![]() | 震度0 (朝日文庫 よ 15-1) (朝日文庫)横山 秀夫朝日新聞出版このアイテムの詳細を見る |
今回は、横山秀夫『震度0』を紹介します。阪神大震災の最中に、N県警警務課長の不破が姿を消した。その手がかりを得るための、6人の最高幹部たち各々の思惑と駆け引きがあって面白いですね。キャリア組とノンキャリア組の攻防と非常事態なのに6人が一枚岩にならず、それそれ内輪もめをすることに関しては、阪神大震災の被害の大変さと対比して余りにも滑稽に見えました。この大変なときに、警察は何をやっているのかと思うのでしょう。
自分だけがよければいい、自分の仕事だけがうまくいっていれば後のことは知らない。結局、保身と野心だけ。本書の中の警察内部はそういう社会なんだろう。
震度0というタイトルは、何もなかったということなんだろうが、本書ではどういう意味なんでしょうか?阪神大震災の6から7に関しての対比なんであろうが、結果の詳細が記述されていないので、いまいちわかりずらいように感じます。
私の感想としては、最高幹部6人のそれぞれの攻防と思惑は面白いとおもいます。それでも、結論はどうなのかなという感じがするね。結局誰も気持ちが晴れないままなのではとおもいますからね。
何か余りにも、警察が醜い組織のように思いますね。