遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

復興? いや、新興しよう!

2011-05-18 21:30:52 | 
浪江の「日本一海に近い酒蔵」、南会津で仕込み復活(朝日新聞) - goo ニュース
この蔵(「磐城壽(いわきことぶき)」の銘の造り酒屋鈴木酒造店)の話は前からあったんですが、酵母が「会津若松市の県の試験場(たぶん福島県農業試験場)」に保存されていていたんで、福島県南会津町の酒造会社から醸造タンクを1本、貸してもらって酒母の醸造から始めたそうです。酒は酵母だけでなく、蔵人と米と水と麹と空気で醸すもんですが、まあ、蔵独自のもんは酵母と空気。空気というのはその土地の気温変化や風の流れというか、なんとなくそういったもん。醸造では大切なのですよ。まあ、温度制御くらいはだいたい人為的にできるんですが・・・空気はしょうがない。酵母だって酒造協会の酵母を使ってる蔵は普通にあるので、独自のでなくてもいいんですけど、この蔵は自分とこのにこだわったみたい。おいらは酒造で一番大切なのは水だと思ってます。こればっかはその土地のでないといけませぬ。
まあ、細かいことはさておき、『復活』出来るかどうかは蔵人の実力次第ですな。頑張ってほしい。秋にできる新酒に期待です。わたしゃ、元々のその蔵の酒の味を知りませんからなんともいえません。昔の品質も大切ですが、そこで出来るベストと思える製品を出すのが技術者の使命だとも思います。新しい味になったとしてもいいんです。大切なのは復旧ではなく復興・・・いや、新しく興すことを躊躇する必要がありましょうか。昔と違ってていいんですよ!

<東日本大震災>もう一度茶色の「石巻焼きそば」を 「B級」仲間支援、再建へ--宮城

だいたいその土地で愛されている食べ物にB級だとか変な格付けをするのが間違ってるような気がします・・・が、そのB級ってので結ばれた「B級ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会(長いよっ)」の仲間による炊き出しで、石巻の食堂経営者や製麺業者らにやる気が出てご当地グルメ石巻焼きそばが復活するんなら、それでいいんじゃないかな。好きにしてけれ。

今住んでる金沢でそんなメニューがあるかなぁ? ハントンライスかな・・・

大船渡「さんまバーガー」震災で頓挫、再起へ!(読売新聞) - goo ニュース
これもそうなのか? 土地の人に懐かしがられる味なのか??
記事によると町おこしの目玉としてひそかに温めていたメニューで、今年の大型連休に売り出す予定だったのが頓挫した幻のメニューだそうな。ぜーんぜん、懐かしの味やないやーん! おいらはサンマにはあたっちまうので遠慮しておきます。好きにしてけれ。

今日のウォールストリートジャーナルの福島第1原発事故直後の分析記事がとても心に残りました。外国のジャーナリストがまとめただけあって、余計な政治的バイアスがなく素直に読めます。原発事故の現場で巨大地震と津波に襲われながら右往左往し必死の対応をした原発の技術者・・・自分がそこにいたら何が出来たのか考えると、簡単に『人災』という言葉で片付けてはいけないような気がします。もちろん責任がないとは言いませんが、これを糧に原子力工学が発展しなければ、いったい今まで人類は何してきたんやと工学系人間としては残念無念です。少しでも前に進むような批判や議論が増えてほしいと願うばかりです。

この春に撮った野花の写真を『いでんや』にまとめました。相変わらずの写真ですが、雪が融けて足下で野の花が咲くとどうしてもじっとしてられないのですよ。暇な時にぜひ。

本日のお酒:SUNTORY 絹の贅沢 + 笹の露 純米吟醸 + 菊水 ふなくち 吟醸生原酒 + 石川麦焼酎 虎の涙
コメント
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