ブルーアガベ Blue Agave

健康エージの甘味料。9000年前からのメキシコの先住民からの贈り物。

ブルーアガベの産地報告1

2007-07-03 13:17:08 | ブルーアガベ入門
昨日から、世界で最大のブルーアガベ生産メーカーのメキシコのイデア社に来ている。イデア社は最近ではメキシコから対欧米輸出の90%の輸出量を誇っている会社であり、ブルーアガベの唯一の有機認定(有機JASも含む)を受けているところだ。ブルーアガベシロップだけに限らず、ブルーアガベから取れるイヌリンファイバーなどの生産でも最大手となっており、アメリカのヨーグルトや乳酸飲料のストニーフィールド社などに年間1000トンの輸出契約をしていると聞く。しかも、最近では、ナチュラル系のメーカーだけでなく、シリアルなどで有名なケロッグ社や、チーズで有名なクラフト社などアメリカでも最大手のところとの取引が始まっていて嬉しい悲鳴を上げているところだ。ブルーアガベは世界的なブームになってきており、この代替甘味料の成長率は驚異的だ。日本でもブームに火がつき始めていると聞いている。

今回は、連載でいくつのの記事を書きたい。その中で、ブルーアガベそのものについても書いていくことにしよう。今日の写真は、ヒマドールと云うブルーアガベを伐採している人たちのサポーターの人たちだ。何しろ、収穫されるブルーアガベのピーニャ(パインアップルのようなものを想像したら良い)は、平均で35キロもある巨大なフルーツなのだ。もちろん、固すぎてそのまま食べられるものではないのだが、ブルーアガベ(竜舌蘭)の葉っぱの切り落しから始まっていく。それを10人くらいの人間で一日のノルマとして約20トンかき集めて来ることらしい。重いものでは50キロほどにもなってしまうもの凄いものだ。単調な仕事のようだが、足下も悪いところで、かなり鋭利なコーアと云う道具を使い切り落としている姿は、ひと突き間違えば、足でも大怪我してしまうような、鋭い道具なのだ。

この変哲も無い写真を掲出したのは、まずは今日はイデア社のオーガニックの意味を書きたかったからだ。メキシコ人の人たちの後ろにある植物を見ていると、どれがブルーアガベなのかまず分かりにくいことを強調しておきたい。今後の写真でいろいろと見せていくが、何しろブルーアガベは雑草の中に隠れているようなものなのだ。畑では、雑草も無いところも見せてもらったが、それは他社のもので除草剤を使ったりしているものが多いと聞いた。つまり、有機認定を受けるからには、除草剤を使わう分けにもいかず、ほぼ7-8年もの間豊かの土壌のところでじっくり熟成をさせているのだと云う。しかも、一回収穫すると、その土地にはすぐにブルーアガベを植えずに、休耕をして、その後は他の作物を植え付けて、土壌の回復を待つこと2年もかけると云う。

この雑草の中に生えているブルーアガベの切り出しは葉っぱを切ったりしている上でもあり、足下が悪いだけに作業に手間ひまかかる訳だが、イデア社はオーガニック認定をもらうことを優先しており、このぼうぼうのままの中でブルーアガベが静かに収穫の時期を待っているのは、健全と云うほか無い。雑草に栄養分を取られる心配は無いのかと云う質問については、確かに栄養素は取られるし、後の作業には面倒だが、時間をかけてゆっくり生育させるところにもうちのブルーアガベには丸みが出るのだと云う返事をもらった。ゆとりの農業。自然のローテーションで、人工的な肥料を使い生長を速めようとしないイデア社の生産方針には感銘をした。

今日はあまりにも多くの情報をもらったので、この辺にしていくが、明日も引き続きイデア社のブルーアガベのことを連載していこう。夜は、テキーラで乾杯だった。大地のそのままの栄養をさずかったブルーアガベからできた有機テキーラの旨味はまた格別だ。

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