独り合点(ひとりがてん)

きもの業界をステージとした、ビジネスと生活スタイル、および近況。

成人式を考える③

2008-02-03 | きもの

今朝は都心には珍しい一面の雪景色。各神社での節分の豆まき、大変だろうな。いや風情があっていいだろうか、など考えながら先週打ち合わせにお伺いした折に頂いた大杉神社の「開運蓄財招福圓満・福豆」「悪厄邪気病魔退散・遣豆」の2種類を年の数だけ、いっぺんに食べると口一杯になってしまうので、12個ずつ小分けにしながら、噛締めながら食べた。それにしても年の数だけ、というのは…。今年は良いことあるでしょう。

さて新成人式研究会のメイン活動に「新成人を祝い、激賞し、社会の一員として迎え、地域社会に活力を与えるような企画、運営、進行した成人式」を表彰する制度がある。1回目は残念ながら「成人式大賞」に該当するものがありませんでしたが、このとき注目を浴び、「成人式アイデア賞」を受賞したのが水沢市(現・奥州市水沢区)の成人式。

成人式2

水沢市の成人式の模様はNHKが平成17年に「にんげんドキュメント・二十歳のあなたへ ~手紙で祝う成人式~ 」が放送され、一挙に有名になりましたが、成人式当日に運営委員会が700通以上の家族から新成人の誕生にまつわる思いや感動、共に歩んだ道のりなどに触れた手紙を預かり、会場で手渡すというもの。また代表で数名が壇上で思い出のスライドを会場に映し出しながら、手紙を朗読し、会場内の新成人と共に家族の絆を見つめなおし、そしてかけがいのないものは何かを考えるきっかけなっているそうです。

水沢市では平成9年に市職員を中心に前年度の成人、これから成人なる中高生、ボランティア研修を受講した青年、婦人会などを運営委員会として組織し、新成人に生涯の思い出に残る1日をプレゼントしたい、その思いから記念行事を企画したそうです。成人式では新成人の私語が多いことが話題になりましたが、新成人もさることながら親たち大人の私語が多いのも問題でした。あるとき上司の「家族から新成人へのメッセージ、手紙に取り組んだら」のひとことで手紙をと企画はスタートしましたが、当初は教育委員会では誰も書いてくれないよと取り合ってもらえず、何とか理解を求めて実行に踏み切ったそうで、1年目は800通の呼びかけで100通そこそこ。その後、200通,300通,400通と増え、今でな約7割の返事がいただけている。新成人にわからないように家族から手紙を預かるのは大変な作業で、やもれなく親に書いていただくようにどうしたらいいか、親御さんがすでに水沢市を離れているというケース親のいない子にはどうしたらいいか。中には夜遅くまで市役所で仕事をしていると税金の無駄遣いだとしっこく電話いただいたり、いろいろありました。しかし当日受け取った新成人は、本当に喜んでいただき、新成人も感動してくれるのでやりがいがあると思って続けてきましたと、担当者の熱意と粘り強い活動多くの人の協力があって、今では「水沢方式」といわれるほど有名になり、各自治体が水沢市の「手紙」の企画を様々にアレンジ、発展させて成人式に企画しています。

(続く)


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