試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ101-144[ツヌ115F] 車体改修 (再生産品LOT屋根板・側面窓セル交換施工) ※再生産品

2019-08-17 21:41:11 | 国鉄/JR101系
追随。

再生産品車体更新時期に差が生じたKATO製国鉄101系ツヌ115F(Mc144)は先ず2018年3月度施工車の改修が完了した。
約1年5箇月前に更新が行われたモハ101-236,モハ100-120(ツヌ115F:再生産品)だが作業内容は部品交換が主であった。
一方クモハ101-144,クモハ100-174(ツヌ115F:再生産品)は更新が約2年11箇月前まで遡るため改修規模の拡大を前提にしている。


国鉄101系クモハ101-144(ツヌ115F:旧製品LOT側面窓セル装着車)。
※再生産品。

モハ101-236では再生産品LOT屋根板の捻出に苦しみ作業が滞ってしまった。
やはり予め部品を揃えなければ工程が狂うと改めて思い知らされている。
よってクモハ101-144,クモハ100-174では所用部品の切り分けから作業を開始した。
3両同時入場となる関係でクモハ101-144を先発に起用している。
これは旧製品LOTクモハ101形,クハ101形,クハ100形用屋根板の不足が懸念されたためだった。
しかし直ぐに旧クモハ101-180(元ツヌ113F:旧製品)が再生産品LOT屋根板装着車だと判明した。


入工中の旧クモハ101-180,クモハ101-133,クモハ101-144 (元ツヌ113F,ツヌ108F,ツヌ115F)。
※旧製品,再生産品,再生産品。

再生産品LOT狭幅Hゴム支持再現窓セル供出車はクモハ101-133(ツヌ108F:再生産品)で決定していた。
クモハ101-133のユニット相手であるモハ100-107(ツヌ108F)はモハ100-120との相互交換で広幅Hゴム支持車に改装済だった。
この時点で側面窓セルは捻出が確定しておりツヌ108F(Mc133:再生産品+旧製品)の編成見附統一も同時進行させる。
構えてクモハ101-144用再生産品LOT部品の確保へ取り掛かったが時間を割かれずに揃えられている。
事前準備が整いクモハ101-144,クモハ101-133,旧クモハ101-180の3両同時入場となった。
なお今入場でも2両から部品を移設するクモハ101-144の組み立てが最終工程に廻る。


屋根板捻出だけに留まらなかった旧クモハ101-180。

クモハ101-144,クモハ101-133,旧クモハ101-180では旧クモハ101-180の作業が最も軽いと予想された。
計画ではクモハ101-144に取り付けられている旧製品LOT屋根板への交換で竣工となるはずだった。
意気込んでクモハ101-144,旧クモハ101-180を分解したが旧クモハ101-180は再生産品LOT床板装着車であった。
旧クモハ101-180は捻出車両で構成する旧製品編成でも引き続き中間組込車に充当される。
どうも旧製品LOT床板のライトスイッチ機構には信頼出来ず再生産品LOT床板への更新に気持ちが傾いた。
たまたまクモハ101-133が2ndLOT床板装着車だったため予定を変更して旧クモハ101-180の床板振替えに踏み切った。


床板更新と同期したライト基板振替(旧クモハ101-180用台枠)。

クモハ101-133は点灯状態が安定せずクモハ101-1006(旧トタ5F-2:Mc1006←元クモハ101-17:旧ムコ3F)と床板を交換した。
補助導電板を有する構造に改められた運転台付車用床板はトタムコ3F(Mc78)で初採用された。
ムコ10F(Mc194:101系800番代),弁天橋区仕様(Mc170),再生産品LOTとの差異は殆ど無くライトスイッチ部品も安定性が高い。
従って旧クモハ101-180への転用は理想的と言えたがライト基板も振替えが避けられなくなる。
1stLOTライト基板のままクモハ101-133へ充てる訳には行かず2両分の床板を分解する羽目になった。
既にクモハ101-133用側面窓セルを撤去してしまったためばらばらになったクモハ101形が3両並ぶ苦しい状況へ追い込まれた。


予備品のライトスイッチ部品を組み込んだ旧クモハ101-180用床板。

しかもクモハ101-1006でライトスイッチ部品を必要とした関係からクモハ101-133はライトスイッチ機能が停止されていた。
現在2ndLOT床板を含む再生産品LOT相当床板は運転台付中間組込車への転用を進めている最中である。
生憎再生産品LOT相当床板用ライトスイッチ部品には余裕が無く新たにライトスイッチ部品(Z04-5547)を投入した。
入り目は2編成分(4個)に留まるが取り敢えず急場凌ぎとしては十分である。
このライトスイッチ部品を旧クモハ101-180用床板に取り付けライトスイッチ機能を復活させた。
痛みが激しい黒染車輪を履くDT21非動力台車は流用としクモハ101-133への影響を防いでいる。


