日本ユーラシア協会広島支部のブログ

本支部は、日本ユーラシア地域(旧ソ連邦)諸国民の相互の理解と親善をはかり、世界平和に寄与することを目的とする。

日本ユーラシア協会広島支部ニュース 2018年9月28日

2018-09-28 11:35:39 | 日記
日本ユーラシア協会広島支部ニュース 2018年9月28日
【ボルゴグラードの日が開催されました】
9月9日午後広島留学生会館で開催されました。あいにくの天候不順の中での開催でした。今年はエリザベト音楽大学学生のバイオリン(浦川さん)、ピアノ(山下さん)演奏が加わり、神奈川ユーラシア協会の関戸さんの紹介のロシアの黒パンの提供で盛り上げて戴きました。広島メッセンジャーの藤岡さん始め皆様の助力・協力に感謝いたします。




【第72回ロシア語能力検定試験が実施されます】第72回は10月6日7日に実施されます。6日2級4級 7日1級3級(次回73回は2019年5月実施予定です。)広島市東区民文化センター。

【2018ぺあせろべが開催されます】
日時 2018年10月28日10時~14時 会場 広島市中央公園 フードフェスタ会場西隣

【第19回国際フェスタ2018(国際交流協力の日)が開催されます】
2018年11月18日10時~14時 広島国際会議場及びその周辺

【11・3憲法のつどい・ひろしま2018】
11月3日 14時~16時30分 広島弁護士会館3階ホール 講師 亀石倫子みちこさん「日本国憲法と個人主義」  

【土肥隆弘ピアノリサイタル】
日本ユーラシア協会呉支部30周年記念 10月27日14時~16時 呉市ガレンホール 2000円 チケットがあります。お問い合わせは 080-5610-9751

【平和スピーチコンテスト】
11月11日10時 広島工大鶴校舎(中区中島町)

【いのちを観る いのちを歌う】
11月18日13時開会 広島平和記念資料館 要申込み・有料 0493-22-3266

【毎日新聞東京版 9月21日 アケルケ・スルタノバさん著作紹介】
ひと アケルケ・スルタノバさん=カザフスタン核実験場近くの住民の証言集を日本語で出版
 アケルケ・スルタノバ(Akerke Sultanova)さん(35)
 旧ソ連が核実験を繰り返したカザフスタン・セミパラチンスク。生まれ育ったこの土地で、「ポリゴン」(実験場)近くの住民約80人の証言をまとめた「核実験地に住む」(花伝社)を今夏、出版した。 幼い頃、実験場から150キロ離れた自宅でも地震のような揺れを感じた。より近い母の故郷の村では、障害のある子が相次いで生まれた。1989年に核実験が中止された頃、原爆投下後を生き抜く少年を描いたアニメ「はだしのゲン」の翻訳版を見て、そこから放射線が出ていたと知った。
 高校生の時、市民団体の招きで広島に1年間留学。被爆者の話を聞き、体験を継承する重みを知った。故郷で重みを知った。故郷では核実験が40年間で450回以上行われ、120万人以上が被害に遭ったとされるが、医療などの支援は不十分。証言を集める動きもなく、「過去の話とされている」と感じる。一橋大大学院在学中、故郷で住民を訪ね歩いた。危険を知らされずに被ばくした証言は痛ましかった。がんで家族を失った人や、自殺や中絶もあった。実験時、車から村に残るように指示された男性は「私たちは実験台にされた」とメモを残して亡くなった。「広島や長崎のように、セミパラチンスクの被害も世界に知られてほしい」と願う。世界有数のウラン埋蔵量を誇る祖国は今、原発計画を進め、核被害を訴えにくい空気が漂う。それでも「いつかこの本をカザフ語でだしたい」。 文・竹内麻子 写真・藤井達也

