若武者が一騎海へさっと乗り入れ、沖の船をめがけて泳ぎだした。
直実 「そもそもいかなる人か。名乗らせたまえ、お助けしよう」
敦盛 「汝こそ誰か」
直実 「武蔵国の住人、熊谷次郎直実」
敦盛 「討ち取ればよい手柄となるぞ。名乗らずとも首を取って人に問え。
見知るものもあるだろう。」
直実 「御身一人を討っても勝ち戦が負け戦になるものでもない。
なんとかお助けしたいものよ」
敦盛 「早く早く首をとれ」
直実は、敦盛の首をとり、包もうとしたとき錦の袋に収めた笛を見つけた。
直実 「そもそもいかなる人か。名乗らせたまえ、お助けしよう」
敦盛 「汝こそ誰か」
直実 「武蔵国の住人、熊谷次郎直実」
敦盛 「討ち取ればよい手柄となるぞ。名乗らずとも首を取って人に問え。
見知るものもあるだろう。」
直実 「御身一人を討っても勝ち戦が負け戦になるものでもない。
なんとかお助けしたいものよ」
敦盛 「早く早く首をとれ」
直実は、敦盛の首をとり、包もうとしたとき錦の袋に収めた笛を見つけた。