「運賃一律300円」 コミュニティバス計画案(和歌山)2006年11月3日 紀伊民報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061102-00000005-agara-l30
みなべ町は1日、来年4月からのコミュニティバスの本格導入に向けた第6回検討委員会を町役場第1庁舎で開き、運行計画を協議した。住民アンケートの結果や、利用状況などを踏まえ、運行形態は現行の試行運行のままとし、運賃については一律300円とする実施計画案をまとめた。
コミュニティバスの導入については、合併協議の中で、まちづくりの重要課題の一つとされた。合併で広範囲になった町域内の住民交流、公共交通の空白地域における高齢者らの生活交通手段の確保、商店街への集客による地域活性化を目的に、昨年10月から1年間、試行運行を実施した。さらに、利用者の強い声を受け、運行を来年3月末まで延長した経緯がある。
試行運行は、中心部では前半(第1期昨年10月~今年3月)を固定ルートで、後半(第2期4~9月)をデマンド(予約制)で行った。山間部と岩代では第1、2期ともデマンド運行。料金は大人200円、子ども100円。
1年間(昨年10月~今年9月末)の利用者は8450人。うち、中心部は4195人、高城・清川3856人、岩代399人。利用者の大半は70代、80代の高齢者が占めており、通院、買い物に利用されている。
年間運賃収入は168万100円だった。これに対し、運行費などの経費は1230万1190円で、町負担は1062万1090円となった。
委員の意見が集中したのは料金だった。いくらが妥当かをめぐって「一律が望ましい」「距離に応じて料金を設定する」「値上げはやむを得ない」「受益者負担は必要」などの意見が相次ぎ、最後に、座長の伊藤雅和歌山工業高等専門学校助教授がまとめ、検討委員会としては「一律300円」とした。
アンケートは、8月に全戸配布した。配布数は4526、有効回収数は2912で、回収率は64・3%。
利用状況については、「利用していない」89%、「利用している」は7%。利用率が高いのは高城21・8%、次いで清川19%だった。
利用者は60歳以上の女性が多い▽高城・清川地区の利用率が高く、岩代地区は低い ▽利用者のうち、車の運転免許所有者は4分の1 ▽利用目的は通院が最も多く、月に1~2回乗車しているケースが目立つ。
利用者の満足度については、路線バスに比べ、コミュニティバスの満足度は高い。利用しない人のうち7割は、自分で自家用車を運転するなどして、今のところ必要ないと答えている。一方、路線バスの運行条件が改善されたとしても「利用する」と答えた人は少なかった。
運行費用を町も負担することについて、不満の声は少なく「一定の利用者負担を求めた上で税金を使うことはやむを得ない」(約50%)、「税金を使うのは当然だと思う」(21・5%)を含めた肯定的な意見が7割を超えた。一方で「不公平になるので賛成できない」という反対意見は11・5%だった。
料金(一律200円)については、高城・清川、岩代地域で「安い」という意見が多く、半数以上の人が「値上げはやむを得ない」としている。
みなべ町は田辺市に隣接する人口1.5万人弱の、平成16年10月に旧南部町と南部川村が合併した自治体ですが、JR線のみで私鉄は走っていませんし、車を保有していない家庭にとってはコミュニティバスがあるかどうかは大きな問題。300円という均一料金は個人的には少し高いのでは…とも思いましたが、利用者の大半が高齢者ということもあり、概ね妥当としているようですね。
他にも、コミュニティバスの場合は 通常は市街地内の住宅地を中心に走らせるケースが多いかと思いますが、このケースでは清川など山間部まで対象にしているようですし、大幅な赤字を出して路線縮小させるよりは多少利用料金が高くなっても致し方ない…というのもあるのでしょうか。コミュニティバスはその町の路線バスよりも利用料金が安いのが当たり前とばかり思っていましたが、高齢化が進むと予想される今後は、長距離の運行を前提に多少割高でも運行されるケースが増えていくのかもしれませんね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061102-00000005-agara-l30
