80年目の日本ダービー、先頭に立ったのは・・・

前回取り上げた通り、今年の日本ダービーは2頭の出走馬を得た。しかし、パドックへ行ってみれば、両馬ともに印は無印(－－－－－)だった。そして単勝倍率は33.9倍と49.3倍。ま、こんなモンだろうとは思っていたが、京都新聞杯の勝ち馬(773)とプリンシパルSの勝ち馬(774)が両方とも人気薄の無印ってのは、やはりダビスタだなぁ。

しかし、前走、プリンシパルSで3連勝目を飾った馬(774)の父である白毛クン(703)が宝塚記念を勝った時は単勝万馬券だった。
「岡部鞍上で単勝万馬券ってアリ？」ってなことを書いた記憶がある(05年9/16参照)
奇しくも、今回ダービーで白毛クンJr.(774)の手綱を取るのも、父(703)が宝塚記念を勝った時と同じ岡部騎手である。ちなみに、白毛クンJr.と書いていますが、彼自身は青毛ですので念のため。

レースはというと、京都新聞杯の勝ち馬(773)は中団につけ、白毛クンJr.(774)は1コーナーを殿から4頭目で回る展開。白毛クンJr.(774)は前走少頭数を殿一気の差し切りで勝ったのだが、今回はさすがにフルゲート。前につけたいのはやまやまだが、ワク順も12ワクと微妙なため、判断を岡部に丸投げした。

「なるほど、岡部サンは後ろからの競馬という判断ね」

と思ったのも束の間、向上面に入ると同時に岡部は徐々に同馬を前に押し上げて行く。3コーナーでは早くも先団に取り付き、そのまま4コーナーでサニーブライアンを交わすと、直線入り口で
「ここでバラージストーンが先頭に立った」
と一度だけアナウンサーが実況してくれたが、そこから見事な下がりっぷり。結局ブービーでレースを終えた。もう一頭の京都新聞杯馬(773)も中団から伸びることなく14着でゴール。正直実力通りなのだろうとは思う。

京都新聞杯の勝ち馬(773)はトニービン産駒で、2000ｍ級で先行して粘る程度のスタミナはあるようなのだが、白毛クンJr.(774)は殿追い込みのプリンシパルSで勝ったとは言えゴール前で止まっているだけに、菊は苦しいかなぁ。

ちなみに、この翌週、安田記念でタイキシャトルに次ぐ2番人気だった高松宮記念馬(754)が逃げて良い所無く10着に惨敗したのだが、続く宝塚記念を鮮かに逃げ切りヒシミラクル・タップダンスシチー以下に5馬身差をつけて快勝した。デビュー戦のペリエを初めとして、ダービーまでは岡部、武豊、横山典等が手綱を取ったが、以後、鞍上を江田照に固定してこれでG1を2勝目。ダンチヒ産駒だし、正直マイルまでと思っていたが、これで「江田照の降着では無い秋の天皇賞制覇」の可能性が出てきた。秋に期待したい。