滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

芸術都市パリの100年展

2008年10月10日 | アート・文化
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昨日は、仕事がどれも中途半端な状態になり(先方の返事待ちなどで・・)、なんとなくイラついた気分になっていたので、思い切って気分転換をしようと、京都市美術館で開催中の「芸術都市パリの100年展」に行って来ました・・・。

この展覧会は、芸術都市として今も世界中の人々を魅了するバリの街そのものが主役となっています・・。なかでも1830~1930年は、理想の都市を目指したパリが最も世界で輝いた時期にあたり、その100年に焦点をあてて、今までになかった都市景観と人々の姿をパリに生まれ、あるいはパリに集まった作家達(ルノワール、セザンヌ、ユトリロなど・・)がどのように描いたかをその作品から観てみようとするものです。

いろいろと興味深い作品があったのですが、ちょっと違った意味で興味があったのが、数点展示してあった工事中のエッフェル塔の写真(オルセー美術館所蔵)です・・。工事中のエッフェル塔の塔脚や脚柱などの写真もあって、以前から知ってはいましたが、120年程前によくこんな工事をやったなぁ・・とあらためて関心したりしていました。

でも・・一番興味があったのが、「第1プラットフォームの料理人たち、1888年7月4日」という作品で、エッフェル塔の工事現場にいるシェフらしき人たちが写っていた写真です・・。私の想像ですが、たぶんあの料理人たちは、工事現場で働いている人たちのために現場で料理を作っていたのだと思います。私の知る限りというか私の経験した工事現場では、現場で料理を作ってくれるというのはあり得ないので(日本でも国家プロジェクトなどの現場ならあるのかな・・?)、エッフェル塔の工事現場の人たちは、毎日現場で作りたてのフランス料理を食べていたのかな・・などと想ったりしていました。(あくまで私の勝手な想像ですけどね・・。)

何だか訳の分からない話になってしまいましたが、今回出展されている作品の中には、ルノワールの「ニニ・ロペスの肖像」(画像のもの。)やセザンヌの「聖アントワーヌの誘惑」などの日本初公開の作品も含まれています・・。
私としては、ルノワールの「ポニエール夫人の肖像」という油彩画が特に気に入りました・・。極端にしぼられたウエストと何の悩みもなさそうな楽観的な夫人の表情が、ルノワール独特の色彩と合間って、当時のパリの雰囲気そのものを現しているように思えましたね・・・。








コメント (2)
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