新渡戸稲造記念 さっぽろがん哲学外来

さっぽろがん哲学外来の活動予定や活動の様子などを
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新年雑感(0025)

2014年01月15日 | 外来待合室
今日は1月15日です。今年になって大雪が続いており、毎日除雪をしています。
ほぼ毎日が降るのでやってもやっても雪が積もってせっかく除雪した場所がまた雪に埋もれてしまいます。こういう時は除雪は自分に課せられたなんかの罰ゲームかな、と思ってしまいます。その昔、ナチの拷問の一つに水汲みというのがあったそうです。水を汲ませ、そして捨てさせる。これを繰り返すと人間は精神が破壊されるそうです。大雪時の除雪も、このナチの拷問に近いと思う時もありますが、こっちは人為的なものではなく、単に自然のなせる行ないにしかすぎません。

アラスカの自然や動物を撮った写真家星野道夫さんは、写文集・星野道夫の宇宙の中で、「人間の世界とは関わりのないそれ自身の存在のための自然。アラスカの持つその意味のない広がりにずっと魅かれてきた。」と自然とわれわれ人間との関わりを述べています。つまりわれわれが自然というものをどう思おうと自然は自然さ、という事実を述べています。

しかし同時に「無窮の彼方へ流れゆく時を、めぐる季節で確かに感じとることができる。自然とはなんと粋な計らいをするのだろうと思う。」と、そして「一年に一度名残り惜しく過ぎゆくものに、この世で何度めぐり合えるのか。その回数をかぞえるほど、人の一生の短さを知ることはないのかも知れない。」と続けています。

暦で1年の終わりや新しい年の始まりを知るのは当たり前のことですが、季節の移り変わりで1年という時の移ろいを感じることがあっても良いのかも知れませんね。
そして、「時々、遠くを見ること。それは現実の中で。悠久なるものとの出会いを与えてくれる。」(星野道夫・同)この言葉を心に刻みつつ新しい2014年の始まりを祝します。
皆さん、今年もさっぽろがん哲学外来をヨロシクです。(J)

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