ギョーザ被害、製造元「中国に原因ない」・工場での薬物混入否定 2008年2月3日
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080202AT1G0201O02022008.html
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0202/TKY200802020235.html
毎日 http://mainichi.jp/select/today/news/20080203k0000m040060000c.html
中国製冷凍ギョーザの中毒問題で、製造元である中国河北省石家荘市の「天洋食品」が2日夜、同市内で記者会見し、「中国国内に薬物汚染の原因は存在しない」と強調、製造工程で原因薬物が混入した可能性を否定した。中毒問題の発覚以降、同社が見解を示したのは初めて。
同社の底夢路工場長は記者会見の冒頭、「今回の問題を知って驚いた。工場を代表して日本の被害者にお見舞い申し上げたい」と述べた。原因薬物の有機リン系殺虫剤「メタミドホス」については「品質当局の調査で、敷地内や工場での存在は確認されていない。これまでに使用したこともない」と説明した。
底工場長によると、同社は1994年に中国政府の輸出食品生産資格を得た。2001年と05年には、日本の農林水産省の現場検査に繰り返し合格したという。
一方、河北省出入境検査検疫局も同日の記者会見で、ギョーザ生産ラインの従業員約30人に事情聴取するなど調査した結果、「安全上の問題はなかった」との見解を示した。
「殺虫剤使用はない」中国河北省検疫局長が明言 2008年2月3日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080202-OYT1T00546.htm
中国製冷凍ギョーザによる中毒問題で、ギョーザを製造した「天洋食品」を調査している河北省輸出入検査検疫局の程方局長が2日、同省石家荘市で記者会見した。
程局長は中毒を引き起こした有機リン系の殺虫剤「メタミドホス」について、「天洋食品は過去に使用したことはない」と明言。さらに「現時点の調査で、原料、製造過程にも問題は見つかっていない」とした上で、日本と連携しながら、原因究明に努める姿勢を強調した。
程局長によると、河北省政府は中国政府から問題発生の通報を受けた1月30日、同局や公安部門などによる合同調査チームを発足。係官を天洋食品に派遣して製造記録を確認するとともに、問題となっている昨年10月1日と同20日に製造された商品のサンプル、さらに両製造日の前後計11日間のサンプルでも成分調査を行った。天洋食品の工場の生産、加工、管理などに携わる職員30人の事情聴取も行った。
その結果、「(同社は)これまでもメタミドホスは使っていない」と明言。同社が1994年に中国政府から輸出業者として認可を受け、95年には日本の農水省から対日輸出の生産工場として認可を受けていることをあげ、「返品などの問題も起きておらず、品質管理体制は正常だ」と、管理システムを高く評価した。
日本で中毒問題が起きた原因については、「非常に関心がある。そこを現在調査している」と語り、係官を日本に派遣する国家品質監督検査検疫総局と緊密に協力し、調査を進める方針を示した。
天洋食品も2日、問題発生後、初めての記者会見を石家荘市内で開いた。出席した同社の底夢路・工場長は「日本で中毒が起きたと聞き、驚いている。被害者の早期回復を心からお祈りする」と述べたうえで、原因究明のため中国側、日本側の調査に徹底して協力する姿勢を示した。
底工場長は「衛生と安全は食品企業の生命線」と述べ、会社として品質管理システムの改善や残留農薬の検査体制を強化してきた実績を強調。商品から「メタミドホス」が検出された原因については、「調査中」を理由に明言しなかった。
記者会見で、底工場長は「日本の消費者に、お見舞い申し上げる」と述べたが、謝罪の言葉はなかった。
ギョーザ問題、会見でも手掛かりなく・生協「殺虫剤記録なし」 2008年2月3日
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080202AT1G0202S02022008.html
中国製冷凍ギョーザの中毒問題で、中国側が2日「安全上の問題はなかった」と表明したのに続き、現地調査した日本の生協なども「工場で殺虫剤の使用記録はなかった」と発表、殺虫剤混入の謎はさらに深まった。手掛かりすらつかめない迷走気味の現状に、被害者は「分かるまで調べて」。真相究明は3日から始まる日中共同での調査などに委ねられる。
