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藤枝市長に新人北村氏 大差で松野氏3選阻む

2008-05-26 12:21:04 | Weblog
藤枝市長に新人北村氏 大差で松野氏3選阻む 2008年5月26日 静岡
http://www.shizushin.com/news/pol_eco/shizuoka/20080526000000000009.htm
 現職と新人の一騎打ちとなった任期満了に伴う藤枝市長選は25日、投票が行われ、即日開票の結果、新人で元県地域整備センター理事長の北村正平氏(61)=無所属=が、現職の松野輝洋氏(66)=無所属=を1万票を上回る大差で破り、初当選した。松野氏の3選はならなかった。
 投票率は58・13%で、前回(47・35%)を大幅に上回ったが、激戦だった前々回(63・01%)には届かなかった。
 北村氏は出馬表明した昨年末から、市内を小まめに回り、知名度アップを図った。中、高校時代の同級生が後援会に加わって支援の輪を広げたほか、地元選出の3人の県議と市議の半数近くが支援し、それぞれの地盤の票固めに努めた。藤枝市立総合病院の経営問題や志太地域の合併破たんで松野氏の責任問題を追及し、有権者の支持を得た。
 藤枝市緑町の北村事務所では「当確」の一報が伝わった午後10時10分すぎ、この瞬間を待ちわびて詰め掛けた500人の支援者から、割れんばかりの歓声と拍手がわき起こった。
 北村コールの大合唱に包まれ、事務所に姿を現した北村氏は「皆さんの支えで、この日を迎えることができた」と深々と頭を下げた。市政については「多くの課題が横たわっている藤枝には刷新が必要。次代を担う子供たちが誇れて、安心して暮らせる藤枝を皆さんと一緒に作りたい」と、あらためて決意を語った。
 松野氏は過去2回の選挙で推薦を得た公明党が今回、自主投票に転じたほか、保守系市議の一本化も図れなかった。市政に変化を求める有権者が多く、新人の躍進を許した。

藤枝市長選開票結果
当36,322 北村正平 61 無新
 23,908 松野輝洋 66 無現
投票総数60,760 有効60,230 無効530

「刷新」を選択
 新人の北村正平氏(61)の勝因は、有権者の多くが根本からの「刷新」を求めた結果といえる。藤枝市立総合病院の経営問題や、志太地域の合併破たんをはじめ市政を揺るがす問題が相次ぎ、松野氏に対する有権者の不信感は予想以上に強く、「キリリと刷新」をキャッチフレーズにした北村氏を新たなかじ取り役に選んだ。
 北村氏は選挙戦で、病院経営などの諸問題が起きたにもかかわらず、「松野氏はリーダーとして責任を果たしていない」と強調。「行政は結果がすべて。結果が悪ければ責任をとるのが当然」と“政権交代”を訴えた。政策的な争点が分からないと言われた中、有権者はトップとしてあるべき姿勢の違いを感じたようだ。
 激戦を制したとはいえ、市政の課題は山積。さらに市立病院の安定経営に向け、市役所内への「病院局」新設、子供医療費助成の中学卒業時までの延長など、打ち出した政策をどう具体化していくのか、その手腕が問われる。



 藤枝市(人口12.9万人)といえば、元々サッカーが強い地域でも良く知られているかと思いますが、最近では、市の中核病院でもある藤枝市立総合病院が、昨年10月に歯科インプラント治療における診療報酬の不適正受給に対する処分を受け、一時保険医療機関の指定の取消しを受ける(翌月再指定)という屈辱的な不祥事があり、歯科口腔外科に至っては無期限の休診処分、今年の1月には院長が変わるというドタバタ劇があったことも覚えている方も少なくないかと思いますが、その藤枝市の市長を決める市長選が先日行われ、藤枝市立総合病院の経営問題や志太地域の合併破たん問題を訴えた北村氏が36322票(得票率59.7%)を獲得し、現職の松野氏の23908票を上回り初当選しました。
 ちなみに、志太地域の合併破たんというのは、何のことやら?と思われる方もいるかもしれませんが、当初この地域では、藤枝市・焼津市・岡部町・大井川町と2市2町で合併を模索していたものの、大井川町(財政交付税不交付団体)が「合併後の財政事象が不安」との理由で協議会から離脱(その後、大井川町は2007年に焼津市との合併協議会が設置して現在は協議中)、焼津市とも話がまとまらなかったことを、おそらくは示しているのだとは思いますが、確かに人口12万人の焼津市と一緒になれるかどうかで、今後の市の運営は大きく変わってくるかと思いますし、財政状態の良い大井川町を取り逃した?のも失点。結局人口1.2万人の岡部町を編入する形で一緒になるようですが、おそらくこの選挙では、静岡市に対抗する一大地域を作る構想が流れてしまったことも選挙の焦点となったのではないかと思います。ちなみに同じ志太地域の島田市(人口10.1万人)は今年の4月より川根町を編入していますが、当初から、志太地域大合併構想に加わるつもりはなかったようですね。

 まあ、合併問題まで前市長の責任にするのはさすがに酷かと思いますが、藤枝市立総合病院の保険医療機関取消問題については、法律上は最高5年まで取り消され続ける可能性もありましたし、直後に『入院患者は保険が利かなくなる?』と大騒ぎになっただけに、再指定こそ翌月にとりつけたものの、この一連の問題に対して前市長の働きかけが十分ではなかったと不満に思う方が、市制の刷新を狙い、その分の票も北村氏に流れたことが圧勝に繋がったのではないかと見ています。


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