伝統芸能と言うのは、衰退の危機ももちろんあるのは重々承知していますが、それでも「魂の伝承」が正しく行われる場、否、「魂の伝承」が正しく行われるべき場、という気がしています。
自分自身、端くれではありますが音楽に携わっていた人間なので、余計に思うのかも。
DVD『映画 中村勘三郎』。
じつはこのDVD、発売と同時に入手していました。
でも、タイミングとか色々ありまして、報告が先送りに。
本編95分と特典44分を観て、巧く言葉に出来ない感情にとらわれていたのも、一つの要因です。
では今になって巧く言葉に出来るようになったのか、と尋ねられると、そんな事は決して無いんですけどもね。
ナレーションの一切ない、その時間を切り取った映像と音、そして情景を彩るBGMだけで構成された作品。
日時や場所、公演タイトルや人物名などの情報はテロップで示されますが、過剰な演出のない抑えた作り方が、なお一層作り手の故人への尊敬と失われたことへの無念さを表しているような気持ちになりました。
もちろん今更書くまでもないことですが、これは当然伊江慶個人の感想ですので、観る方によって十人十色の印象になると思います。
もしかしたら自分の持った感想は、自分自身が十八代目中村勘三郎さんへ抱いている感情そのものなのかもしれない。
未だに拭いきれない、無念さと無力感。
けれど、その「魂」は確かに、御子息である六代目中村勘九郎さんと二代目中村七之助さん、更にその御子息へと受け継がれていく。
伝統芸能を背負うものの生涯を掛けた「覚悟」を、ほんの刹那、垣間見た気がしました。
自分自身、端くれではありますが音楽に携わっていた人間なので、余計に思うのかも。
DVD『映画 中村勘三郎』。
じつはこのDVD、発売と同時に入手していました。
でも、タイミングとか色々ありまして、報告が先送りに。
本編95分と特典44分を観て、巧く言葉に出来ない感情にとらわれていたのも、一つの要因です。
では今になって巧く言葉に出来るようになったのか、と尋ねられると、そんな事は決して無いんですけどもね。
ナレーションの一切ない、その時間を切り取った映像と音、そして情景を彩るBGMだけで構成された作品。
日時や場所、公演タイトルや人物名などの情報はテロップで示されますが、過剰な演出のない抑えた作り方が、なお一層作り手の故人への尊敬と失われたことへの無念さを表しているような気持ちになりました。
もちろん今更書くまでもないことですが、これは当然伊江慶個人の感想ですので、観る方によって十人十色の印象になると思います。
もしかしたら自分の持った感想は、自分自身が十八代目中村勘三郎さんへ抱いている感情そのものなのかもしれない。
未だに拭いきれない、無念さと無力感。
けれど、その「魂」は確かに、御子息である六代目中村勘九郎さんと二代目中村七之助さん、更にその御子息へと受け継がれていく。
伝統芸能を背負うものの生涯を掛けた「覚悟」を、ほんの刹那、垣間見た気がしました。