すベてがFになる (講談社文庫) | |
森 博嗣 | |
講談社 |
今回は、森博嗣『すベてがFになる(THE PERFECT INSIDER)』を紹介します。犀川&萌絵シリーズ第一弾(全十作)だそうです。トリックに凝っていた初期の東野圭吾氏の作品を読んでいる感じがした。どんな話になるのか楽しみにしていて、こういうミステリーは嫌いじゃないけど、ああ長かったなという印象で、そこまではまる要素もなかった。特に、出てくるキャラクターに感情移入することはなかった。煙草の描写がしつこすぎるな。コンピュータ制御された密室に近い所でどうやって殺人を犯したのかということが本書の読みどころになるかな。
話の始まりは、天才博士の真賀田四季の部屋からウエディングドレスを着た死体が発見される。その後、2件の殺人が起きた。それを、N大助教授の犀川創平と女子大生の西之園萌絵が解決するというような形ですね。ポイントは、題名になっている「すべてがFになる」ということの意味やトロイの木馬や16進数(BとDが孤独)なのかな。