中国産冷凍ギョーザによる中毒問題で、千葉県で2件の被害が出た製品を販売した日本生活協同組合連合会は2日、東京都内で記者会見し、中国の天洋食品工場での調査結果を発表。中毒ギョーザに使われたキャベツやニラなどの野菜には、農家が添付した書類に殺虫剤メタミドホスを使用した記録がなかったことを明らかにした。
記者会見した飯村彰常務理事は「原料から農薬が紛れ込む可能性はほとんどない」として、何者かが故意に入れた可能性があるとの認識を示した。
ギョーザ問題 健康被害1692人 ギョーザの街は「セーフ」 2008年2月3日
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080202/crm0802022140022-n1.htm
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080202AT1G0201H02022008.html
厚生労働省の2日午後3時時点のまとめだと、中国産冷凍ギョーザなどが原因と疑われる健康被害を訴えている人は全国で1692人に上る。報告がなかった徳島県を除く都道府県からの報告をまとめた。
有機リン系の農薬が原因とみられる症状が確定したのは、1月30日の時点で判明した千葉県の7人と兵庫県の3人の計10人から増えてはいない。
しかし、1692人の中で、296人が医療機関で診察を受けている。そのうち、8人が入院したが、6人が退院している。いずれも有機リン系の農薬中毒とは異なる症例と診断された。
1692人のうち733人は、体調不良の原因が国内産の食べ物に起因するなど、今回問題となっている中毒とまったく関係ないものだった。
また、ギョーザの街・宇都宮市を抱える栃木県では、保健所に健康被害を訴える相談件数が極端に少なかったことが分かった。
同県で健康被害を訴えたのは1件のみ。ゼロだった岩手、島根両県に次いで少なかった。
総務省の家計調査(平成17年)によると、1世帯あたりのギョーザ年間支出額は宇都宮市が日本一。それだけに、厚労省幹部らの間では「地元のギョーザがおいしいから、中国製冷凍ギョーザは食べないのではないか?」「地元の人が誇りを汚したくないから被害を訴えないのでは?」といった憶測が飛び交っている。
加工食品、みえぬ実態・ギョーザ中毒問題 2008年2月2日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080202AT1G0200102022008.html
「生産委託先の業者がわからない」「原材料の原産地が不明」。中国産冷凍ギョーザによる中毒問題で、食品表示の問題点が改めて浮かび上がった。問題がある食材が混入している場合でも、製造元の業者は消費者にはわからず、食材の使用量が少ない場合は原産地の表示すらないケースもあった。農林水産省は「詳細な内容まで表示を義務化するのは難しい」と話し、現行の表示制度に新たな課題を突きつけた。
今回、中毒症状を引き起こした「CO・OP手作り餃子」には、製造元の中国・河北省の「天洋食品」の名前はなかった。ジェイティフーズ(東京・品川)が委託生産させ、日本に輸入していたためだ。現行の制度では業者名まで記載する必要がなく、農水省は「(業者名は)問題が生じた際の責任の所在が明らかになれば、それ以上の記載をする義務はない」と説明する。
中国製ギョーザ中毒:牛タンカレー直撃 仙台の授産施設、「天洋」製食材で自主回収
2008年2月2日 毎日夕刊
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080202dde041040013000c.html
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件の影響で、仙台市太白区の知的障害者授産施設「わらしべ舎西多賀工房」が、通所者手作りのレトルト牛タンカレーの自主回収を余儀なくされている。冷凍ギョーザの製造元である中国の「天洋食品」が製造した牛タンを使っていたためで、昨年2~11月に製造した約3000個を回収する。小野惇夫(あつお)施設長は「安全・安心を掲げて店をオープンしたので心外。通所者もがっかりするだろう」と肩を落としている。
2日、職員たちは購入者への電話連絡や、当面の販売休止を知らせる張り紙の作成に追われた。
牛タンカレーは、授産活動の一環として、仙台の特色を生かした特産品をと、06年12月から施設が運営するレストランで製造を始めた。少しずつ人気が出て、最近は月に約800個製造。近所の住民が買っていくほか、インターネットでも注文を受け付けていた。
冷凍ギョーザ事件を受け、仕入れ先に確認した結果、同じ工場の製品を使っていた時期があったことが分かった。仙台市に相談したところ、食品各社が同工場の製品の自主回収に踏み切っていることもあり、回収を指導された。
