一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

14.湯ケ島温泉 「河鹿の湯」

2005-08-08 21:34:54 | 静岡
湯ヶ島温泉「河鹿の湯」は、湯ヶ島行きバスで、西平橋徒歩1分の場所にありますが、バスの便数は少なく、下田方面のバスが頻繁にある湯ヶ島温泉口より徒歩でも湯道を通り、向うのも可能である。湯ヶ島温泉は中伊豆でも風光明媚でここの共同浴場は窓の外は、狩野川のせせらぎがあり、川向こうは、人家の無い山林が山の上まで続いていて、森と清流の音、虫たちの鳴き声、河鹿の声などが聞こえてくる。青い川の色、深い緑の木々に葉の色、虫や川の音など都会に無い五感を刺激するものが沢山あり、それを楽しみに入浴するのも良いだろう。

 湯ケ島温泉 「河鹿の湯」は古くからの共同浴場である、信州の共同浴場みたいに威風堂々としたものとは違い、自然に周りの景色と同化するように佇んでいる。共同浴場入り口のベンチも風呂上りに夕涼みしてくださいといわんばかりの自然さがまたよい、ここが多くの文人に愛されたことが伺える。ちょっとした畳敷きの場所、戸を開けると狩野川が飛び込み、蛙の置物の湯口からやや多いめの温泉水、癒しの共同浴場とは、こんなものかもしれない、計算されて作られたのなら凄い。

 お湯は見た目は無色透明で、若干小さな湯ノ花が確認できているが入浴する前は、温泉らしさを演出する要素のお湯の色や匂いが感じられない。しかし、入浴し手でお湯の匂いを嗅いで見るとかすかな石膏の匂いと芒硝の匂いの温泉臭が感じられて、両方の交じり合った匂いがとても心地よい香りになっている。味は芒硝系はあまり感じないものだが、ここは石膏味がかすかにわかる程度である。浴感は、含芒硝・石膏泉がよく出ている温泉で、塩化物成分や炭酸水素成分が殆ど無く、純粋硫酸塩泉で、すこぶる良い。

 石膏泉の特徴であるとろとろ感と芒硝泉の特徴の抜けるような温まり感が、見事に調和された温泉であります。やはり成分的にバランスの良い湯とは、入りごこちの良い湯に必ずなっているのが不思議です。伊豆というと、白濁した温泉も少ないし濁り湯もあまりないので、温泉マニアには不評ではある。しかし本当に温泉がわかる方や温泉が大好きな方には、是非こちらの湯ヶ島温泉に入浴してほしい。その素晴らしい温泉は、その期待を決して裏切らないものである、本当の本物の温泉だと思う。
 
源泉名 西平泉湯ヶ島29号 カルシュウム・ナトリュウム-硫酸塩泉 泉温46℃ PH 記載なし
Na=147.6 K=6.3 Mg=0.7 Ca=185.4 F=0.5 Cl=28.5 Br=0.3 SO4=683.9 HCO3=34 メタケイ=44.2 メタホウ=0.6 成分総量 1150g/kg (平成12年6月 分析)

                        文/写真 ガメラちゃん@takayama

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3 コメント

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求むっ!来年の夏休自由研究 (福沢 湯キチ)
2005-09-12 22:48:57
数年前のこと。

脱衣所に大きなグラフ用紙が張ってあり、近づいて見ると「湯温」と「天気」の相関関係を自由研究?しているものだった。

中間報告なのか結論だったかは忘れてしまったが、「雨の後は湯温が上がる」と書かれていたような。

雨のあとなら雨水で薄まって温くなるんじゃないの?と思ったものです。



山梨の山口温泉では、「低気圧のときはアワつきが増す」という話を聞いたことありませんか。



どなたか夏休みの自由研究で、「温泉」と「気象」の関係について究めてくれないかなぁ。

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最高ですね。 (kon-kon)
2006-03-26 22:56:56
はじめまして。河鹿の湯はロケーションといい、鄙び具合といい、泉質といい、料金といい、お客さんの雰囲気といい、すべて完璧で良い温泉ですね。すっかりファンになってしまいました。



100名湯にランクインされている温泉、自分の好みとも非常に合っているので、今後の温泉巡りの参考にさせていただきます。
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Re:最高ですね (なまずのホイホイ)
2006-03-27 00:57:28
kon-konさん、はじめまして。

コメントありがとうございます。



ブログを拝見しましたら、私好みの温泉が並んでいるので、楽しかったのであります。



湯ヶ島温泉は山間の落ち着いた風情と清流、湯道での散策、常連の滝方面への小ハイキング等、自然を楽しむのにはとても良い温泉だと思います。他の共同浴場が落合楼の新しい玄関側(国道側でない方)の先にもあります、そこは熱湯派向きです。



>「雨の後は湯温が上がる」

河鹿の湯は7,8回行っていますが、確かに雨上がりの時は温度が高めになるようです、地元の方もそのように言っています。

冷水脈と温泉脈の水理ポテンシャルの相対関係が降雨にともなう涵養量の増大によって変化することにより、温泉脈の水理ポテンシャルが増大すると思われる場合は降雨にともなう源泉温度の上昇となるようであります。(推測なので判断はご自分でね)
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