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岩国市長選 米軍機容認の福田氏初当選 反対の前職破る

2008-02-11 18:09:18 | Weblog
岩国市長選 米軍機容認の福田氏初当選 反対の前職破る 2008年02月11日
朝日 http://www.asahi.com/politics/update/0210/SEB200802100009.html
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080210AT3S0901210022008.html
産経 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080210/plc0802102319007-n1.htm
読売 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080210-OYT1T00614.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/today/news/20080211k0000m010087000c.html
 在日米軍の再編に伴う厚木基地(神奈川県)から岩国基地(山口県)への空母艦載機部隊移転の是非が争点となった山口県岩国市の出直し市長選が10日投開票され、移転容認派が擁立した前自民党衆院議員の新顔福田良彦氏(37)が接戦の末、移転に反対する前市長、井原勝介氏(57)を破り、初当選した。これで05年秋以降膠着(こうちゃく)していた移転計画が進むのは確実で、当初の国の予定通り14年までに完了する可能性が高まった。当日有権者数は12万1717人、投票率は76.26%(前回65.09%)。
 艦載機移転は05年10月に日米両政府がまとめた米軍再編の中間報告に盛り込まれたが、井原氏は「住民生活に大きな影響を与える。容認できない」と反対を表明。その後、06年3月の住民投票でも反対が87%に上り、周辺町村と合併後の同年4月の市長選でも井原氏が自民党推薦候補らに圧勝した。出直し選は、圧倒的な勝利で移転容認派が多数の市議会をねじ伏せることを狙った井原氏が仕掛けた。移転問題で3度目の民意を問う機会となった。
 選挙戦で井原氏は移転問題に焦点を絞り、06年市長選の再現をめざした。だが、市庁舎建設補助金35億円を国からカットされ、市議会との対立も深まる中、市政の混乱を嫌う市民に背を向けられた。
 一方、福田氏は地元商工会議所会頭を含む経済界や移転容認派市議らの要請を受け、出馬。「国とのパイプ」を強調し、10年間で134億円に上る米軍再編交付金の活用や、基地の軍民共用化の実現を訴えた。
 政党の推薦は受けなかったが、自民党が全面的に支援。06年市長選では、移転に反対していたため自主投票だった公明党県本部が、今回は福田氏を支援。市を真っ二つに割った接戦を制した。
 福田氏は当選確定後、「相手陣営の意見にも耳を傾け、市民の心を一つにしていかなければならない」と語った。
 岩国市の将来を決める重要な選挙となった上に、99年以来3度の市長選で負け知らずの井原氏と、市議選、県議選、衆院選とこちらも99年以降不敗の福田氏のともに知名度の高い候補者の一騎打ちとなったため、市民の関心は高まった。投票率は、期日前投票が前回より約2倍に増えたこともあり、11.17ポイントも伸びた。

福田氏勝利で米軍再編に弾み 岩国市長選 2008年2月11日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080211/stt0802110028001-n1.htm
 米空母艦載機移転の是非を問う山口県岩国市長選で、前自民党衆院議員、福田良彦氏が移転反対派の井原勝介前市長の再選を阻んだことにより、3年余り膠着(こうちやく)状態だった米軍再編に弾みがつくことは確実だ。政府・与党には追い風となったが、福田氏辞職に伴う4月の衆院補選(山口2区)は福田康夫首相の半年間の政治手腕を問う中間選挙的な色彩を帯びることになりそうだ。(加納宏幸)
 自民党の伊吹文明幹事長は10日夜、「わが国の安全保障と日米関係の重要性に照らしても選挙結果が持つ意味は大きい」とコメントした。
 福田氏の当選により、艦載機移転問題が動き出すことは確実だ。平成17年秋の米軍再編に関する中間報告では、岩国飛行場に米軍厚木基地の艦載機59機を移し、沖縄・米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の空中給油機(KC130)12機を移す計画となっており、この移転問題が決着すれば、「普天間飛行場移設問題などがドミノ現象で動き出す可能性もある」(防衛省筋)とされる。
 福田氏が福田首相と同じ町村派に所属し、国と市のパイプが太くなることも移転問題には好影響となりそうだ。
 安倍晋三前首相ら山口県選出国会議員は1月中旬、党本部に集まり、艦載機移転問題を争点にしないため、国会議員は表に出ない方針を確認。合わせて水面下で地元財界への強力に働きかけを続け、告示前圧倒的に優勢だった井原陣営の切り崩しに成功したようだ。
 一方、福田首相にとって初の国政選挙となる衆院山口2区補選は、20年度予算案をめぐる与野党攻防の影響を色濃く映す選挙戦となりそうだ。加えて山口県は安倍氏や高村正彦外相ら大物議員がひしめくだけに候補者選考は難航も予想される。
 最有力は林芳正参院議員(47)=山口選挙区=のくら替えだ。ただ、林氏の地盤は安倍氏と同じ山口県西部であり、東部の山口2区とは地縁が薄い。
 一方、岩国周辺は岸信介元首相の地盤。岸氏の孫であり、安倍氏の実弟の岸信夫参院議員(48)=同=の出馬を求める声も地元では根強い。林、岸両氏が公認を争う事態になれば、安倍氏らは板挟みとなり、思わぬ政局に発展しかねない。
 また、3月15日までに林氏か岸氏が議員辞職すると衆参ダブル補選となる。16日以降に辞職すると秋の参院補選となるが、党執行部はどちらが有利か、厳しい判断を迫られることになる。
 一方、民主党は前回衆院選で福田氏に敗れ、比例復活した平岡秀夫衆院議員(54)がすでに補選出馬を表明。平岡氏は過去2回自民候補を破るなど強固な地盤を持ち、艦載機移転問題が補選でも再び争点となる可能性は高い。