昨年12月以降に製造したカレーは、中国の別の工場から仕入れた牛タンを使っているが、消費者の不安に配慮し、2日から販売を全面的に自粛した。小野施設長は「今の食材に問題はないが、やむを得ない」と話す。再開のめどは立っていない。
工房は社会福祉法人「わらしべ舎」が運営している。19~38歳の通所者34人が就労訓練として調理からレトルトのパック詰めまでを一貫して行っている。食材は国産にこだわってきたが、唯一の中国製品である牛タンが事件の起きた工場の製品だった。
回収している商品は250グラム入り800円。週明けにも、購入者を直接訪ね、おわびに回るという。
施設の通所者は04~07年、障害者の職業技能を競う「アビリンピック」の喫茶サービス部門に県代表として参加したことがあるなど、本格的なカレー作りと質の高い接客が評判だった。
ん…。まあ、中国企業にしては、素早い対応だったとは思いますが、天洋食品の工場長も、河北省輸出入検査検疫局の局長も、立場の違いから若干表現の違いはあるものの、予想通り農薬混入に関して天洋食品側の関与を否定してきましたね。
もっとも、現に被害が発生しているのですから、企業の製造工程に問題があったにせよ、従業員が故意に農薬を混入したにせよ、原因をきっちり突き止めて、再発防止策(製造工程に問題があるのならば、製造工程の見直しを…。従業員の仕業ならば、単にその従業員を解雇するだけでなく、二度とこのような不祥事を引き起こさないための労務管理の改善が不可欠でしょう)を講じることが求められるはずです。
現実問題として、もしこの原因が解決できずにうやむやにしようとすれば、日本人や日本企業だけでなく、餃子を大量に輸入している韓国の方も中国製餃子を敬遠しはじめる可能性すらありますし、もはや一企業のレベルではなく、中国という国として、どう食品の衛生問題に取り組んでいくかが今問われているのではないでしょうか。
一方、患者数は更に増えて1600人を突破してしまったようですし、今度は知的障害者授産施設が提供している牛タンカレーに、この会社の製品が使われていたということで、人気カレーが販売中止になる影響も…。
どうも、中国側のこの問題に対する認識と、日本側の受け止め方にあまりにも格差があることが気になって仕方がありません。
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080202AT1G0201O02022008.html
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0202/TKY200802020235.html
毎日 http://mainichi.jp/select/today/news/20080203k0000m040060000c.html
中国製冷凍ギョーザの中毒問題で、製造元である中国河北省石家荘市の「天洋食品」が2日夜、同市内で記者会見し、「中国国内に薬物汚染の原因は存在しない」と強調、製造工程で原因薬物が混入した可能性を否定した。中毒問題の発覚以降、同社が見解を示したのは初めて。
同社の底夢路工場長は記者会見の冒頭、「今回の問題を知って驚いた。工場を代表して日本の被害者にお見舞い申し上げたい」と述べた。原因薬物の有機リン系殺虫剤「メタミドホス」については「品質当局の調査で、敷地内や工場での存在は確認されていない。これまでに使用したこともない」と説明した。
底工場長によると、同社は1994年に中国政府の輸出食品生産資格を得た。2001年と05年には、日本の農林水産省の現場検査に繰り返し合格したという。
一方、河北省出入境検査検疫局も同日の記者会見で、ギョーザ生産ラインの従業員約30人に事情聴取するなど調査した結果、「安全上の問題はなかった」との見解を示した。
「殺虫剤使用はない」中国河北省検疫局長が明言 2008年2月3日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080202-OYT1T00546.htm
中国製冷凍ギョーザによる中毒問題で、ギョーザを製造した「天洋食品」を調査している河北省輸出入検査検疫局の程方局長が2日、同省石家荘市で記者会見した。
程局長は中毒を引き起こした有機リン系の殺虫剤「メタミドホス」について、「天洋食品は過去に使用したことはない」と明言。さらに「現時点の調査で、原料、製造過程にも問題は見つかっていない」とした上で、日本と連携しながら、原因究明に努める姿勢を強調した。