【カザフスタン共和国アルマトイ反核対話集会報告(広島支部 黒川)】
 8月29日(国連核実験に反対する国際デー)、セミパラチンスク核実験場閉鎖記念反核対話集会の会場となったアルマトイの(国立)民族農業大学は地下鉄アバイ・ベケトウ駅から直ぐの所にある。「核なき世界を求めて」とロシア語で書かれた横断幕の下で、盛大なオープニングセレモニーを開催して戴いた。代表団歓迎のためのそれぞれの民族衣装での学生達の舞踊がまばゆい。集会に先立ち大学内でナザルバエフ大統領博物館、ネバダ・セメイ反核運動記念館(スレイメノフ総裁名称教育センター)、また科学イノベーションセンターを見学した。反核対話集会は250席がほぼ埋まっていた。①民族農業大学ESPOLOV TLEKTES学長挨拶②カザフスタン対外友好文化交流協会ジベク・アメルハーノワ会長挨拶③日本ユーラシア協会竹田正直会長挨拶④カザフスタン外務省代表BULTRIKOV RUSLAN部長発言⑤ネバダ・セメイ反核運動オルジャス・スレイメノフ氏総裁代理Zuslin Efim副総裁発言⑥黒川冨秋『広島とセメイの交流関係』⑦山田太枝『平和行進から見た平和活動』⑧アビシェフ・マイダン『核実験被害の現状と医学的、社会的リハビリ、日本人による被爆者支援』が発表された。 カザフスタン側(5人)からは順にⅰ)本対話集が本学で開催されることの意義、ⅱ)日本ユーラシア協会を通じた永年にわたる交流、ⅲ)反核運動総裁の代行として発言、ネバタ・セミパラチンスク運動30周年、セミパラチンスク核実験閉鎖27周年が世界の反核運動と結合、ⅳ)政府としての歓迎、ⅴ)カザフスタンでの反核運動が、ロシア、アメリカ、日本の民衆との連帯で実現できたこと、などを強調された。日本側(3人)からは、ⅰ)現代の戦争が多くの市民の犠牲の中で行われてきた。軍人と市民の犠牲者の割合を見ると、第一次世界大戦で軍人95%、市民5%に対して、第二次世界大戦枝では市民48%、朝鮮戦争で84%、ベトナム戦争で95%、イラク戦争で97%と急増したこと、ⅱ)カザフスタンから広島の高校に留学したアケルケさんの著作、ナザルバエフ大統領の広島訪問時の交流、ⅲ)東京から広島・長崎への平和行進の取り組み、などが報告された。エンディングのカザフスタン・日本民族音楽交流プログラムでは、大由鬼山さんの尺八演奏「祈り」「荒城の月」が披露され感動を与えた。カザフスタン側より、民族アンサンブルの演奏に続いて、セミパラチンスク閉鎖運動歌「ザマナイ」を男子学生が独唱したのは圧巻だった。歌に込められた慟哭と鎮魂の反核への願いが若い世代に引き継がれている事が実感された。昼食会でスレイメノフ名称社会人道教育研究所長メデウオフさんに広島でのナザルバエフ大統領とザマナイ合唱団との交流の様子を撮影した写真を差し上げるととても喜ばれ、子どもにも見せたいと言われた。帰国後シャラフアットさんより「9月7日金曜日、”カザフ文学新聞”に日ユ協会の訪問のことを語る大きな記事が掲載されました。」とのメールを戴いた。

[補足]翌日8月30日、当初の予定ではアルマトイ在住の神吉さんの日本語学校を訪問・交流する予定だったが、変更されてメデウを見学することになった。メデウはアルマトイ郊外のスポーツコンプレックスで野外スケートリンクがある。現在ではスピードスケートは室内競技であるが、メデウではその地点での高度によって空気抵抗が少ないために世界記録がでたリンクだった。私達がスケートリンクの地点から更に高い所に向かおうとしていると、カザフ人の一行から話しかけられた。私達の中にネバダ・セメイ反核運動のバッチつけていたのが目にとまったらしい。ロシア語での対話、写真撮影、ダンスで交流が始まった。タイ大由さんの尺八の音が響いた。カザフ人の一行はベテラン(退役軍人)の一行で、普段は南の地域のサナトリウムで生活している。セミパラチンスク核実験場、チェルノブイリ事故で従事していたことがあるという。年に一回今回の様にアルマトイを保養のために訪れるのだという。
 調布・狛江支部の古川さんからは旅行中色々な事を教えて戴いた。1945年8月6日、8月9日と並んで1949年8月29日は、アメリカと当時のソ連との関係、アメリカの対日政策の大きな転機をつくった。ソ連との冷戦を、核の使用、独占によって乗り切ろうとしたアメリカにとって、ソ連のセミパラチンスク核実験場での核実験は、アメリカの意図を砕きかねないものだった。反共の砦としての日本への政策変更、翌年の朝鮮戦争、警察予備隊の発足等々。1942年1月1日の独日との単独講和を禁止した連合国共同宣言に違反する形での、アメリカの1952年対日講和、日米安保へと続く流れが強まった。今日、2017年の核兵器禁止条約について、日本政府はその日本語訳も公表しない形で背を向けている。アメリカの核への依存、核の傘の下での核廃絶という矛盾が深まっている。しかし一方で南北朝鮮は2018年中の朝鮮戦争終結に向けて舵を切った。4月27日の板門店宣言では「対話と交渉」により「民族経済の均衡定期的な発展と共同繁栄」をはかり、「休戦協定65周年となる今年、終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換」、「南と北は、完全な非核化を通して核のない朝鮮半島を実現する」とした。朝鮮戦争の終結が、北東アジアでの核兵器廃絶への大きな一歩となることを期待したい。こんな事を考えた。

●アルマトイの「日本とユーラシア」への寄稿者シャラフアットさんより、以下のカザフ文学新聞サイトで見られますと。
http://qazaqadebieti.kz/16717/alatau-fudzi-arasyカザフ民族農業大学のサイトにも8月29日の報告記事が出ていますので、ご覧ください。
https://www.kaznau.kz/page/news/?link=iadrolyk_karusyz_alem_1029&lang=ru
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