基地問題抱える街に波紋 岩国市長選は容認派が勝利 2008年2月11日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080211/plc0802110006000-n1.htm
 山口県岩国市長選で10日、米空母艦載機移転に賛成の福田良彦氏の当選が決まったことは、同様に在日米軍再編問題を抱える沖縄県名護市や神奈川県座間市の関係者に波紋を広げた。
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先、キャンプ・シュワブを抱える名護市。反対派のヘリ基地反対協議会の安次富浩代表委員は「国には盾突けないという影響が全国に波及しないか」と心配する。
 政府案より滑走路位置を沖合に修正するよう求めている島袋吉和市長は「われわれは国と移設受け入れの基本合意を交わしている。(岩国市とは)立場が根本的に違い、影響はない」と強調。
 市幹部や保守系市議も「交付金目当てに名護市が沖合修正という要求を引っ込めることはない」と口をそろえた。
 キャンプ座間への米陸軍第1軍団の新司令部移転に反対する座間市の星野勝司市長は「他の市長選の結果で座間市の基本姿勢は何も変わらない」と静観の構え。
 だが米陸軍は昨年末、地元自治体の反対を押し切り新司令部を発足させるなど計画を着々と進めている。一部の市民からは国との条件闘争を求める意見も。
 市民団体「キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を歓迎しない会」の金子豊貴男事務局長は「反対運動はこれからで、一喜一憂せずに問題に取り組んでいくことが大事だ」と主張している。




 岩国市長選といえば、井原市長派が米軍基地の移転に反対した影響で、国から新市庁舎の建設補助金の約35億円の支給を凍結され、市長側が合併特例債で穴埋めする予算案が4度に渡り否決。市長選で基地受け入れの是非を問う形になりましたが、結局受け入れ容認派で、事実上自民党や公明党の支持も受けていた福田氏が47081票を獲得し、接戦の末、現市長の井原氏(45299票)を破りました。
 とはいえ、この選挙戦は35億円に上る建設補助金35億円を盾に国側が住民側に『基地を選ぶかそれとも借金を選ぶか』と圧力をかけたようなものですし、この補助金の凍結がなかったら結果はどうなっていたか…。
 そういう意味では、福田氏はいくら当選したとはいえ、完全に市民の気持ちを掴んでいるとまでは言えないでしょうし、この問題一つとっても、あまり強引なやり方を押し通せば反発を買うことは間逃れないものと思いますし、「相手陣営の意見にも耳を傾け、市民の心を一つにしていかなければならない」と福田氏の発言内容が慎重になったのも無理のないことではないでしょうか。
 それにしても投票率は76.26%ですか…(吃驚 与野党相乗りが崩れ、何かと話題になった先日の大阪府知事選でも得票率は48.95%ですから、今時投票率が50%を超えるというのも驚異的な数値ですが、ごくごく普通に行われている衆議院選挙や都道府県知事選挙でもこのくらいの投票率になるほど、地元の方が政治に関心を持つようになれば、お役所の無駄遣いもかなりなくなるのでは…といったことをついつい考えてしまいました。


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