一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

□ 大沢温泉 「大沢荘山の家」 (元100湯)

2005-11-13 18:32:39 | 静岡
伊豆の大沢温泉「山の家」は、那賀川沿いにある、昔ながら野天風呂で、その清流は、夏になると鮎が遡上する。道路より一人がやっと通れる橋がかかり鄙びた佇まいの休憩場と野天風呂がある。以前は、仕切りはあったが奥では繋がっていた混浴風呂であったが、現在は完全なる仕切りとなっている。

 しかし風呂は下で繋がっており、仕切りの底からぼこぼこと不定期に湯が湧いており、足元湧出温泉である。
 群馬の法師温泉がそうであったように、太古より湧いていた温泉に、露天の風呂を造り、そして湯小屋を造ったのである。鮮度感やお湯そのものを楽しむことに絞ったよい施設であり、ここを造った昔の人に感謝したい。

 伊豆は、透明な温泉が多くて温泉ファンにはやや不人気な地域である。どうしても現在は情報が発達していて、写真などの情報で温泉に行くといった傾向が昔より多くなった気がする。 濁り湯もそうであるが、眺めのよい風呂、大きな風呂といった目で楽しむ温泉、鄙びた宿などが人気となっており、伊豆に温泉そのものを楽しむ人は少ない。

 西伊豆に位置するここ大沢温泉「山の家」は、当然他の伊豆の温泉多くに見られるように透明なお湯である。大地の息吹を感じる間欠的に湯が噴出しているのだが、白濁したお湯などに比べて見た目には迫力がなく、野天風呂も小さく迫力に欠ける。しかし、温泉そのものには、濁り湯より透明な温泉のほうが、温泉そのものよさを感じることが多い。余談だが最近では、写真で濃い色をした濁り湯はあえて避けているほどである。

 泉質は昔の表記では含食塩石膏泉で、当然石膏泉の味わいの深い温泉であるが、お湯の鮮度が抜群によいのか、食塩泉独特のつるすべ感が味わえる。本来は、石膏泉は肌に引っかかるような感じなのだがその感覚がすくない。これはなぜかと仮定すると、大地から直に注ぐ、大沢温泉の特徴なのかもしれない。塩化物のお湯も酸化するとつるすべ感がとれて、さらさら湯になることがある。
 そんな大沢温泉の鮮度のよい湯は、酸化してないナトリウムの成分の特徴を現しているの不思議でならない。足元湧出泉ならではなのかもしれない。

 入浴後に火照った体を投げ出し畳の休憩所で、清流のせせらぎを聞きながらのんびりとするにはとてもよい。お湯はしっかりとした輪郭の見える温泉である。とてもよい温泉、よい施設である、特に静に湯浴みする人はお勧めします。

源泉名 大沢温泉8号泉 カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉(低張性・アルカリ性高温泉) 泉温47.3℃ PH8.6 
 Na=139.7 K=3.6 Ca=208.5 Cl=20.1 SO4=773.1 CO2=5.8 メタケイ=35.3 メタホウ=0.8 成分総量 1187mg/kg (平成12年2月分析)

文/画像 ガメラちゃん@takayama

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