程局長によると、河北省政府は中国政府から問題発生の通報を受けた1月30日、同局や公安部門などによる合同調査チームを発足。係官を天洋食品に派遣して製造記録を確認するとともに、問題となっている昨年10月1日と同20日に製造された商品のサンプル、さらに両製造日の前後計11日間のサンプルでも成分調査を行った。天洋食品の工場の生産、加工、管理などに携わる職員30人の事情聴取も行った。
その結果、「(同社は)これまでもメタミドホスは使っていない」と明言。同社が1994年に中国政府から輸出業者として認可を受け、95年には日本の農水省から対日輸出の生産工場として認可を受けていることをあげ、「返品などの問題も起きておらず、品質管理体制は正常だ」と、管理システムを高く評価した。
日本で中毒問題が起きた原因については、「非常に関心がある。そこを現在調査している」と語り、係官を日本に派遣する国家品質監督検査検疫総局と緊密に協力し、調査を進める方針を示した。
天洋食品も2日、問題発生後、初めての記者会見を石家荘市内で開いた。出席した同社の底夢路・工場長は「日本で中毒が起きたと聞き、驚いている。被害者の早期回復を心からお祈りする」と述べたうえで、原因究明のため中国側、日本側の調査に徹底して協力する姿勢を示した。
底工場長は「衛生と安全は食品企業の生命線」と述べ、会社として品質管理システムの改善や残留農薬の検査体制を強化してきた実績を強調。商品から「メタミドホス」が検出された原因については、「調査中」を理由に明言しなかった。
記者会見で、底工場長は「日本の消費者に、お見舞い申し上げる」と述べたが、謝罪の言葉はなかった。
ギョーザ問題、会見でも手掛かりなく・生協「殺虫剤記録なし」 2008年2月3日
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080202AT1G0202S02022008.html
中国製冷凍ギョーザの中毒問題で、中国側が2日「安全上の問題はなかった」と表明したのに続き、現地調査した日本の生協なども「工場で殺虫剤の使用記録はなかった」と発表、殺虫剤混入の謎はさらに深まった。手掛かりすらつかめない迷走気味の現状に、被害者は「分かるまで調べて」。真相究明は3日から始まる日中共同での調査などに委ねられる。
中国産冷凍ギョーザによる中毒問題で、千葉県で2件の被害が出た製品を販売した日本生活協同組合連合会は2日、東京都内で記者会見し、中国の天洋食品工場での調査結果を発表。中毒ギョーザに使われたキャベツやニラなどの野菜には、農家が添付した書類に殺虫剤メタミドホスを使用した記録がなかったことを明らかにした。
記者会見した飯村彰常務理事は「原料から農薬が紛れ込む可能性はほとんどない」として、何者かが故意に入れた可能性があるとの認識を示した。
ギョーザ問題 健康被害1692人 ギョーザの街は「セーフ」 2008年2月3日
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080202/crm0802022140022-n1.htm
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080202AT1G0201H02022008.html
厚生労働省の2日午後3時時点のまとめだと、中国産冷凍ギョーザなどが原因と疑われる健康被害を訴えている人は全国で1692人に上る。報告がなかった徳島県を除く都道府県からの報告をまとめた。
有機リン系の農薬が原因とみられる症状が確定したのは、1月30日の時点で判明した千葉県の7人と兵庫県の3人の計10人から増えてはいない。
しかし、1692人の中で、296人が医療機関で診察を受けている。そのうち、8人が入院したが、6人が退院している。いずれも有機リン系の農薬中毒とは異なる症例と診断された。
1692人のうち733人は、体調不良の原因が国内産の食べ物に起因するなど、今回問題となっている中毒とまったく関係ないものだった。
また、ギョーザの街・宇都宮市を抱える栃木県では、保健所に健康被害を訴える相談件数が極端に少なかったことが分かった。
同県で健康被害を訴えたのは1件のみ。ゼロだった岩手、島根両県に次いで少なかった。
総務省の家計調査(平成17年)によると、1世帯あたりのギョーザ年間支出額は宇都宮市が日本一。それだけに、厚労省幹部らの間では「地元のギョーザがおいしいから、中国製冷凍ギョーザは食べないのではないか?」「地元の人が誇りを汚したくないから被害を訴えないのでは?」といった憶測が飛び交っている。
加工食品、みえぬ実態・ギョーザ中毒問題 2008年2月2日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080202AT1G0200102022008.html
