長岡育英センター・ブログ

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ウサギとカメ

2005-04-29 08:23:46 | 川上のひとりごと日記
カメはウサギには及ばないかも知れないけど、
一歩一歩確実に進んでいる。

ウサギが跳びはねたり、転んだり、寄り道して、
道草している間も、その一足ずつを大切に歩んでいる。

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1年生のジュニア教室でひらがなを練習していました。

「ひらがな五十音」を書くプリント課題。

配ったプリントは、五十音のうち、何文字かは
既に印刷されています。
また配布したお手本は、過去に3回ほど使っているもの。
ラミネート加工した下敷き型のお手本。

子ども達への指示は
・お手本を渡すから、それを見てそっくりに書くこと。
・印刷してある文字は、鉛筆ではみ出さずになぞること。
・五十音書いたら先生のところに持ってくること。

これらの指示に対して、子ども達の反応は大別して
以下の4パターンでした。

①手本を見ないで、ササッとやってくる人
②手本を見ないで、時間がかかる人
③手本を見て、素早く書いてくる人
④手本を見て、ゆっくり書いてくる人

どれが良いのでしょうか。

子ども達に出した指示から考えると、
正解は3,4番です。

お手本を見ないというのはまず、ひらがなの練習という
観点からまったく「無意味」だからです。

自分が「出来る」と思っている人は、「自己流」を
いつまでも脱することが出来ません。「オレ流」を
許されるのは、基本を学んだあとです。

基本の無いところに応用・発展はありません。
その前に、一生使うことになる「ひらがな」です。
正しい書き方を覚えるチャンスは、おそらく小学1年生の
今を除いて無いといってもいいでしょう。


決してスピードを求めている課題ではありません。
ゆっくりでも良いから、確実にお手本を見ながら
その形を真似して書ける人の方がいいのです。

子ども達の書いている様子と実際に書かれた文字を見ると、
やはりお手本を一字一字しっかり見て書き写せる人は、
線が多少頼りない感じはあっても、正しい字形になっています。

また何よりも大切なのは、指示通りのことが最低限
できているか、ということ。

正しく指示を聞いて、指示通りの行動が出来る人は、
おおむねその後の先生のアドバイスにもきちんと
耳を傾けることが出来ています。

・この線はちょっと長すぎるね。
・この点はここの位置が良いかな。
・もっと大きく書こう。
・この形は難しいから良く見て真似するんだよ。

これらのアドバイスを受けて再度書いてきた文字は、
まずきちんとポイントをおさえてあります。
そして文字そのものが素晴らしい。

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哲学者ソクラテスが「無知の知」ということを
言っています。

真の知者は、自らが「知らない」ということを
知っている。

つまり、自らを完全ではないと知るものは賢いのです。
これは、何も哲学者でなくても、小学生でも一緒です。
大人でも同じこと。

自分は知らないということを恥じることなく認めることが
できて、素直に他人の言葉に耳を傾けて、努力できる人には、
向上のチャンスが開けています。

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自らは「知っている」と思いこんでいるウサギよりも、
欠点・短所を自覚し、少しずつでも着実な歩みを進める
カメとなって、一つ一つのことをしっかり踏みしめて
行ける1年生になっていってほしいと思います。

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ガンバロウ長岡!!!
 ガンバロウ育英!!!
by 川上