醉蝗茶房

80's&水滸&異常な日常

小春日の 馬手に馴染むや 煙管筒

2008年11月25日 10時45分09秒 | 漢のこだわり
以前に書いたっけ?
竹で煙管筒自作しようと、ちょいと色々用意してたんですが、この連休に竹細工の職人さんの所に行って、遂に材料の竹を入手しました。
最初は油抜きしただけの真竹の晒竹を考えてたんだけど、職人さんに話したところ、それなら趣味のもんだから拘りたいよね、と言われて、お任せしますと答えたところ、色々悩んでくれた挙句、一本の煤竹を選んでくれました。
煤竹って、茅葺屋根の家で何十年も、下手したら百年以上も煙に燻された屋根の萱を押さえてた竹なんで、凄く貴重なものみたい。
昨日ネットでざっと調べた限り驚いちゃうお値段なのに、多分ほとんど原価で譲ってもらったので助かりました。

で、早速製作。
1.まず一節切断。水分が抜け切ってるので、普通の竹に比べると表面は非常に硬いっす。叩くと、キンに近い音がする。
2.適当なところで切断。短い方が蓋になる方ね。
3.鎌毛引で本体側の切り口の外側と、蓋側の切り口の内側に溝を引きます。要するに、蓋と本体が嵌る部分ね。
4.本体と蓋の切り口に同じ口径で線を引く。どこまで削るかのマークっす。
5.まず本体側から削ります。硬くて疲れるから、体力のあるうちに(笑)削るのは彫刻刀で十分。寨主も子供から借りた彫刻刀で削りました。ある程度丸刃で削ったら、平刃で多少整えて全体の様子を見るっす。予定の線まで削ったら、切り口と反対側を整えます。多分、毛引で引いても中々初めから直角にはならないので、余分な部分を平刃と片刃ですこしずつ削って整えます。最後金鑢で綺麗に仕上げたら、それ以外の部分は細かい紙鑢で仕上げ。
6.今度は蓋側。丸刃で毛引で引いた溝まで削っていきます。当然、削っていくと溝がなくなるので、そしたらまた毛引を引きます。削る予定の線の少し手前まで来たら、既に完成してる本体側を合わせながら、少しずつ削って行きます。本体の先端が入るようになると、当たってる部分が判るので、そこを中心に少しずつ。一気に削り過ぎると、蓋がスカスカになっちゃうので注意。ある程度、きつく嵌りそうなところまできたら、内側に紙鑢を少しずつかけて整えて行きます。これも本体を嵌めながら少しずつね。
6.ほぼこれで完成だけど、多分この状態だと、蓋をした時に多少本体と蓋の間に隙間が出来てる可能性だい。(職人さんがやればそんなことはないだろうけどね)なので、蓋側を少~しだけ削って閉まり具合の調整をします。
7.布で磨いて完成♪寨主は少し蜜蝋ワックスで磨いたけど、本来は煤竹は布だけで磨いてつや出しするみたい。

ってーことで、出来上がったのが画像の煙管筒っす。

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