ヒスバナアラカルト

香西善行の雑記ドコロ
諸々の感想には具体的内容も含んでいますので、お気をつけくださいね。

MU「愛の続き/その他短編」@下北沢OFFOFFシアター

2008-01-22 16:50:49 | 演劇関連
「愛の続き」「JUMON」(Aパート)と「愛の続き(の続き)」「5分だけあげる」(Bパート)を回を分けての上演。
以前付き合っていた女からの相談を受けマンションにお邪魔する男。そこは自分との恋愛を少女漫画として連載している彼女の仕事場でもあった。そして今の彼氏兼作画担当の男と同棲している場所でもある。病んだ彼氏、ファンをも巻き込んだ恋愛劇な、「愛の続き」。
7人の女を囲い生活している男の家に、一人の女が志願兵のごとく住ませてくれと意気込んでくる。同時に被害者の会と名乗る男たちが女性を解放しようと策動する。実しやかに囁かられる女を虜にする呪文の存在。男とは一体ナニモノなのかな、「JUMON」。
「愛の続き」の裏面、男女キャストを入れ替え微妙にずれたところへ進む、「愛の続き(の続き)」
学級崩壊した小6の教室。担任は教壇にダイナマイトを仕込み授業参観日を迎える。教室には生徒2人とその親4人。崩壊しているのはこのクラスだけではない、「5分だけあげる」

舞台正面には、さび付いた様な土色の壁。そこにはカバーをはずした文庫本が並んぶ。手作り風の歪んだ木のイスと机が置かれている。

チラシからポップなモノを想像していたがそんな感じではなく少し残念……でもなかった。「愛の続き」から観はじめ、いきなり説明多過に感じたが主人公が漫画家とわかれば途端に面白くなる。フキダシにはまるセリフ、過剰な行動など実に漫画的感覚で進んでいく。ともすると白けがちだが役者の力も大きく楽しかった。それは「JUMON」のaiko…、あ、アイコ役の平間美貴氏の快演ぶりにも通ずつところ。柱となりワイドショーネタを昇華させていた。
「5分だけあげる」が一番好み。教壇の中にダイナマイトだとか大人になりたいがための性体験だとか、まあ、無くていいけど在っちゃう崩壊さが好き。重いテーマのオンパレードをバカバカしく笑いながら、不安はしっかり蓄積されていくような気分だった。

earth アース<吹き替え>@池袋ヒューマックスシネマズ

2008-01-16 23:52:53 | 映画関連
地球。ですね。
壮大、雄大、驚異、畏敬、奇跡、……まあ、こんな言葉たちも景色の前では全く意味を成さないわけで、ただただ確かにある地球の一部を見た。
北極から南へと地球が切り取られ映されてゆく。人はもちろん人工物は何一つ見られない。地球ってこうだよな……そんなことを思った。残念ながらそんな地球らしさを目の当たりにする為には相当な労力を必要とする。
出てくる動物たちは皆必死に生きている。当たり前だ、必死じゃなけりゃ生きていけないんだから。正しく自然なのだ。
ナレーションは必要なのだろうか?特に最後は蛇足に感じた。映される景色は全て物語っていたと思うが。
地球に対する人間の存在を暗に表していたのかな。

スロウライダー「手オノをもってあつまれ!」@THEATER/TOPS

2008-01-12 12:45:56 | 演劇関連
九州南端にあるスラム街。そこには石油の代替エネルギーになりうる草を毎日刈っている労働者が暮らしている。ヒエラルキーの存在と移民と地元民の対立など混沌としている地域。農薬のせいで誰もが笑ってしまう顔になった女とその恋人を軸に妙な世界の話は進んでゆく。

舞台は真っ白な箱といった感じ。奥にはキラキラしたすだれが掛かっている。SF的でもあるし照明効果により様々な顔を魅せる。

ホラーではない。むしろギャグ要素の強いものだった。笑ったしね。でもやはり空恐ろしさは健在で、観終わって外に出るとになんともいえない虚しさも感じた。
現代の様々なメタファーがちりばめられているが、繰り広げられるお芝居は全て仮想現実。現実生活は何があろうと淡々と流れて行き、箱の中では雑念の坩堝が形成されちゃっている。選択肢を選択することも出来るし、手オノを持っていても捕まらない。唯一リアルとして、高円寺から笹塚へ引っ越した男のシーンが挿まれる。友人と牛丼を食べ、部屋の窓からは車の騒音が飛び込んでくる。つい、生きていくストレスを意識してしまったな。