「生産委託先の業者がわからない」「原材料の原産地が不明」。中国産冷凍ギョーザによる中毒問題で、食品表示の問題点が改めて浮かび上がった。問題がある食材が混入している場合でも、製造元の業者は消費者にはわからず、食材の使用量が少ない場合は原産地の表示すらないケースもあった。農林水産省は「詳細な内容まで表示を義務化するのは難しい」と話し、現行の表示制度に新たな課題を突きつけた。
今回、中毒症状を引き起こした「CO・OP手作り餃子」には、製造元の中国・河北省の「天洋食品」の名前はなかった。ジェイティフーズ(東京・品川)が委託生産させ、日本に輸入していたためだ。現行の制度では業者名まで記載する必要がなく、農水省は「(業者名は)問題が生じた際の責任の所在が明らかになれば、それ以上の記載をする義務はない」と説明する。
中国製ギョーザ中毒:牛タンカレー直撃 仙台の授産施設、「天洋」製食材で自主回収
2008年2月2日 毎日夕刊
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080202dde041040013000c.html
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件の影響で、仙台市太白区の知的障害者授産施設「わらしべ舎西多賀工房」が、通所者手作りのレトルト牛タンカレーの自主回収を余儀なくされている。冷凍ギョーザの製造元である中国の「天洋食品」が製造した牛タンを使っていたためで、昨年2~11月に製造した約3000個を回収する。小野惇夫(あつお)施設長は「安全・安心を掲げて店をオープンしたので心外。通所者もがっかりするだろう」と肩を落としている。
2日、職員たちは購入者への電話連絡や、当面の販売休止を知らせる張り紙の作成に追われた。
牛タンカレーは、授産活動の一環として、仙台の特色を生かした特産品をと、06年12月から施設が運営するレストランで製造を始めた。少しずつ人気が出て、最近は月に約800個製造。近所の住民が買っていくほか、インターネットでも注文を受け付けていた。
冷凍ギョーザ事件を受け、仕入れ先に確認した結果、同じ工場の製品を使っていた時期があったことが分かった。仙台市に相談したところ、食品各社が同工場の製品の自主回収に踏み切っていることもあり、回収を指導された。
昨年12月以降に製造したカレーは、中国の別の工場から仕入れた牛タンを使っているが、消費者の不安に配慮し、2日から販売を全面的に自粛した。小野施設長は「今の食材に問題はないが、やむを得ない」と話す。再開のめどは立っていない。
工房は社会福祉法人「わらしべ舎」が運営している。19~38歳の通所者34人が就労訓練として調理からレトルトのパック詰めまでを一貫して行っている。食材は国産にこだわってきたが、唯一の中国製品である牛タンが事件の起きた工場の製品だった。
回収している商品は250グラム入り800円。週明けにも、購入者を直接訪ね、おわびに回るという。
施設の通所者は04~07年、障害者の職業技能を競う「アビリンピック」の喫茶サービス部門に県代表として参加したことがあるなど、本格的なカレー作りと質の高い接客が評判だった。
ん…。まあ、中国企業にしては、素早い対応だったとは思いますが、天洋食品の工場長も、河北省輸出入検査検疫局の局長も、立場の違いから若干表現の違いはあるものの、予想通り農薬混入に関して天洋食品側の関与を否定してきましたね。
もっとも、現に被害が発生しているのですから、企業の製造工程に問題があったにせよ、従業員が故意に農薬を混入したにせよ、原因をきっちり突き止めて、再発防止策(製造工程に問題があるのならば、製造工程の見直しを…。従業員の仕業ならば、単にその従業員を解雇するだけでなく、二度とこのような不祥事を引き起こさないための労務管理の改善が不可欠でしょう)を講じることが求められるはずです。
現実問題として、もしこの原因が解決できずにうやむやにしようとすれば、日本人や日本企業だけでなく、餃子を大量に輸入している韓国の方も中国製餃子を敬遠しはじめる可能性すらありますし、もはや一企業のレベルではなく、中国という国として、どう食品の衛生問題に取り組んでいくかが今問われているのではないでしょうか。
一方、患者数は更に増えて1600人を突破してしまったようですし、今度は知的障害者授産施設が提供している牛タンカレーに、この会社の製品が使われていたということで、人気カレーが販売中止になる影響も…。
どうも、中国側のこの問題に対する認識と、日本側の受け止め方にあまりにも格差があることが気になって仕方がありません。
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