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脳動脈瘤手術の闘病メモ③

2006-09-03 20:31:46 | 闘病
 闘病メモの3回目です。いよいよインフォームドコンセントですが、えらいことになってきました。    

  インフォームド・コンセント
   アンギオ検査の後、止血のため病室で安静にしていた。トイレにも行けず、点滴を続けているため小用が近く、ベッドの上での用足しとなり連れ合いに手間をかけた。さすがに看護師であり、手馴れたもので随分と助かった。
  午後七時過ぎに担当のI医師の回診があり、アンギオの後の止血は順調であり、検査結果等について説明するとのことで、連れ合いと一緒にカンファレンス ルームへと行った。検査の結果は、二箇所あった脳動脈瘤の疑いのうち、一個所は動脈が巻いているだけで問題は無いが、もう一個所は七mm程度の脳動脈瘤が できているとのこと。病名としては「右末梢性前頭葉動脈瘤。」
 
  「この大きさであることと、遺伝の危険因子を考えると、一年で二%ぐらいの動脈瘤破裂の危険性があると考えられます。一年で二%といっても十年になると二十%のくも膜下出血の危険性があるということです。」
  「治療をするとすれば、血管内治療で動脈瘤にコイルを埋め込むのは、瘤の形から難しい。開頭手術による、顕微鏡下でのクリッピング術になるでしょ う。」  「治療をして手術そのもののリスクは0.1%~0.2%のアクシデント的な危険性がある。手術による後遺症のリスクも三~五%あります。左半身の運動. 感覚マヒや、前頭葉障害としての記憶障害や性格が変わること、ろれつが回りにくくなること、若年性の認知性、脳の痙攣等が発症することがあります。合併症 や感染症の危険もありますし、術後出血や術後てんかんのリスクもあります。動脈瘤に癒着した細い動脈や、動脈瘤そのものに細い動脈が繋がっていたら、万全 の処置を施しますが、それでも瘤をクリッピングするときに細い動脈にダメージを与え、脳に何らかのダメージが残る場合があります。その他、脳動脈瘤起因の 脳梗塞、新生脳動脈瘤も危険性は残ります。」
 
  そのようなインフォームド・コンセントが延々一時間以上あり、最初はメモにとっていたが、だんだんと気力が無くなってきた。『何でやねん』『何も悪いこと してないやないか』『そんなリスクをおかしてまで手術せんでもええやないか』『破裂したらそのときのことや』などと心の中で叫んでも、開頭手術に向かって インフォームド・コンセントと回りの事態の流れはどんどんと進んでいく。

    「手術をお願いします。」

  そう言わざるを得ないような『成り行き』であった。連れ合いも、一生懸命メモを取っており、開頭手術に納得の様子である。  インフォームド・コンセントの後午後九時ごろに連れ合いは帰っていった。                      
                                                                               (続く)
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