劇作人プロデュース「幕切れ/実直なジャパニーズ」@新宿シアター・ミラクル

2008-01-06 23:57:21 | 演劇関連
大災害が起こりラジオからは犠牲者を読み上げる声が延々と流れている。そんなことはお構いなしに、これを機に売り上げアップを目論む営業マン。それもお構いなしに合コンに全てを賭けるOL。どこか歪んだ「実直なジャパニーズ」。
お互い役者をやっていた夫婦。車に赤ちゃんと離婚届を乗せてどこかへ向かう。罵り合いとセンチメンタルと現実逃避の末の「幕切れ」。

舞台にはイス三脚のみ。台本の一ページが随所に吊られている。

あまり馴染みのないリーディング公演。知り合いが出演してたのと、来月、自分も朗読劇に参加しそうなので惹かれた。
奇をてらうことなく“読む”重視のベーシックな演出。故に脚本が透けて怖いったらありゃしない。表情と声でけでもわかりやすかったし飽きなかった。ただ、これはリーディングを前提に書かれたものではないよね?と少し気になる感じも残ったけど。
役者を観ているとリーディングの難しさみたいなのも感じた。セリフのパワーを持て余してる様な。肝心なのはそこを昇華できるかどうかなのかな。

時間厳守

2008-01-05 20:51:52 | 日記ニ非ズ
今年の抱負というか目標というか心に掲げるものは「時間厳守」。
まるで小学生。教室の片隅なんかに貼ってあったような……。
そもそも今年最初の待ち合わせに遅刻した事が大きい。起きたら約束の15分前。派手だ。元来、その辺はルーズだったが久しぶりにまいった。遅刻はイカンよ、色々なものをなくす。そこで出てきた言葉が「時間厳守」なわけだが、これは締め切りとかも含まれるわけだ、当然。
そして、やらかした。
書くべきものが上がらなくて迷惑をかけてしまった。
正月どころじゃないね、ニポン人らしく働かなきゃ。
ちゃんとメガネかけて、秒針までハッキリ見ながら時間と戦わなきゃ。
そんなことを思った。
あ、ウチには時計がない!

予約完了

2008-01-03 23:43:02 | 日記ニ非ズ
今月観にいく芝居のチケット予約をあらかた終わらせてみた。
現在の私の財布には英世が二人しかいないという、正月気分もどこへやらな状態だが予約だけなら関係ない。先月、観るつもりの公演を余裕のなさにかまけてスルーさせたので、その轍を踏まないよう今年からはこまめに予約するのだ。だっ!
スロウライダー
劇作人プロデュース
MU
青年団とNibrollも観たいが予定合わなそう。
見逃すと二度と見れない。つくづく芝居は刹那なモノだと思う。

読書三昧

2008-01-02 23:58:17 | 日記ニ非ズ
小林賢太郎「小林賢太郎戯曲集」で笑い、別役実「壊れた風景/象」で考え、栗山民也「演出家の仕事」に感銘受けたりとそんな一日。
年初めにいいものを読んだ。
特に栗山氏の著書には一つの指針を与えられた。
それにしても考える事だらけだな。
あ、「おやすみプンプン」と「デトロイト・メタル・シティ」の新刊も読んだ。面白すぎるわ。

謹賀新年

2008-01-01 23:54:37 | 日記ニ非ズ
あけましておめでとうございます。
拙いブログですが今年もよろしくお願いします。

さて、初詣に行ってきたよ。
浅草寺!
午前中に行ったおかげか圧死するほどの混み具合は避けられたようだ。
でもやはり人多いね。外国人の皆さんも多い。
活気があって良し!年初めだしね。勢いね。
爽やかな青空の下、周りの賑やかさに自然と顔もほころびる。
よし、おみくじだ。
今年はどうなる。

お……。