みなべ町は1日、来年4月からのコミュニティバスの本格導入に向けた第6回検討委員会を町役場第1庁舎で開き、運行計画を協議した。住民アンケートの結果や、利用状況などを踏まえ、運行形態は現行の試行運行のままとし、運賃については一律300円とする実施計画案をまとめた。
コミュニティバスの導入については、合併協議の中で、まちづくりの重要課題の一つとされた。合併で広範囲になった町域内の住民交流、公共交通の空白地域における高齢者らの生活交通手段の確保、商店街への集客による地域活性化を目的に、昨年10月から1年間、試行運行を実施した。さらに、利用者の強い声を受け、運行を来年3月末まで延長した経緯がある。
試行運行は、中心部では前半(第1期昨年10月~今年3月)を固定ルートで、後半(第2期4~9月)をデマンド(予約制)で行った。山間部と岩代では第1、2期ともデマンド運行。料金は大人200円、子ども100円。
1年間(昨年10月~今年9月末)の利用者は8450人。うち、中心部は4195人、高城・清川3856人、岩代399人。利用者の大半は70代、80代の高齢者が占めており、通院、買い物に利用されている。
年間運賃収入は168万100円だった。これに対し、運行費などの経費は1230万1190円で、町負担は1062万1090円となった。
委員の意見が集中したのは料金だった。いくらが妥当かをめぐって「一律が望ましい」「距離に応じて料金を設定する」「値上げはやむを得ない」「受益者負担は必要」などの意見が相次ぎ、最後に、座長の伊藤雅和歌山工業高等専門学校助教授がまとめ、検討委員会としては「一律300円」とした。
アンケートは、8月に全戸配布した。配布数は4526、有効回収数は2912で、回収率は64・3%。
利用状況については、「利用していない」89%、「利用している」は7%。利用率が高いのは高城21・8%、次いで清川19%だった。
利用者は60歳以上の女性が多い▽高城・清川地区の利用率が高く、岩代地区は低い ▽利用者のうち、車の運転免許所有者は4分の1 ▽利用目的は通院が最も多く、月に1~2回乗車しているケースが目立つ。
利用者の満足度については、路線バスに比べ、コミュニティバスの満足度は高い。利用しない人のうち7割は、自分で自家用車を運転するなどして、今のところ必要ないと答えている。一方、路線バスの運行条件が改善されたとしても「利用する」と答えた人は少なかった。
運行費用を町も負担することについて、不満の声は少なく「一定の利用者負担を求めた上で税金を使うことはやむを得ない」(約50%)、「税金を使うのは当然だと思う」(21・5%)を含めた肯定的な意見が7割を超えた。一方で「不公平になるので賛成できない」という反対意見は11・5%だった。
料金(一律200円)については、高城・清川、岩代地域で「安い」という意見が多く、半数以上の人が「値上げはやむを得ない」としている。
みなべ町は田辺市に隣接する人口1.5万人弱の、平成16年10月に旧南部町と南部川村が合併した自治体ですが、JR線のみで私鉄は走っていませんし、車を保有していない家庭にとってはコミュニティバスがあるかどうかは大きな問題。300円という均一料金は個人的には少し高いのでは…とも思いましたが、利用者の大半が高齢者ということもあり、概ね妥当としているようですね。
他にも、コミュニティバスの場合は 通常は市街地内の住宅地を中心に走らせるケースが多いかと思いますが、このケースでは清川など山間部まで対象にしているようですし、大幅な赤字を出して路線縮小させるよりは多少利用料金が高くなっても致し方ない…というのもあるのでしょうか。コミュニティバスはその町の路線バスよりも利用料金が安いのが当たり前とばかり思っていましたが、高齢化が進むと予想される今後は、長距離の運行を前提に多少割高でも運行されるケースが増えていくのかもしれませんね。
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