子供たちの羨望の的であるヒーローの実情が赤裸々に明かされてゆく。

MCRの十八番だね。風刺やブラックユーモアも盛り込まれ、今の大人、子供の将来を憂う顔を覗かせながら全編笑って観てられた。あまり恋愛ごとが絡まなかったのは最近では珍しかったのかも。あ、ガンダムネタは言わずもがな。福井さんがキメてた。
私は割と早い段階で将来の夢に「サラリーマン」を挙げていた子供だったけど、ところがどっこい、そんな堅実さと冷静さは何処かへ消し飛び演劇なんてしている。大部分の人が子どもの頃の夢など叶えられないが、私も例外ではない。今のところ。大人になると気づく事だが、いくらワルモノをやっつけようがヒーローも給料なしでは生きていけない。それが世の中だ。

帰りにこんな光景を見た。輝くイルミネーションに駆寄る子供と追いかける父親、そんな2人の後姿をほほえましく見つめる母親。思わず涙腺が緩んだが、資本なきところに幸せはないかなとか、ただただ漠然と思った。


ん?タイトルを略すと……。こういう挑戦的なところも好きだ。

二週間きった

2007-12-19 20:57:22 | 日記ニ非ズ
余裕がない。いろいろ。今年が終わる。だが餅はない。みかんは箱いっぱいにある。
観劇の感想を随分サボってしまって今さら書く気がしないわけだけども。ここを更新しない間、グリング・パラドックス定数・二騎の会と観て、全て面白かったです。あ、一言で終わっちゃった。
やはり鉄は熱いうちに叩かなきゃイカンね。細かく思い出せないもの。今年残りわずか、あと何本か観るのでそれは感想書きましょう。
そもそも横の方に「観劇とか」というカテゴリーをわざわざ作ったのは、(この劇団どんなことするんだろう……)(なんか面白そうな芝居ねぇかな……)みたいな事を思っている人たちに個人的観点から感想なりお薦めを伝えていくのが目的だ。最近その辺をお気楽ごんたにしてしまっていたので反省。


こども、視線

2007-12-18 21:49:08 | 日記ニ非ズ
先週のことだが、しずくまち♭公演「ちびたんのクリスマス」に参加し約二年ぶりに舞台に立ってきた。そして舞台の上の気持ちよさを再確認してしまった……。
ま、そんなナルシズムはどうでもいいとして、今回参加した理由の一つに『児童劇』であったということははずせない。つまり観客の対象が子供たちなわけだ。
子供たち向けに舞台をつくる事には、最近興味を持っていた。将来を担う子供たち、その将来に演劇だって入っていいはずだ。早いうちから体験してもらうに越したことはない。その体験に一役かえるならこんなありがたいことはない。
そしてついでに白状してしまうと私は子供が苦手。これは嫌いとはまた違う。くもりない目を見てると後ろめたい気持ちになったり、一緒にはしゃごうとする時に感じる恥じらいであったり、簡単に言えば子供と向き合うと負い目を感じるのだ。なぜだろう?今回の舞台はそんな苦手分野に公然と向き合えるのだから二重に興味が湧く。
開演前、緊張していた。ちゃんと観てくれるだろうか、どんな反応があるのだろうか、そんな不安ばかりが頭を駆け巡った。
ふたを開けてみれば上々の手ごたえ、積極的に参加してくれる子もいたし、みんな楽しんでくれたようだ。笑顔を見て安心した。共有した一時間で何かを持って帰ってくれたならうれしい。
私の印象に残るは、やはり視線だ。嘘はつけない。今でも思い出すと気持ちが引き締まる。財産になりうる体験をしたと思う。