隊員NO.1あさので~す(^_^)v/
加賀市観光ボランティア大学で、西島明正先生から教えていただいたことを、先生の著書『芭蕉と山中温泉』を
参照しながら、ご紹介しています。
2,400kmにもおよぶ「奥の細道」のなかでも、山中温泉ほど芭蕉に対してあたたかいもてなしをした場所はない
といわれています。
芭蕉は、山中温泉を出立する前日、次のような句を詠んでいます。
湯の名残 今宵は肌の 寒からむ
(いつまでも山中の湯につかっていたいものだが、明日は旅立たなくてはならない。心がゆったりとなる
この湯と、思い出深い山中を去ることは本当に惜しいことだ。今宵はさびしさが一層つのってくる。)
昔から、山中温泉の泉質や効能について記された文書類はいくつかありますが、「熱くもなく、ぬるくもない、
やわらかでやさしい名湯だ」とされています。
『三州奇談』(加賀藩内の不思議な話しとして伝えられている口碑を集めたもの)にも、
「冷暖心に叶ひ、香芳ばしく水潔し」と書かれ、透明度の高い、癖のない泉質が讃えられています。
また『江沼志稿』(大聖寺藩士小塚秀得が1844年に藩主前田利之の命によって編纂したもの)には、
「痔を治する事妙なり」とも記されています。
研究によると、芭蕉は胃腸病と共にもう一つ痔の病だったという見方があるそうです。
変な話ですが、日本人の多くが痔に悩んでいるという話もあります。
みなさん、一度山中温泉の湯に浸かってみられてはどうでしょうか?
やまなかや 菊はたおをらじ ゆのにほひ