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苦情トップ「約束不履行」 引っ越しトラブル増

2007-03-23 12:32:24 | Weblog
苦情トップ「約束不履行」 引っ越しトラブル増 2007年3月22日 産経
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/seikatsu/070322/skt070322000.htm
 春は年間の引っ越し件数の3割以上が集中するといわれる「大移動」の季節だ。ただここに来て、引っ越し業者をめぐるトラブルが増加傾向にある。中でも多いのが「業者が約束を守らない」という基本的なもの。消費者も“お任せ”にしないことが大切だ。(森浩)

■時間守らず
 国民生活センターは先月、引っ越しサービスをめぐるトラブルの実態をまとめた。平成13年度は1841件だった相談件数がここにきて急増し、17年度には2500件を超えた。月別に見ると、3、4月のこの時期の相談が特に増えている。
 苦情で最も多いのは「家財が壊れた」でもなければ、「荷物が無くなった」でもない。「『約束の時間に来ない』に代表される『約束不履行』です」と説明するのは、同センター相談調査部の浦川有希さん。過去5年間で、2453件と他の苦情を抑えてトップとなった。中には「引っ越しスタッフが女性だけということで契約したが、実際来たのは全員男性だった」という笑えないケースもある。
 トラブル増加の背景には、業界の内部事情もあるという。
 総務省によると、住民票の移動数が年間で最も多かったのは高度成長期の853万人で、17年は約560万人までに減少。つまり、引っ越しの件数自体が減っていることになり、「少なくなったパイを取り合う状況になっている」と、運送業者が加盟する全日本トラック協会輸送サービス室では解説する。
 正確な数字は分からないが、規制緩和により貨物運送業の取得が容易になったことで、引っ越し業者の“新規参入”も絶えない。「無理に大量の仕事を受注してこなそうとするため、きめ細かいサービスができない業者も多い」(中堅引っ越し業者)という声もある。

■安さのわけ
 “いまどき”のトラブルも報告される。
 「インターネットの発達で、意外なトラブルが出てきています」と指摘するのは、情報誌「引越情報」を発行するHJ引越情報(大阪)代表の有馬寛治さん。
 有馬さんは、いくつもの業者の料金を比較できる「料金比較サイト」の存在を指摘する。「ネット上に安い金額を提示して、契約を結ぶことを最優先にする業者が増えています」と有馬さんは解説する。消費者としてはつい安い業者を選んでしまうが、有馬さんは「安いのには理由があって、梱包(こんぽう)が雑だったり輸送が乱暴だったりと、満足なサービスがともなわないことがある」と指摘する。
 また、「フリー便」「午後便」とも言われる時間指定なしで料金を割り引くサービスを用意する業者が増加しているが、これにも注意が必要だという。「春の繁忙期には1日3~4件こなす業者もいます。『午後からうかがいます』という約束をしながら、作業が遅れ、深夜零時近くに来たという報告もあります。結局、値段だけで安易に選ぶことは避けたほうがいい」(有馬さん)

■「自衛して」
 トラブルの増加を受け、業界ではサービス向上に取り組んでいる。
 全日本トラック協会では17年11月から、「引越管理者講習制度」を設けた。加盟者の作業員に「標準引越運送約款」の順守や、見積もりや接客マナーの知識などに関する講習を実施、サービス向上を図っている。また、松本引越センター(大阪)では「松本引越大学」という社内研修制度を設け、社員のレベルアップを目指している。
 HJ引越情報の有馬さんは「見積書に目を通し、サービス内容を口頭で確認するなど、当たり前のちょっとしたことでトラブルは回避できる。なにより、自分の家財ですから、任せきりにしないことです」と“自衛”を呼びかけている。

 【トラブル回避のための主な注意点】
・訪問での見積もりを依頼する(インターネットや電話だけでの見積もりはできるだけ避ける)
・複数の業者から見積もりを取る
・国土交通省が定めた「標準引越運送約款」をきちんと提示する業者を選ぶ
・段ボールなど資材の受け取りは契約後にする(のちに別の業者を選んだ場合、段ボールの引取料を請求されるケースもある)
・貴金属など運べる大切なものは自分で運ぶ
・引っ越し後すぐに段ボールの数や荷物の破損を確認する(3カ月を超えると紛失や破損に関して引っ越し業者の責任は消える)
(国民生活センターなどの情報をもとに作成)



 この引越し時間を守らないというトラブル。引越し作業そのものが人海戦術なだけに、引越し需要がピークの今の時期は、朝一の作業でなければ多少(1・2時間程度)の時間のズレは、依頼する側も覚悟してもらわなければならない(宅配便の時間指定のようにはいきません)のですが、さすがに午後の約束で深夜零時近くになってやってくる(近所からは夜逃げと間違われそうですし、ついた後に荷解きもできません!!!)のでは困りますし、「引っ越しスタッフが女性だけということで契約したが、実際来たのは全員男性だった」というケースなど『ふざけんな!』って思います。(まあここまで酷いと、2チャンネルあたりに面白おかしく書かれても文句は言えませんし、もしそんな事態に追い込まれても自業自得ではないでしょうか)
 対策としては、紙面に書かれていたこと以外にも、『時間の都合がつくなら極力平日に依頼する』『午後からの依頼は人気が集中する可能性が高いので朝一で依頼する』『大手以外の業者で安いパックを選ぶなら、賃貸仲介会社(但し地域に広域展開している会社の場合)と提携している業者を選ぶ』といった自衛策が考えられます。
 引越しは荷物を運んで終りではありませんし、その後の後片付け作業もあるだけに気分よく済ませたいもの。業者選びは慎重にしたいものです。


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