隊員NO.7ゆっこです(*^_^*)/
加賀市観光ボランティア大学第6回講座で、動橋町の”篠の道場”として
知られる「篠生寺(じょうしょうじ)」を見学させていただきました。
そして篠生寺のご住職の奥様から、とってもこわ~い老婆(おばば)の
のお話をお伺いしましたので、レポートします。
その老婆(おばば)の名前は「桝屋小右衛門(ますやこえもん)の母」です。
1475年5月4日のちまき節句の日、蓮如上人が小松の波佐谷松岡寺から
吉御坊へ帰られる途中、動橋で日が暮れてしまいました。
そこで蓮如上人は桝屋小右衛門の家に「一晩泊めて下さい」と願い出ましたが、
小右衛門の母は「汚い坊主、さっさと立ち去れ」と追い払いました。蓮如上人が、
母がちまきを作っているのを見て、「せめてちまきをもらえませんか」と頼んだところ、
小右衛門の母は笹で包んだ石を投げつけ、「これを食えたら泊めてやるぞ~」と
言いながら、ケ、ケ、ケと笑ったそうです。
これを見た蓮如上人は小右衛門の母のあまりに邪見な心をあわれみ、
なんとかこの女性の卑しい心を正そうと思われました。
そこで、「我進める弥陀の本願に偽りなくば、この笹より再び青葉を生ずべし。
もし生ずるならば、一夜の宿をかし給われ」とちまきの笹を大地にさしたところ、
仏智不思議があらわれ、ゆで笹がたちどころに根をくばり、青葉を生じたのです。
小右衛門の母は蓮如上人の不思議な力に驚き、五体を地に伏し、前非を悔やみ、
「自分さえ良ければいいんだ」という心を改め、夜もすがら蓮如上人のお教えを
聞き、息子の小右衛門ともども蓮如上人の弟子となったのでした。
桝屋小右衛門は動橋にあった真言宗地蔵院に入寺し、浄土真宗に転派して、
「篠の道場」の初代となって、念仏の教えを広めました。
木像の老婆(おばば)は、片膝を立て、垂れたお乳を放りだして、ふてぶてしくも見学客を
睨み返してきます。木像の老婆(おばば)の姿は、実はわたしたち人間誰にでもある
「邪見な心」を表現し、わたしたち現代人を今も戒めてくれているのでしょうね。
なお、「篠生寺」では、6月21日(金)の蓮如忌に、女性門人が「笹より」「笹あらい」を
して準備された約5,000本の「ちまき団子」を有料で配布するそうです。
ぜひおでかけくださいね!!