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脳動脈瘤手術の闘病メモ⑫

2006-10-16 22:41:48 | 闘病
いよいよ退院の日。これから自宅療養と復活を目指す日々だ。

三月十九日(日)本日はいよいよ退院の日。朝食の後、少し散歩で、ナンバウォークに出かけ、本と、売店で缶コーヒーを買って飲む。この間の入院の余韻を少し楽しみ、十二時前に病院に戻ると、連れ合いと次女が既に来ており、はや退院の荷造りを終えていた。

 「どこへいってるの。ぶらぶらとして。」
 「ちょっと、退院を前に散歩に行ってた。」
 「何をしてるのよ。」

 いつもの調子である。

 十一時三十分には退院の準備がすっかり整った。十二時に最後の病院の昼食を食べ、食事の片づけを終えいよいよ退院である。
 十五日前の三月三日に、両手に荷物を持って手術への不安と術後の今後の生活も含めた漠然とした不安を一杯に入院してきた病棟に、今は安堵の気持ちと、も う一度再起を期すぞという気持ちを持って、病室を離れようとしている。気持ちはすっきりとしている。十三時にナースステーションに挨拶し、看護師さんたち に、

 「おめでとうございます」

 と口々に言われて、それに送られ連れ合いと次女とともに、病棟を後にした。

 『さようなら。ありがとう。I先生、看護師のNさん、看護 師の皆さん、ヘルパーさん、病院のスタッフのみなさん。ケ アーのためにまた来るけれど、本当はもう入院しないように したいです。』

 私の、思いであった。

 そ の後、私は四月二日まで自宅療養でリハビリの生活を送った。その間に、三女は「全快祝い」といって、寿司をご馳走してくれたり、日航ホテルの中華レストラ ンで中華料理をご馳走してくれた。上の孫のYuも手紙をくれたりした。家族の心温まる励ましと思いやりは、本当にうれしかった。こんなことがきっかけであ ると言うのは、あまり良くはないのだろうけれど、家族の連帯と信頼を心から感じることができて、私は幸せ者と思う。

 そ の後、四月二十一日にケアのために通院し、順調な回復であり、また七月二十一日にも通院し診察を受けた。体のほうは順調に回復していると思う。毎日、西院 から金閣寺近くの職場まで自転車で通勤し、歩くときも「早足」を心がけている。術後の不自由はとりあえず何もない。七月の診察時にI医師に

 「夏休みに三泊四日でそこそこ厳しい登山に言っても良いで すか。」

 訪ねると、

 「どうぞ、どうぞ行ってください。結構ですよ。」

 とのことである。

 とにかく、現在は術後の経過は順調である。しかし、家族のため、自分のため、あまり過信することなく、着実に着実に、少し自分で見つめなおした人生を切り拓き、過ごしていこうと思う。                                               
                         (完)

コメント (3)
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