想いをかたちに

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雨の京都

2010-11-03 | 建築探訪

皆さん、こんばんは。

スタッフブログにあった“京都”、

実は、私は先週行ってきました。

残念ながら“紅葉”はまだでしたが。




毎年、長野県住宅協会主催で、

畠山博茂先生コーディネートによる研修旅行です。

畠山先生は「近代数寄屋」の巨匠・吉田五十八の弟子の1人。

この研修では国宝、重文級や一般公開されていないの建築を見ながら、

色々と教わり、また、質問にも答えていただき、

本当にいつも勉強になっています。



今年は、大徳寺の塔頭である孤篷庵と真珠庵、

そして、聴竹居百楽荘佐伯邸



一日目はあいにくの雨でしたが、

「雨の京都いいね。」「日本庭園は雨がいい。」

という声が。私も確かにそう思いました。

ふと、雨もいいと思える京都とは、なんなんだろうと。

ほぼ毎年行っていながら、奥深い魅力を再確認しました。



孤篷庵と真珠庵は、私自身2回目でした。



孤篷庵は小堀遠州が建立しましたが、その中には、

建築教科書にも載っている「忘筌」という茶席があります。

有名なのは、西庭に面した上半分の障子。

それが、景色の下半分を切り取る装置であると同時に、

実は西日よけの役割が主であり、

下に置かれた手水鉢と天井は光の反射を考えつくられています。

やはり、自然の摂理をいかに生かすか。

庭の植栽、石敷きによりできる景色。

その自然を楽しむ工夫とその感性に改めて感服しました。



真珠庵は、あの一休禅師が開祖とされる塔頭。





庭とのつながり、庭の眺め、光と影。

それを生み出す配置は、今ではなかなかここまでやりきれませんが、

この感覚は、自分の中に入れておき、生かしていきたいと思います。



この庭は、七五三に配置された石が特徴とされています。

これはこれで、いい庭だと思いましたが、

以前は東山の大文字まで見渡せ、借景庭園だったそうです。

ビルが建ち、その景色がなくなったとのことです。

それは残念だ。新しいモノは。。。と嘆くのは簡単です。

しかし新しいモノがつくられるのは、経済的な側面もあり、

いたしかたないことだとも思います。

やはり建築は風景をつくるということを、

少なくとも私たちは頭に入れておかなくてはいけません。





上部にあった写真もそうですが、

大徳寺にはこのような塀の意匠がありました。

職人さんのアイデアでしょうか。



その中に恵比寿様も居ました。

こんな遊び心というか、しゃれというか。

こういうところも、いいですね。


一日目を書くだけでも、これだけ長くなってしまいました。

二日目はまた後日アップします。

お読み頂き、ありがとうございました。

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