旧クモハ101-180 点灯試験[13C 千葉]:1stLOTライト基板振替,2ndLOT床板更新施工。
※旧製品。


クハ101-10 点灯比較[03C 津田沼]:ツヌ115F(1stLOTライト基板予備車)。
※再生産品。

旧クモハ101-180旧クモハ101-144(旧ツヌ115F:旧製品)を改番異動させた車両で床板には殆ど手が加えられていない。
DT21非動力台車も2014年5月に回着した二代目ツヌ118F(旧製品→ツヌ115F:Mc155)時代から引き継がれていた。
約5年3箇月を経た黒染車輪は踏面状態が極めて悪くクリーナーでの清掃も通用しなくなっていた。
点灯試験でも組み立てを誤ったと思わせるほど非点灯状態が続く有り様だった。
KATO製101系初期出場編成は中間車両を含め車輪更新時期を検討する時期に来ていると思う。
ちなみに旧クモハ101-180用1stLOTライト基板は点灯照度が低く予備品にはならなかった。




旧クモハ101-180(元ツヌ113F:旧製品LOT屋根板交換,2ndLOT床板更新施工)。
※旧製品。

暫定竣工した旧クモハ101-180(元ツヌ113F)は側面窓セル窓サッシ印刷の傷みもなく旧製品編成組成を待つのみとなる。
2ndLOT床板更新により側面見附へ変更を及ぼす事無くライトスイッチ部品の安定化も実現できた。
ツヌ118F(再生産品)ではクモハ101-155,クモハ100-108へのライトスイッチ部品装着が見送られている。
今後の増備状況にもよるが予備品のライトスイッチ部品(Z04-5547)は十分な戦力になってくれると思う。
またAssyパーツのライトスイッチ部品は乳白色成形品しか見当たらず旧製品LOT床板用を兼ねている可能性がある。
直接的に旧製品LOT床板で発生するライトスイッチの不具合を解消出来る訳ではないが慢性的な数量不足にも対応出来るだろう。


旧製品LOT品床板に装着された2ndLOTライト基板(クモハ101-133用台枠)。

取り敢えずばらされたクモハ101形が2両に減少し混沌とした状態からは脱出できた。
次は旧製品LOT床板へ交換されるクモハ101-133関連の作業に取り掛かる。
クモハ101-1006(→クモハ101-56:ムコ3F-2:Mc56)と床板を振り替えたクモハ101-133には2ndLOTライト基板が廻って来た。
施工当時は2ndLOTライト基板を3rdLOTライト基板同等品だと思い込み現行LOT相当ライト基板として扱っていた。
旧製品LOT床板振替に乗じて予備品が生まれた現行LOTライト基板への更新を検討している。
しかし現行LOTライト基板は編成増強用床板から捻出する必要があり作業簡略化を優先し2ndLOTライト基板のまま存置した。


クモハ101-133 点灯試験[27C 中野]:2ndLOTライト基板・旧製品LOT床板振替施工。
※再生産品。


クハ101-83 点灯比較[69C 御茶ノ水]:ツヌ107F(現行LOTライト基板装着車)。
※再生産品。

2ndLOTライト基板は3rdLOTライト基板よりも僅かに前照灯光量が落ちる。
この照度差に気付いたのはLP402前照灯車の現行LOTライト基板更新入場時だった。
照度低下は前照灯のみに限られ尾灯,運行番号・行先表示器は3rdLOTライト基板装着車と変わりなく思えた。
クモハ101-133はLP411前照灯車でありLP402前照灯車程の点灯照度差には至らないと予想した。
これはほぼ的中し2ndLOTライト基板特有の前照灯光量をLP411前照灯が補っているように見える。
現状西行設定のツヌ108Fでは前照灯点灯機会が限られるクモハ101-133だが東行に変更しても見劣りしないと思う。




クモハ101-133(ツヌ108F:旧製品LOT床板・側面窓セル交換施工)。
※再生産品。


モハ100-107(ツヌ108F:旧製品LOT側面窓セル装着車)。
※再生産品。

側面窓セル,妻面窓セルはクモハ101-144から取り外された旧製品LOT品へと交換した。
再生産品車体では前面窓角度の違いから旧製品LOT側面窓セルを組み込む際に僅かながら前面窓セルとの競合が発生する。
ただ正規嵌合位置まで到達すれば解消されるため取り付け後に別途運転台側の押し込みを行っている。
旧製品LOT床板への振り替えを経て竣工したクモハ101-133(ツヌ108F)は旧クモハ101-180の床板更新が発端になった。
皮肉な事に転用した旧製品LOT床板の集電板状態は非常に良好で前尾灯点灯安定度が更に向上する相乗効果を生んでいる。
同時にクモハ101-133+モハ100-107は広幅Hゴム支持車へ改められユニット間の差異も解消された。


