
左写真は昔購入したレコードのジャケット2つとオープンテープ「パルジファル」のボックスジャケット。
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新宿の中古 CD ショップを久しぶりに覗いてみたら、ショルティ指揮/ウィーン・フィル シカゴ響のワーグナー・オペラ6作ボックスセット (DECCA) が置いてあり、”ここで出会ったのが 100年目” と誘惑に抗しきれず買ってしまいました。 未開封で 1万 を切っていたのも魅力で、確か 10年ほど前 新品が 1.6万 ほどで出ていたと思います。
外箱には数カ所 “打撲傷” があったが、全く気になりません。 10年もあちこちの箱に保管されていれば 普通あちこちに動かされ、多少の打撲傷がつくのは避けられないものです。 未開封というのは、中の6箱それぞれがプラスチック・シールで封止されて、開けた形跡がない __ 未使用状態ということです。 開封されていたセットおまけの「トリスタン」リハーサル CD 1枚も問題ない。
6作中「オランダ人」「タンホイザー」「パルジファル」は、レコード3枚 レコード4枚 オープンテープ3巻で最初の発売時に既に保有していました (購入額 2万 ほどだったと記憶します)。「ローエングリン」「マイスタージンガー」「トリスタン」は未購入だったもの。
ショルティの「マイスタージンガー」は2度目の新録音、「トリスタン」はイゾルデを最強の歌手B. ニルソンが歌っているものの、ベーム指揮のバイロイト・ライヴ (DG ニルソン ヴィントガッセン) に比べ トリスタンのF. ウールなども含めて評価は高くないようですが、ニルソン全盛期の録音として価値が高いものでしょう。
ワーグナー指揮者としてのショルティの評価は、同じ DECCA による4部作「ニーベルングの指輪」録音 (1960年前後) で定まったといえるでしょう。 その高音質もさることながら、当時の一流のワーグナー歌手 (ニルソン ヴィントガッセン ホッターなど) やウィーン・フィルが参加して大評判となり、それまであまり話題には出なかったショルティも一躍 大指揮者と見なされるようになります。
当然レコードは大いに売れました。 19枚のレコードをボックスに入れて 4万円 の豪華限定版も出ていたほどです。 DECCA の担当プロデューサー カルショーの名も高まりました。 この名声は、ショルティが指揮したからなのか、カルショーが制作したからなのかはよく分かりません。 恐らく いい演奏と録音を作ろうという制作側の熱意と、演奏側の熱意が結晶したものでしょう。
私も聴いてみたかったのですが、学生のうちは買う余裕がなく いつかは買いたいと思い続けて、実現できたのは社会人になってからでした __ 70年代に オープンテープで「ラインの黄金」以外の3作を入手しました。
「ラインの黄金」は他と違い、一時代前の歌手が多く 評価がイマイチだったからです。 80年代になって CD 4部作が出てから「ラインの黄金」だけ購入しました。 全部で 4万 ほどかかったものです。 その後 (10年ほど前?) 出た CD 4部作ボックスセットは 1万 だったと記憶しています。
テクノロジーの進歩とともに、価格が安くなり、取り扱いも楽になりました。 愛好家にはいい事ずくめですが 安価になったお陰でアーティストや CD 会社の収入が減ってしまいました。 果たしてこれは、全体としていい事なのかどうか? 何ともいえません。
6作ボックスセットから先ず「タンホイザー」第一幕を聴いてみた (実は 最初に買ったオペラレコードが、この「タンホイザー」でした)。 雄大な演奏・録音で、他の手持ち (シノポリ指揮ドミンゴ他 ゲルデス指揮ニルソン他) とは歴然とした格の違いを感じました。
………………………………………………………
それまであまり話題には出なかった指揮者を起用して、1980年代の一流のワーグナー歌手R. コロなど/ドレスデン国立歌劇場とで4部作 CD を作成したケースがありますが、これは指揮者の名声を高めたようには思えません。
制作は日本の DENON と東独でした。 指揮はヤノフスキ。 その後 彼が指揮してワーグナーもののオペラ録音が制作されたとは聞きません。 恐らく CD の売れ行きが良くなかったのでしょう。
カラヤンも1960年代後半に ショルティ/ウィーン・フィルの向こうを張って DG で4部作を録音しましたが、歌手を統一しきれず、ショルティ盤ほど評価は高くないようです。 ただし こちらは全編ベルリン・フィルが伴奏を受け持っていますから、オーケストラの醍醐味を聴くという聴き方もあります。 もう一つ ベーム盤のバイロイト・ライヴ (PHILIPS 70年前後?) 4部作もありましたが、音質・演奏とも どうもイマイチのように思います。
………………………………………………………
ショルティはその後 超一流のワーグナー指揮者と見なされ、遂に4部作に加えて 残り6作全てを録音してしまいました。 更に「マイスタージンガー」は同じレコード・CD 会社で2度も録音しました。 売れ行きが良くなければ企画されないから、売れ行きがいいのでしょう。
録音魔のカラヤンでさえ ワーグナー10作録音は完成できませんでした。 最後の「タンホイザー」だけはウィーン国立歌劇場時代のライヴものが出ていますが、モノーラルのうえ好録音ではないらしい (未聴)。
ショルティは、交響曲ものでもマーラー/ベートーヴェン/ブラームス全集も録音しましたが、マーラー以外はあまり話題に登りません。 カラヤンは、ベートーヴェン/ブラームス全集は何度も録音しましたが、マーラーは半分ほどしか完成できませんでした。
クラシックの分野も膨大だから、アーティストの得手不得手、当たり外れもあるのは避けられません。 超一流のワーグナー/マーラー指揮者ショルティ、超一流のベートーヴェン/ブラームス交響曲指揮者カラヤン、このイメージが彼らの死後 定着したように思います。
以上
