シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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787機 バッテリー故障の原因は?

2013年01月20日 | 事件事故の多い世
上写真は緊急着陸した全日空のボーイング787型機。 右写真は内部が激しく炭化したボーイング787のメーンバッテリー (左)。 右は同じ製品だが異常がなかった同機の補助動力装置用バッテリー。 メーンバッテリーのふた (左下) は変形し上部が膨らんでいる (高松空港で1月17日)。
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人命に危険が及ぶ前に、緊急着陸して難を逃れたのは ある意味で幸いでした。 まだ故障原因が究明されていない段階で、結論を推測するのは急ぎ過ぎかとは思いますが__1) バッテリーそのものの不具合 2) バッテリーに電気を供給・制御する回路の不具合 3) 衝撃などの外力の3点がまず考えられます。

リチウムイオン電池は、小型の割には容量が大きく長時間の使用に向いていますから、今は携帯電話などは全てこのタイプですね。 ただ後述にもあるように、電圧管理を徹底させる必要があり、普通の充電装置では充電できません。

飛行機という人間を空中で運ぶもので、途中で止まって修理というわけにはいかないものですから、安全管理は徹底させ、二重三重にもフェイルセーフの思想で全てのパーツを製造・据え付けなくてはなりません。

旅客機に初採用した GS ユアサ製リチウムイオン電池そのものの不具合か (1)。 仏社の電源回路の不具合か (2)。 ボーイング社の衝撃対策の不備か (3)。 いずれにしろ 早期に解決させ運行を正常化させないと、787を保有する航空会社の採算や ひいては航空機メーカー、パーツ供給メーカーなど広範囲に影響が及ぶ可能性があります。

“1週間ほどでバッテリーの分析が出る” そうですから、報告を待つことになりますが、正常な状態の787が出荷・運行されるには今後かなりの時間がかかるのではないでしょうか。 福島原発がメルトダウンした原因は電源が失われたことにありますように、システムの電源というものは非常に大切です。 電源が悪ければ、ソフトが優れていても、機器やパイロットが優れていても、お手上げだからです。
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「787型機が緊急着陸=高松」(1月16日 時事通信) _ ※追加1へ
「”バッテリーが問題”=787型機トラブルで見解―米運輸長官」(1月19日 ワシントン時事) _ ※追加2へ
「全日空ボーイング787緊急着陸 焦げたバッテリーの写真を公開」(1月19日 フジテレビ系・FNN) _ ※追加3へ

ウィキペディアから__リチウムイオン二次電池の欠点 常用領域と危険領域が非常に接近していて、安全性確保のために充放電を監視する保護回路が必要である (※追加4へ)。

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※追加1_ 16日午前8時10分ごろ、山口宇部発羽田行きの全日空692便のボーイング787型機 (乗客乗員137人) から「コックピットから煙が出た」と連絡があり、高松空港に午前8時47分、緊急着陸した。
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※追加2_ ラフード米運輸長官は18日、米航空機大手ボーイングの最新鋭中型旅客機787型機のトラブルについて、記者団に対し「バッテリーが問題のようだ」との見解を示した。 ロイター通信が報じた。ラフード長官は「バッテリーを詳細に検査しない限り、(787型機の) 運航停止は続く」とし、「安全を 1000% 確認するまで飛行させない」と強調した。
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※追加3_ 全日空のボーイング 787が緊急着陸したトラブルで、18日 炭のように真っ黒に焦げたバッテリーの写真が公開された。 このバッテリーは、16日 高松空港に緊急着陸した全日空のボーイング787のもの。 正常なバッテリーと比べると、ケース内の基盤や配線も黒く焼け焦げ、ケースのふたも膨らみ、変形している。 また外側には電解液が流れた跡が、黒い筋状となって残っている。

18日 アメリカの国家運輸安全委員会や、連邦航空局などの調査団が高松空港に到着し、日米合同で、バッテリーが納められていた電気室などの状況を確認した。 これまでの調査で、バッテリーに過剰な電流や電圧が加わって、内部が異常な高温となり、トラブルが起きたとみられている。

運輸安全委員会の小杉英世事故調査官は「アメリカのボストンで起きて、それとほとんど似たような事象が今回、起きたわけですね。 (過度に電力が流れた理由は?) これはわかっておりません」と話した。 高松空港での調査は18日で終了し、運輸安全委員会は、バッテリーの分析を今後、1週間ほどで終えたいとしている。
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※追加4_ 過充電すると正極側では電解液の酸化・結晶構造の破壊により発熱し、負極側では金属リチウムが析出する。 電池を急激に劣化させるだけでなく、最悪の場合は破裂・発火する。

過放電では、正極のコバルトが溶出したり、負極の集電体の銅が溶出してしまい二次電池として機能しなくなる。 この場合も、電池の異常発熱に繋がる。

エネルギー密度が高いために短絡時には急激に過熱する危険性が大きい。 さらに、有機溶剤の電解液が揮発し、発火事故を起こす恐れがある。 短絡は外力が加わることで電池内部で発生する場合もあり、衝撃に対する保護も必要である。

以上

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