遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

いい酒見つけた

2011-05-17 20:21:08 | 
今回の輪島旅行で最大の収穫が酒♪ 一昨日の写真に『白駒』の看板が写ってるでしょ。造り酒屋「日吉酒造」です。ここの純米吟醸酒『笹の露』は、山田錦が25%、五百万石が75%とブレンドされた酒造好適米で醸されていまして、それぞれ精米歩合が40%、50%と微妙に調節されています。酒造米それぞれに心白の水を含む性質が違いまして、蒸らす前の浸漬作業は秒単位で調節せなあきません。ブレンドなんかすると作業の難易度がかなり上がるはずです。加賀の酒とは違って、能登では重厚な味が好まれているようなので、いろいろと工夫したんでしょう、軽やかさの中にもまろやかさとコクを酒にしっかり収めています。
もうひとつが、珠洲の日本醗酵化成株式会社の麦焼酎『虎の涙』。樽で12年も寝かせたアルコール度31度の本格焼酎です。瓶のラベルには『モルト』を使ったように書いてありますが、麦芽を使ったなら麹は必要なさそうな気がしますな。でも、そうなると焼酎じゃなくてウィスキーの一種になってしまいます。糖化過程で麹を使わないと焼酎じゃないよな。蒸留はすっきりした味に仕上がる減圧蒸留法で、樽で1年寝かせたあとホーローのタンクに移して10年以上寝かせたそうです。ずーっと樽で寝かせるとマジでウィスキーっぽくなりますから、こういう工夫した熟成過程を行うことで焼酎としての品質を守ったということでしょうか? 簡単に書きましたが、10数年単位で熟成させるわけですから試行錯誤するにしても、ものすごい年数をかけたはずです。その会社の本気度がうかがえるってもんです。うんまいですよ。焼酎という蒸留酒の可能性をグンと広げてくれた製品だと思います。

ぐい飲みも2つ買いました。ひとつは珠洲焼ですが、もうひとつは覚えていません。あんまし器の銘には興味ないんですよ。左手で握って、これで酒飲みたいって思えたら十分です。珠洲焼は鉄分が黒く発色したすごくシックで素朴な焼き物です。もうひとつは可杯(べくはい)です。飲み干さないと酒がこぼれちゃうぐい飲みです。可杯の本場は土佐です。能登のはそんなにいじわるな物じゃなくて、可杯を立てる輪っかが付いてます。酒飲みを甘やかしちゃいけませんなぁ~。

本日のお酒:笹の露 純米吟醸 + 石川麦焼酎 虎の涙
コメント
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