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新宿の中古 CD ショップを久しぶりに覗いてみたら、ショルティ指揮/ウィーン・フィル シカゴ響のワーグナー・オペラ6作ボックスセット (DECCA) が置いてあり、”ここで出会ったのが 100年目” と誘惑に抗しきれず買ってしまいました。 未開封で 1万 を切っていたのも魅力で、確か 10年ほど前 新品が 1.6万 ほどで出ていたと思います。
外箱には数カ所 “打撲傷” があったが、全く気になりません。 10年もあちこちの箱に保管されていれば 普通あちこちに動かされ、多少の打撲傷がつくのは避けられないものです。 未開封というのは、中の6箱それぞれがプラスチック・シールで封止されて、開けた形跡がない __ 未使用状態ということです。 開封されていたセットおまけの「トリスタン」リハーサル CD 1枚も問題ない。
6作中「オランダ人」「タンホイザー」「パルジファル」は、レコード3枚 レコード4枚 オープンテープ3巻で最初の発売時に既に保有していました (購入額 2万 ほどだったと記憶します)。「ローエングリン」「マイスタージンガー」「トリスタン」は未購入だったもの。
ショルティの「マイスタージンガー」は2度目の新録音、「トリスタン」はイゾルデを最強の歌手B. ニルソンが歌っているものの、ベーム指揮のバイロイト・ライヴ (DG ニルソン ヴィントガッセン) に比べ トリスタンのF. ウールなども含めて評価は高くないようですが、ニルソン全盛期の録音として価値が高いものでしょう。
ワーグナー指揮者としてのショルティの評価は、同じ DECCA による4部作「ニーベルングの指輪」録音 (1960年前後) で定まったといえるでしょう。 その高音質もさることながら、当時の一流のワーグナー歌手 (ニルソン ヴィントガッセン ホッターなど) やウィーン・フィルが参加して大評判となり、それまであまり話題には出なかったショルティも一躍 大指揮者と見なされるようになります。
当然レコードは大いに売れました。 19枚のレコードをボックスに入れて 4万円 の豪華限定版も出ていたほどです。 DECCA の担当プロデューサー カルショーの名も高まりました。 この名声は、ショルティが指揮したからなのか、カルショーが制作したからなのかはよく分かりません。 恐らく いい演奏と録音を作ろうという制作側の熱意と、演奏側の熱意が結晶したものでしょう。
私も聴いてみたかったのですが、学生のうちは買う余裕がなく いつかは買いたいと思い続けて、実現できたのは社会人になってからでした __ 70年代に オープンテープで「ラインの黄金」以外の3作を入手しました。
「ラインの黄金」は他と違い、一時代前の歌手が多く 評価がイマイチだったからです。 80年代になって CD 4部作が出てから「ラインの黄金」だけ購入しました。 全部で 4万 ほどかかったものです。 その後 (10年ほど前?) 出た CD 4部作ボックスセットは 1万 だったと記憶しています。
テクノロジーの進歩とともに、価格が安くなり、取り扱いも楽になりました。 愛好家にはいい事ずくめですが 安価になったお陰でアーティストや CD 会社の収入が減ってしまいました。 果たしてこれは、全体としていい事なのかどうか? 何ともいえません。
6作ボックスセットから先ず「タンホイザー」第一幕を聴いてみた (実は 最初に買ったオペラレコードが、この「タンホイザー」でした)。 雄大な演奏・録音で、他の手持ち (シノポリ指揮ドミンゴ他 ゲルデス指揮ニルソン他) とは歴然とした格の違いを感じました。
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それまであまり話題には出なかった指揮者を起用して、1980年代の一流のワーグナー歌手R. コロなど/ドレスデン国立歌劇場とで4部作 CD を作成したケースがありますが、これは指揮者の名声を高めたようには思えません。
制作は日本の DENON と東独でした。 指揮はヤノフスキ。 その後 彼が指揮してワーグナーもののオペラ録音が制作されたとは聞きません。 恐らく CD の売れ行きが良くなかったのでしょう。
カラヤンも1960年代後半に ショルティ/ウィーン・フィルの向こうを張って DG で4部作を録音しましたが、歌手を統一しきれず、ショルティ盤ほど評価は高くないようです。 ただし こちらは全編ベルリン・フィルが伴奏を受け持っていますから、オーケストラの醍醐味を聴くという聴き方もあります。 もう一つ ベーム盤のバイロイト・ライヴ (PHILIPS 70年前後?) 4部作もありましたが、音質・演奏とも どうもイマイチのように思います。
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ショルティはその後 超一流のワーグナー指揮者と見なされ、遂に4部作に加えて 残り6作全てを録音してしまいました。 更に「マイスタージンガー」は同じレコード・CD 会社で2度も録音しました。 売れ行きが良くなければ企画されないから、売れ行きがいいのでしょう。
録音魔のカラヤンでさえ ワーグナー10作録音は完成できませんでした。 最後の「タンホイザー」だけはウィーン国立歌劇場時代のライヴものが出ていますが、モノーラルのうえ好録音ではないらしい (未聴)。
ショルティは、交響曲ものでもマーラー/ベートーヴェン/ブラームス全集も録音しましたが、マーラー以外はあまり話題に登りません。 カラヤンは、ベートーヴェン/ブラームス全集は何度も録音しましたが、マーラーは半分ほどしか完成できませんでした。
クラシックの分野も膨大だから、アーティストの得手不得手、当たり外れもあるのは避けられません。 超一流のワーグナー/マーラー指揮者ショルティ、超一流のベートーヴェン/ブラームス交響曲指揮者カラヤン、このイメージが彼らの死後 定着したように思います。
以上