やねうら日記

~日常の中にある幸福

◇『A3[下]』

2014年09月25日 | 
◇2014 BOOKS 35◇

『A3[下]』 森達也

実に面白い本だった。今更だが、麻原 彰晃が何を考えて、何を目指していたのか。側近たちは何を考えて、何を目指していたのか、知りたいと思った。

側近の暴走、ということを聞くが、そうさせたのは中心にいる人物に間違いはない。人事権を掌握した人間に逆らえないのは宗教でも会社でも同じか。
何もかもその中心人物が発する言葉、指示が正しいとすると、こういう暴走が起るんだろうと思う。もはや誰もが何が正しいか見失っているし、どこへ向かおうとしているのかすら分からなくなっている。無計画なその場しのぎのようだ。そして、事件が起き、破綻するのが世の常か。