再生産品仕様へと復帰したクモハ101-144。

旧クモハ101-180,クモハ101-133が組み立てられた傍らでクモハ101-144は分解されたまま据え置かれ続ける。
クモハ101-144の車体更新は2016年9月に行われており現行方式との施工差を把握する必要があった。
運行番号,行先表示器部品の湯口跡は現在よりも丁寧な整形が施されており全く問題ない。
ホース付ジャンパ栓収めは流し込み接着剤固定で車体内側の取付口が溶解するほどの旧方式だった。
ただジャンパホースの黒色印刷には劣化が伺えない上に旧製品LOT品を装着していたため現状維持となる。
そして最後に残ったのは予想通り車両番号標記周囲の塗装被膜状態だった。


クモハ101-144 [09C 津田沼]:再生産LOT屋根板交換施工。
※再生産品。


クモハ101-154 [07C 三鷹]:ツヌ105F(屋根板交換未施工車)。
※再生産品。

旧ツヌ115Fの第一次更新は車両番号標記印刷消去方式が定まっていなかった時期に該当する。
現在まで繋がるラプロス式はクモハ101-144,クモハ100-174(旧ツヌ115F)にて一定の成果が得られた。
但し印刷消去そのものに重点が置かれたらしく擦過痕は車両番号標記インレタで覆われている。
その擦過痕もラプロス#6000,ラプロス#8000による消去だったせいか艶を帯びる現在とは異なる状態だった。
車両番号印刷標記跡は[クモハ101-144]標記インレタで上手く覆われており周囲の塗装被膜改善のみに限定している。
妙な艶はラプロス#4000,ラプロス#6000と番手を上げながら再生産品独自の半艶仕上げに近付けた。
ただ事務用消しゴムで成形色が透ける事態を目の当たりにした直後であり敢えて深追いはしなかった。
それでも斜方向から目立っていた塗装被膜の艶は施工前よりも大幅に抑えられたと思う。




クモハ101-144(ツヌ115F:再生産品LOT屋根板・側面窓セル交換,塗装被膜修正施工)。
※再生産品:車体改修。


クハ101-10(ツヌ115F:2019年8月度更新車)。
※再生産品:車両更新車。

クモハ101-144(ツヌ115F)はかつてのクモハ101-155(ツヌ118F:十一代目)時代と同一見附へ戻り竣工した。
運転台側屋根板の浮き上がりは無く前面見附に狂いは生じていない。
そして2018年3月度更新車,2019年8月度更新車との施工差異も大凡埋められたように思える。
いよいよツヌ115Fはクモハ100-174の改修完了を以て再出場に至る地点まで到達した。
但しツヌ108Fからの再生産品LOT運転台付車用側面窓セル捻出は不可能であり急遽投入したジャンク車両に頼る方向である。
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2 Comments

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奥深い国電車両 (東濃鉄道)
2019-08-18 07:30:20
管理人様の101系愛に思わずコメントさせていただきました。車種は異なりますがKATOさんから『簡単!手軽!安価で本格的に始められるNゲージ登場! その名もKOKUDENシリーズ!』のキャッチコピーで103系が発売されています。30年以上前に発売された製品がマイナーチェンジを続けて・・・。思わず全カラーを揃えたくなります。
この103系、当時は ‘精密モデル’ と認識していましたが、現行101系と比較すると陳腐さが著しい・・・でもそれがかえって不思議な魅了を感じさせてくれます。
管理人様がご紹介の現行製品とKATO-KOKUDENの対比が楽しめる鉄道模型の奥深さが面白い!!
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世代間 (快特(JNR101))
2019-08-18 13:08:20
東濃鉄道様。

ご閲覧ありがとうございます。
私もKATO製103系一般形が[KOKUDEN]シリーズとして蘇った事実には驚きと嬉しさが込み上げました。
嵌め込み式前面窓セルや側扉窓Hゴム支持モールド周囲の窪み等現在でも通用する素晴らしい製品だと思います。
前面把手,広幅行先表示器等の落とし込みに違和感を感じさせない辺りはさすがの纏め具合だと痛感させられました。
KATO製101系との設計時差は隠せませんが非ユニット窓車が少数派だった津田沼~習志野区103系には欠かせない存在になっています。
異色の編成としてミツ6F(T94)が挙げられますがKATO製一般形9両が並ぶ組成はある意味壮観です。
習志野区ラシ104F(Mc136),ラシ105F(Mc148)の引退直後に登場したミツ6Fは101系を彷彿させる強烈な印象を残した編成でした。
年代毎に細かな差異を持つ101系,103系は突き詰められませんが自分なりの解釈で仕立てようと考えています。

今後とも宜しくお願いいたします。
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