新渡戸稲造記念 さっぽろがん哲学外来

さっぽろがん哲学外来の活動予定や活動の様子などを
皆さんにお伝えします。皆さんの参加をお待ちしています。

8月例会のお知らせ(0065)

2014年07月22日 | 開催予定
8月例会を以下の要領で開催いたします。皆さんの参加をお待ちしております。


日時:8月2日(土)
場所:愛生舘サロン(南1西5 愛生舘ビル6F)
受付: 13時
講演: 13時半~14時半
懇談・連絡:14時半~15時
会費:1000円(コーヒー付き)

講演
札幌医大 櫻井晃洋先生
演題
がん哲学外来コーディネーター養成講座の紹介と私の仕事の紹介

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連絡先
中里
以下のアドレスにメールください。折り返し返信をいたします。
jnakaz@agate.plala.or.jp


がん哲学校たより・34(0064)

2014年07月22日 | 樋野先生からのメッセージ
樋野先生からのおたよりです。(2014.7.20配信)
第68回「がん哲学学校」
「タガが外れてしまった時代」の処方箋・治療法~『がん哲学』~

文科省がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン採択事業である順天堂大学先導的がん医療開発研究センター (Leading center for the development and research of cancer medicine) ニュースレター (2014第9号) が送られて来た。
先日の国際シンポジウム「国際教養学のすすめ~グローバル時代を生き抜くがんプロフェッショナルの育成を目指して~」の報告レポートでもあり、大変充実した内容である。編集長・広報委員長との立場からも、筆者は、一読を勧める。

早速、『「日本人の人間学」はどこに忘れ去られたのでしょうか? そういう意味では、先生が道を開かれるのでしょうね。次代を担う若い方々の可能性を引き出すチャンスと捉え、実学を重視しながら、今後の日本を支える人財を輩出していけるような新しい教育を期待しています。』、「日常の診療でもしばしば職員に話をしています。日本文化を大切にすることは先人の業績をしっかり学ぶことから始まります。これが教養につながると私は考えています。」、「現在、先生の本『がん哲学入門』を読んでおり、共感するところが多いです。」などの多くの励ましのコメント頂いた。まさに、「種を蒔く時」なのであろう。

緑区医師会特別講演会(新 横浜グレイスホテルに於いて)に招かれ「ターミナルケアにおける~奥ゆかしい立ち振る舞いについて~」のタイトルで、講演する機会が与えられた。定員を大 幅に超え、熱心に聴講されている姿には、大変感激した。早速、「今日は、とっても素敵な講演をありがとうございました。」、「会場が満席で私の席の横に、どんどん椅子が追加されていました。」、『どのように接したら良いのかを悩んでいましたが、今日樋野先生から教えていただいたように「自分だったらこんなふうにしてもらいたい」ことを考え、―― 接したいと思います。』、『今回教わった「偉大なるお節介症候群」の診断基準や、内村鑑三の「成功のための10か条」は、医師としての基本的なあり方としても肝に銘じたいと思います。』などなど、大変真摯なメールを多数頂いた。

ハムレットの有名なセリフ『The time is out of joint』(この世のタガが外れてしまった)の時代の治療法は『がん哲学』に具現化される予感がする日々である。

がん哲学校たより・33(0063)

2014年07月22日 | 樋野先生からのメッセージ
樋野先生からのおたよりです。(2014.7.15配信)
第67回「がん哲学学校」
見据えるこれからのイノベーション~医療を拓き、文化を創る~

「第4回がん哲学外来コーディネーター養成講座」(福井県済生会病院に於いて)が開催された。全国から約120名の受講者があり満席であった。ガイダンス「がん哲学外来コーディネーターとは」(安藤潔 東海大学医学部教授)、講座「がん治療の最前線」(紅谷浩之 オレンジホームケアクリニック代表)、パネルディスカッション「がん患者さんやそのご家族との関わり」、グループワーク「がん哲学外来の可能性」、人形劇(藤本宏美 福井県済生会病院がん患者会「咲咲の会」)、グループ発表と、大変充実した学びの時であった。3回目の養成講座受講者には、「がん哲学外来コーディネーター」認定証が授与された。

翌日の「がん哲学外来市民学会~がん哲学外来の見据えるこれからのイノベーション」(大会長:田中延善 福井県済生会医療福祉センター総長)(福井県県民ホールに於いて)も、300人を超える参加者があった。基調講演「がん患者さんをサポートする病院のイノベーション」(宗本義則 福井県済生会病院 集学的がん診療センター長)、ワークショップ「各地のがん哲学外来報告」、特別講演「がん患者・家族支援と“がんの社会学”~心通う対話を目指して~」(山口建 静岡県立静岡がんセンター総長)、シンポジウム「がん医療の隙間を埋める新たな癒しの力」での特別講演①「使命、運命」(柏木哲夫 学校法人金城学院 学院長)、特別講演②「がん哲学のイノベーション~企業の開発と人生の開発~」(多喜義彦 システム・インテグレーション代表取締役社長)、「アクティビティケアは医療を拓き、文化を創る」(多田千尋 高齢者アクティビティケア開発センター長)、パネルディスカッション、朗読(福田布貴子 福井テレビアナウンサー)と格調高いプログラムであった。筆者は、一般社団法人「がん哲学外来」理事長、「がん哲学外来市民学会」代表として、挨拶する機会が与えられた。

早速、「とても充実した養成講座&学会でした。」、『福 井の行き帰りの電車の中で山岡鉄舟の本を読みながら、がん哲学外来と勝海舟、山岡鉄舟との関係について考える時間が出来ました。(1)「暇げな風貌」、 「偉大なるお節介」と勝海舟、(2)がん患者である山岡鉄舟に寄り添う勝海舟』などのメールを頂いた。一歩、新たな階段を上り、まさに「身長が、伸びた」 体験であった。


がん哲学外来について

患者さんが抱える悩みは病人としての悩みではない。人間としての悩みです。 がんという大病を得たとき、それを背負って人間としてどう生きるかという深い悩みです。それは「心のケア」というレベルではなく、自分という存在そのものを問う領域なのだと思います。ですから、「がん哲学外来」では、来られた方を「病人」の側面だけではなく、ひとりの人間としての悩みに焦点を合わせます。同じ人間として、対等の目線に立って、人間を学ぶ「人間学の場」でありたいと考えるのです …(提唱者であり当会の顧問である順天堂大教授・樋野興夫先生の著書より)

札幌の「がん哲学外来」(開設趣旨)

私達は樋野興夫先生の志に賛同し、車座になって意見交換をする運営をめざします。講演会スタイルではありません。参加者全員が同じ立場、同じ目線で耳を傾け、縁のあった方々に寄り添うことを願っています。