独り合点(ひとりがてん)

きもの業界をステージとした、ビジネスと生活スタイル、および近況。

元気なお客様をー

2012-01-15 | きもの

普段は夫婦2人の生活ですが、正月は寮で暮らしている息子も戻り、娘も戻りで、一気に家が活気づいてきた。もう家の中の空気がぐるぐる回る勢いで、やっぱり、若い人がいないとーなんて思ったものです。家でもそうですから、お店もしかり、ではないでしょうか。呉服店の顧客の中心は60歳以上というデータがありますが、それではお店に活気が出ません。今年は若い、元気なお客様を呼び込むことをテーマに、算段してはいかがでしょうか。それともう1つ、オンリーワンを作ること。この商品、サービスなら、地域で一番、日本で一番というものを作りませんか。この2つを作りあげられれば、「無敵」だと思います。


初絹

2012-01-15 | きもの

初絹や まいこんできた 福の神

 

昨日届いたある呉服屋さんの案内状に、久しぶりに見た句です。「初絹」という文字が、すごく素敵に、新鮮に見えました。新入社員のころ、暮れのご挨拶にお伺いした京都の問屋さんで、「初絹や -」の句が書かれた案内状をそえ、裏地を1つ1つ梱包し、「初荷」のシールを貼った荷物が小山のようにあったのを見て、「これは何ですか」とおたずねして、教えていただいた覚えがあります。当時はお客様のお宅に「初荷」として届けても、縁起物として買っていただけたんですね。もしかしたらそれは御贔屓の御礼のお年賀だったのかもしれませんが、そういうお客様と阿吽の呼吸、今考えたら優雅?というか、縁起ものとして受け入れる暮らしに余裕があったんですね。そんなことを懐かしく思い出しました。この案内状には、「初絹は福を招きいれる縁起の良いものとされ、新年に着衣始(きそはじめ)として襦袢などを新調しておりました」と解説が書かれています。そういえば、私たちの子供のころは、お正月は下着は全部まっさらなものが枕元に用意されていて、それを持って初風呂に入った記憶があります。貧しいながら、暮らしに「ハレとケ」のけじめがありました。そんな暮らしの習慣が、初絹にもあるんでしょうね。